070から始まる電話番号の正体は?迷惑電話の見分け方も

2025年6月17日ビジネスフォン

070で始まる電話番号から着信があり、出てみたら迷惑電話だったという経験をしたことがある人もいるでしょう。070で始まる電話番号を見かける機会が少なく、どのような電話番号なのか気になっている人もいるかもしれません。

本記事では、070で始まる電話番号について全般的に解説します。

 

070で始まる電話番号は携帯電話用の番号

070で始まる電話番号は、携帯電話で使用されている番号です。携帯電話なら090や080で始まる番号が広く知られています。070で始まる番号はあまり見かけないかもしれません。

070で始まる電話番号は2013年以降に携帯電話の番号に使われるようになりました。2012年以前から携帯電話を使用している人なら、070で始まる電話番号が携帯電話で使われていることを知らなくても無理はありません。

070で始まる電話番号が携帯電話で使われるようになったのは、契約者数が増えたことで、090と080の番号が足りなくなったためです。2013年以降に新規で携帯番号を取得して携帯キャリアと契約する際に割り当てられる場合があります。ただし、2013年以降でも必ず070で始まる電話番号が割り当てられるとは限りません。携帯番号の最初の3桁は090と080、070の中からランダムに決められるため、070になるかどうかは運によります。

機能的には070で始まる電話番号も090や080の番号と異なる点はありません。通話もショートメールの送受信も同じように行えます。

 

かつて070で始まる電話番号はPHSで使われていた

070で始まる電話番号は、かつてはPHSで使用される電話番号でした。PHSというのは簡易型携帯電話のことです。携帯電話がまだ一般に普及していなかった1990年代半ばから後半にかけて使用されていました。PHSは比較的安価な料金で利用できたことと、通話品質が良かったということで人気を博しました。外見は当時の携帯電話とほとんど変わりません。

しかし、2000年代に入ると携帯電話の料金が安くなり通話品質も改善しました。これにより、多くの人がPHSから携帯電話に乗り換えたことで、PHSのユーザーが減少していきます。PHSのサービスを提供していた通信会社の方でも、個人向けのサービスを終了し070で始まる電話番号があまり使われなくなりました。

その一方で、2010年代に入ってからは携帯電話の契約数が伸び続け、090と080の番号だけでは足りなくなりました。そして、使われなくなった070で始まる電話番号が携帯電話に割り当てられるようになったという経緯です。

なお、現在でも事業者向けにはPHSのサービスは提供されており、主に病院などで利用されています。

 

070で始まる電話番号の発信者は誰?現在の使われ方

 

070で始まる電話番号を使用しているのは一般の個人や法人です。携帯電話を新規契約する際に割り当てられるため幅広く使用されています。基本的には、090や080で始まる番号と同じ使われ方をしていると捉えて良いでしょう。

ただ、既に090や080の番号を使用している人の場合には、わざわざ電話番号を変更する人は少ないでしょう。携帯電話番号ポータビリティサービスがあるため、キャリアを変更する際にも、電話番号を変更する必要はありません。そのため、個人の場合には、新しく携帯電話を契約することになる比較的若い人が070で始まる電話番号を使用していることが多いです。

法人の場合には、社員が増えた場合などに追加で携帯電話を契約することがあります。そのため、最近設立された法人だけでなく、古くからある法人でも、070で始まる電話番号を使用していることは多いです。

 

070で始まる電話番号からの着信は怪しい?

070で始まる電話番号から着信があると、怪しいと感じてしまう人もいるでしょう。携帯電話の番号で090や080の番号と基本的に同じであるため、特に怪しむ必要はないはずです。では、070で始まる電話番号だけ警戒されやすい理由を見ていきましょう。

 

なぜ090や080よりも警戒されるのか

携帯電話の番号といえば090と080で始まる番号をイメージする人が多いです。090と080で始まる番号は、070で始まる番号よりも前から携帯電話で使用されてきました。070で始まる番号はあまり見慣れないというのが実情です。070で始まる電話番号が携帯電話で使用されるようになってからも、090と080番号は以前と同じように使われています。070で始まる電話番号を見かける機会は少ないため、警戒してしまう人もいるでしょう。

また、通信会社によっては、携帯電話番号を新規取得する際に原則として070で始まる電話番号が割り当てられるところもあります。主に相対的に料金の安い通信会社の場合に多いです。そのため、携帯電話を大量に契約する業者によって取得しやすいことも、警戒される理由のひとつといえます。ただし、同じ通信会社でプランも同じ場合には、070で始まる電話番号でも090や080で始まる電話番号と料金は変わりません。

 

営業電話や詐欺電話に使われることも

070で始まる電話番号が営業電話で使われていることも少なくありません。最近では携帯電話を安く利用できるプランを設けている通信会社も増えてきました。営業用に新規で大量に携帯電話を契約する業者も多く、070で始まる電話番号が割り当てられることも多いです。実際に070で始まる電話番号からの着信を受けて営業電話だったという経験をしたことがある人もいるでしょう。

通常の営業電話なら断れば済みますが、中には詐欺電話に使われるケースもあります。個人だけでなく企業を狙った詐欺電話もあるため注意が必要です。

ただ、迷惑電話や詐欺電話に使われる可能性があるのは、070で始まる電話番号に限ったことではありません。090や080の番号が迷惑電話や詐欺電話に使われることもあります。しかし、070で始まる電話番号はあまり見慣れないため、どうしても怪しいイメージが先行しやすいのです。

 

怪しい着信の対処法

070で始まる電話番号から怪しい着信があった場合の対処法を見ていきましょう。

 

明確に断る

怪しい着信の多くは、何かしらの商品やサービスを進めて契約するように迫ってきます。はっきりと断らないとなかなか電話を切ってくれません。そのときは電話を切っても、後日再びかかってくる可能性があります。そのため、悪質な営業電話や詐欺などの怪しい着信に対しては、明確に断るようにしましょう。

 

自動音声応答システムを導入する

怪しい着信が多い場合には、自動音声応答システムを導入するのも効果的です。自動音声応答システムがあれば、社員が電話の一次対応をせずに済むため、時間のロスを防止できます。怪しい内容の電話をかけている側にとっては用件の選択などの手間がかかるため、諦めてくれることも多いです。

 

早めに電話を切る

怪しい着信の中には、個人情報や機密情報を聞き出そうとするものもあるため注意が必要です。社員の個人情報や自社内部の情報などは漏らさないようにしましょう。怪しい電話をかけてくる業者は情報を聞き出すのが上手です。あまり長く話してしまうと、うっかり個人情報や機密情報をしゃべってしまう危険性もあります。そのため、怪しいと感じたら、長々と話さずにすぐに切ることが大切です。

 

まとめ

070で始まる電話番号は2013年から携帯電話に割り当てられるようになった番号で、怪しいものではありません。しかし、見かける機会が少なく業者が営業電話などに使用していることもあるため、怪しいと感じてしまう人は多いです。基本的には090や080で始まる電話番号と同じように対応して問題ありません。悪質な営業電話や迷惑電話などの場合には、明確に断り、早めに電話を切るようにしましょう。