コールセンターのカスハラ対策とは?企業が取るべき対策

2026年8月17日クラウドPBX

コールセンターでは、商品やサービスに関する問い合わせだけでなく、苦情や要望への対応も日常的に発生します。その中には、従業員に対する暴言や長時間拘束、不当な要求など、いわゆる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」に該当するケースも少なくありません。

カスハラは、オペレーター個人への精神的負担だけでなく、離職率の上昇や業務効率の低下にもつながります。近年は国としてもカスハラ対策を強化しており、2026年10月1日からは、事業主に対してカスタマーハラスメント対策が義務付けられます。今後のコールセンター運営では、顧客対応の品質を保つだけでなく、従業員を守るための体制整備も欠かせません。

そこで本記事では、コールセンターにおけるカスハラの定義や具体例、企業が整備すべき対策、電話システムを活用した防止策などを紹介します。

 


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コールセンターにおけるカスハラとは

カスハラとは、「カスタマーハラスメント」の略称です。顧客や取引先などによる著しい迷惑行為を指します。

クレームとの違いは、要求内容や言動が社会通念上妥当な範囲を超えている点です。正当な意見や改善要望であれば通常のクレーム対応に該当しますが、人格否定や脅迫、不合理な要求などはカスハラとして扱われます。特にコールセンターでは、顔が見えない電話対応という特性上、強い言葉を浴びせられやすい傾向があります。

 

クレームとカスハラの違い

項目 クレーム カスハラ
要求内容 商品・サービスへの改善要望、問題解決の申し出 契約内容や社会通念を超えた要求、不当な補償要求など
判断のポイント 要求内容に妥当性がある 要求内容または手段・態様が社会通念上不相当
態度 冷静な指摘も含む 暴言・脅迫・長時間拘束など
企業側の対応 通常対応 組織的対策が必要

 

例えば、「商品の不具合を直してほしい」という申し出は正当なクレームです。一方で、「担当者を辞めさせろ」「今すぐ家まで謝罪に来い」といった要求は、カスハラに該当する可能性があります。

コールセンターでは顧客満足度を重視するあまり、過度な要求にも応じてしまうケースがあります。しかし、従業員の安全や尊厳を守る視点も同じくらい重要です。

 

カスハラ対策の重要性

カスハラ対策が必要とされる背景には、従業員の負担増加があります。暴言や威圧的な発言を受け続けると、オペレーターは大きなストレスを抱えます。精神的な疲弊から休職や離職につながる場合もあり、人材不足が深刻化する原因にもなります。

また、長時間のクレーム対応によって通常業務が圧迫されれば、他の顧客対応にも影響が及びます。

 

カスハラが企業に与える影響

影響 内容
従業員への負担 精神的ストレス、モチベーション低下
離職率の上昇 採用・教育コスト増加
業務効率の低下 長時間対応による稼働圧迫
企業イメージの低下 労働環境への不安が広がる

さらに、企業として対応方針を整備していない場合、「従業員を守らない会社」という印象を持たれる可能性もあります。安心して働ける環境を整えるためにも、組織としてのカスハラ対策が求められています。

 

コールセンターで起こりやすいカスハラの例

コールセンターでは、さまざまな形のカスハラが発生します。ここでは代表的な例を紹介します。

 

暴言・人格否定

オペレーターに対して怒鳴ったり、侮辱したり、人格を否定したりする行為です。例えば、以下のような発言があります。

  • 「お前じゃ話にならない」
  • 「頭が悪いのか」
  • 「無能だな」

このような言動は、業務上必要な範囲を超えています。

 

長時間拘束

問題解決後も電話を切らず、長時間にわたり説教や要求を続けるケースです。1件の通話が数時間に及ぶ場合もあり、業務全体に影響を与えます。

 

不当な要求

実現困難な要求や、過剰な補償を求める行為もカスハラに該当する場合があります。

例えば、

  • 根拠のない返金要求
  • 土下座の強要
  • 担当者の処分要求
  • 自宅訪問による謝罪要求

などが該当します。

 

脅迫的な言動

「SNSに悪評を投稿する」「従業員の個人情報をさらす」といった脅し文句も問題視されています。実際に危険が伴う可能性もあるため、個人判断ではなく上司や専門部署への共有が必要です。

 

コールセンターのカスハラ対策で企業が整備すべきこと

カスハラ対策では、現場任せにしない仕組みづくりが重要です。企業全体で対応ルールを整備しておく必要があります。

 

対応方針の明確化

まず必要なのは、企業としての対応基準を定めることです。

「どのような行為をカスハラと判断するか」
「どの段階で対応を終了するか」
「誰にエスカレーションするか」

などを明文化しておくと、オペレーターが迷いにくくなります。

 

対応方針の例

項目 内容
暴言への対応 警告後も継続する場合は通話終了
長時間通話 一定時間で責任者へ引き継ぎ
脅迫行為 記録保存と上司への報告を徹底
SNS投稿の示唆 法務部門との連携

ルールを共有しておくと、対応のばらつきも抑えやすくなります。

 

対応マニュアルの整備

カスハラ発生時に適切に対応するには、具体的なマニュアルが必要です。特に新人オペレーターは経験が少ないため、判断に迷う場面があります。

例えば、

  • 初期対応の流れ
  • NGワード
  • 通話終了の判断基準
  • 上司への報告方法

などを整理しておくと、現場で活用しやすくなります。また、定期的なロールプレイ研修を行うと、実践的な対応力の向上にもつながります。

 

カスハラ対応後のケア

カスハラ対応後のフォローも欠かせません。

強い言葉を受けた直後は、オペレーターが精神的ダメージを抱えている場合があります。

そのため、

  • 上司による面談
  • 一時的な離席許可
  • 相談窓口の設置
  • チーム内共有

など、心理的負担を軽減する取り組みが必要です。

対応した本人だけに抱え込ませない体制をつくることが大切です。

 

電話システムでできるカスハラ対策とは?

カスハラ対策では、電話システムの活用も有効です。機能を組み合わせると、オペレーター負担の軽減につながります。

 

通話録音

通話録音は、代表的な対策のひとつです。録音が行われていると認識されるだけでも、過度な発言の抑止につながる場合があります。また、トラブル発生時には証拠として内容を確認することも可能です。

 

通話録音のメリット

  • 証拠保全:発言内容を後から確認できる
  • 対応品質向上:指導や研修へ活用しやすい
  • 抑止効果:過激な発言を防ぎやすい

 

なお、録音を行う際は、「品質向上のため、通話を録音しています」といったアナウンスを設定するケースが一般的です。

 

通話履歴の管理

過去の対応履歴を確認できる仕組みも重要です。以前から同様の要求を繰り返している顧客であれば、事前に注意して対応できます。担当者ごとに情報が分断される状態を避けるためにも、履歴共有は欠かせません。

 

IVR(自動音声応答)

IVRを導入すると、問い合わせ内容に応じて適切な窓口へ振り分けられます。単純な問い合わせを自動化できれば、オペレーターの負担軽減にもつながります。また、混雑時の待機案内などを自動化すると、顧客側の待ち時間に対するストレス緩和にも役立ちます。

 

コールセンターのカスハラ対策にはナイセンクラウドがおすすめ

コールセンターのカスハラ対策では、電話対応を支援するクラウド型システムの活用も有効です。その中でも、電話業務の効率化を支援するサービスとして知られているのが、アイティオールが提供する「ナイセンクラウド」です。ナイセンクラウドでは、以下のような機能を利用できます。

  • 通話録音:トラブル時の内容確認
  • 着信履歴管理:過去対応の把握
  • クラウド管理:複数拠点で情報共有
  • IVR設定:問い合わせを振り分け

特に、履歴共有や録音機能は、カスハラ発生時の状況確認に役立ちます。また、クラウド型のため、テレワーク環境でも利用しやすい点が特徴です。コールセンターの運営体制を見直したい企業にとって、導入を検討する選択肢のひとつといえるでしょう。

 

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まとめ

コールセンターでは、暴言や長時間拘束、不当要求などのカスハラが発生する場合があります。こうした問題を放置すると、従業員の精神的負担が増え、離職率の上昇や業務効率の低下にもつながります。企業側には、対応方針の明確化やマニュアル整備、対応後のフォロー体制の構築など、組織的な対策が求められています。また、通話録音や履歴管理、IVRなどの電話システムを活用すると、オペレーターの負担軽減にもつながります。従業員が安心して働ける環境を整えるためにも、カスハラ対策は継続的に見直していく必要があります。