060電話番号とは?現在の用途・注意点・今後の動向

2025年12月19日ビジネスフォン

060で始まる電話番号を見たことがある人はほとんどいないでしょう。しかし、近い将来に060で始まる電話番号が使われ始めます。普段から電話をかけたり受けたりする機会の多い人にとっては、060で始まる電話番号がどのようなものなのか気になるかもしれません。今のうちから用途や注意点などを把握しておきたいでしょう。

本記事では060で始まる電話番号について解説します。

※なお本記事の情報は2025年5月30日時点のものです。

 


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060で始まる電話番号とは

060で始まる電話番号は、現在ではどの用途にも使用されていません。そのため、060で始まる電話番号から電話がかかってくるということも現時点ではないはずです。

しかし、今後は060で始まる電話番号が開放されることが決まっています。では、どのような用途に開放されるのか見ていきましょう。

 

総務省によって新たに携帯電話用に割り当てられた番号帯

060で始まる電話番号は総務省によって新たに携帯電話の番号として割り当てられました。

これまでは090と080、070で始まる電話番号の3種類が携帯電話の番号として使用されています。もともと携帯電話のサービスが提供された当初は、090番号のみ使用されていました。しかし、契約者の増加に伴って080番号が開放され、次に070番号が開放されたという経緯があります。そして、今回は060番号が開放されました。

現在の日本では人口減少が進んでおり、高齢者も含め既にほとんどの人が携帯電話を使用しています。契約者が増える状況にはなりそうもないと思う人もいるかもしれません。

しかし、最近ではサブ回線として携帯電話を複数台持っている人が増えています。そのため、人口は減少していても携帯電話の契約数は今後も増える可能性が高いです。実際、070で始まる電話番号が開放された2013年以降は携帯電話の契約数は増加しており、現状では枯渇しそうな状況にあります。そのような状況を踏まえて、総務省では060で始まる電話番号の開放を決定しました。

 

060の追加により9000万番号が追加

今回の「060」番号帯の追加割り当ては、非常に大規模なものとなります。総務省は2024年2月、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルの携帯電話事業者4社に対して、合計で9000万番号を追加供給することを発表しました。これは、逼迫する携帯電話番号の需給バランスを根本的に改善するための措置です。

 

出典:総務省「携帯電話番号への060番号の追加」

 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/tel_number/060keitai.html

 

060で始まる電話番号はいつから利用できるのか

総務省の発表によると、060で始まる電話番号は2026年7月以降順次利用可能になるとのことです。

これまでの「090」「080」「070」に続く、第4の携帯電話番号として、近い将来、私たちの生活に浸透していくでしょう。

 

出典:総務省「音声伝送携帯電話番号への060番号の追加」

https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban06_02000126.html

 

060番号は怪しい?

060で始まる電話番号に対して怪しいと感じる人もいるかもしれません。060で始まる電話番号が携帯電話で使えるようになった後でも、怪しまれることを危惧して利用をためらう人もいるでしょう。しかし、060で始まる電話番号は決して怪しくはありません。携帯電話の番号として開放された後は、090や080、070で始まる電話番号などと同じ扱いです。携帯電話の番号のため、取得する際には通信会社の方で本人確認なども行われます。

ただ、これまで使用されていなかった電話番号のため、多くの人にとって見慣れていません。人によっては初めて見る電話番号を不審に感じることもあるでしょう。

また、マレーシアの国際電話番号は「+60」で060で始まる電話番号と似ています。そのため、060で始まる電話番号から着信があった際、マレーシアからの国際電話だと勘違いする人もいるかもしれません。

それでも060で始まる電話番号が携帯電話で使用されて数年程度経過すれば、次第に世間に浸透し、認知度も高まってくるでしょう。そうすれば怪しいと思われることもなくなってきます。

 

さらに、大阪の市外局番「06」との混同にも注意が必要です。大阪市などで使われる固定電話の市外局番は「06」で始まり、続く市内局番と合わせて「06-XXXX-XXXX」という形式(合計10桁)です。一方、新しい携帯電話番号は「060-XXXX-XXXX」という11桁の形式となります。

電話番号としての体系は全く異なりますが、電話機のディスプレイに「060…」と表示された際、瞬間的に「大阪からの着信か」あるいは「06の市外局番に見せかけた詐欺か」と誤認する恐れがあります。

しかし、「060」番号自体が危険なわけではありません。これは総務省が正式に割り当てた正規の番号帯です。利用が開始され、社会的な認知度が向上するにつれて、このような「怪しい」という印象は徐々に薄れていくと考えられます。

 

060で始まる電話番号の利用開始はビジネスに影響する?

企業では電話を使用することが多いため、060で始まる電話番号が利用できるようになることでのビジネスへの影響が気になるでしょう。対策が必要なら、まだ060で始まる電話番号が開放されていない今のうちから済ませておきたいところです。

では、060で始まる電話番号の利用開始に伴って、ビジネスにどのような影響があるのか見ていきましょう。

 

既存の電話番号への影響

現在使用している携帯電話や固定電話などの番号に関しては、060で始まる電話番号の開放後も目立った影響はありません。電話番号が変わることもなく、これまで通り携帯電話や固定電話で発着信できます。

 

多数の電話番号を使用する場合の影響

企業によっては、多数の電話番号を使用しているところもあるでしょう。例えば、営業で使用する携帯電話を営業担当者に配布して使用させている企業は多いです。その場合、既存の携帯電話への影響はなくても、新規で携帯電話を増やす場合に影響を受ける可能性があります。契約時に、060で始まる電話番号が割り当てられる可能性があるためです。自社のシステムなどで管理する際に060で始まる電話番号も扱えるようにしておく必要があります。

 

顧客情報の管理への影響

060で始まる電話番号の開放により顧客情報の管理にも影響が出る可能性があります。これまでは、携帯電話の番号は090か080、070で始まる電話番号の3パターンでしたが、060で始まる電話番号も加わるためです。060で始まる電話番号も携帯電話の番号として認識されるようにシステムを改修する必要があります。

 

060で始まる電話番号を利用するメリット・デメリット

「060」番号の導入は、社会全体としては番号枯渇問題の解決につながりますが、利用者や企業にとっては、メリットとデメリットの両面が存在します。

 

メリット

・電話番号の枯渇問題の解消

最大のメリットは、逼迫していた電話番号リソースが大幅に確保される点です。新たな番号帯(060)が利用可能になることで、既存の番号帯だけでは賄いきれなくなっていた需要を分散でき、番号枯渇のリスクを中長期的に緩和できます。

たとえば、企業の拠点増設やサービス拡大に伴う回線追加、複数部署・複数用途での番号付与、転送専用番号や代表番号の追加、コールセンター用途の増席など、電話番号を必要とする場面は今後も増える傾向にあります。こうした需要に対して新しい番号資源を確保できることは、通信インフラの安定運用や事業継続の観点からも大きな利点といえるでしょう。

 

・新規契約の容易化

一般利用者や企業にとっても、新規に電話番号を取得しやすくなります。携帯電話番号は循環利用されていますが、新規に発行できる番号の総量が増えることで、よりスムーズな契約が可能になるでしょう。

 

デメリット

・認知度の低さによる機会損失

前述の通り、「060」はまだ世間一般に広く知られていません。もし企業が営業活動や顧客サポートの電話番号として「060」番号を使用した場合、顧客が「見慣れない番号=怪しい」と判断し、電話に出てくれない(応答率が下がる)可能性があります。これはビジネス上の機会損失につながりかねません。

 

・大阪の市外局番「06」との混同

大阪の市外局番「06」と見間違えやすい点はデメリットです。特に大阪地域の顧客からは「市内の固定電話かと思った」といった混乱を招くかもしれません。

 

・既存システムへの影響(システム改修)

企業が利用する顧客管理システム(CRM)や各種Webサービスにおいて、電話番号の入力フォームの仕様が古い場合があります。もしシステムが「090、080、070以外は携帯電話番号として認識しない」というバリデーション(入力制限)をかけていた場合、「060」番号が登録できず、エラーになってしまいます。顧客が「060」番号を使い始めた際、自社のシステムがそれに対応しているかを確認し、必要であれば改修するコストが発生する可能性があります。

 

060からの着信があった場合の対処法

060で始まる電話番号が携帯電話で使用できるようになると、060電話番号から着信を受ける機会も出てきます。では、実際に060で始まる電話番号から着信があったら、どのように対応すれば良いのか見ていきましょう。

 

他の携帯電話からの着信と同じ対応

060で始まる電話番号からの着信は携帯電話からかけている電話です。そのため、090や080、070で始まる電話番号からの着信と同じように対応して問題ありません。090や080、070で始まる電話番号からの着信に出ているのであれば、060で始まる電話番号からの着信にも出るのが良いでしょう。

知らない番号からの着信には出ないという対応を採っているのであれば、060で始まる電話番号からの着信にも出なくて問題ありません。

このように、060で始まる電話番号であっても特別に扱わず、090や080、070で始まる電話番号と同じように扱うとよいでしょう。

 

不審な内容だった場合の対応

060で始まる電話番号からの着信に出てみて、不審な内容だったということもあるかもしれません。悪質な営業電話や迷惑電話に対しては、明確に断って電話を切るようにしましょう。どこからの着信なのか気になる場合には、電話番号で検索して調べてみると分かる場合もあります。

同じ060で始まる電話番号からしつこく何度も電話がかかってくる場合は、着信拒否の設定をするのも一法です。犯罪に関係するような内容の電話の場合には警察へ通報しましょう。

 

まとめ

060で始まる電話番号は、携帯電話への割り当てが決定している番号帯です。現段階ではまだ使用されておらず、実際に携帯電話で使用できるようになる時期も具体的には決まっていません。しかし、そう遠くない時期に開放される見通しが高いため、今のうちから準備しておきましょう。

基本的に一般企業にはそう大きな影響はありません。顧客情報の管理や新規で携帯番号を取得する際に影響が出る程度です。新しく開放されるとはいっても、090や080、070で始まる電話番号と変わりません。060電話番号から着信があった場合も、他の携帯電話番号からの着信と同じように対応しましょう。