固定電話を解約するには?手続き方法を解説します

ビジネスフォン

ビジネスに欠かせない固定電話は、オフィスの移転などに伴って解約が必要になることもあります。また、別の電話サービスを利用するために解約したいとケースもあるでしょう。本記事では、固定電話の解約方法や、利用休止、一時中断の違いについてご紹介します。

 

固定電話の種類

固定電話のサービスには、主「NTT加入電話」「NTT以外の固定電話(直収型電話サービス)」「IP電話」「光電話」の4種類に分けられます。

 

NTT加入電話

NTT加入電話は、NTT東日本・西日本が提供している固定電話サービスです。NTTの固定電話サービスには、アナログ回線(加入電話/加入電話・ライトプラン)、デジタル回線(INSネット64/INSネット64・ライト)、ひかり電話(光IP電話サービス)の3 種類があります。

 

NTT以外の固定電話(直収型電話サービス)

NTT以外の通信事業者が提供している固定電話のサービスを指します。KDDIやソフトバンクなどが提供しています。料金は各事業者に支払います。NTT加入時に必要な電話加入権が不要なため、導入コストを抑えることができます。また、NTTの固定電話と比べて基本料金が通話料金などが安いのが特徴です。ただし、一部の番号に発信ができないなどのデメリットもあります。

 

IP電話

IP電話とは、インターネット回線を通して通信や通話などを行うサービスです。IP電話インターネットの接続を行っているプロバイダが提供しているサービスで、固定電話とスマートフォンのどちらからでも利用ができるのが特徴です。

IP電話は、インターネット回線を用いたVoIP(Voice over Internet Protocol)という通信技術を利用して使用します。VoIPゲートウェイと呼ばれる装置が音声とデジタルデータに変換し、相手側のVoIPゲートウェイに送信することで通話が可能です。

 

光電話

IP電話と同様にインターネット回線を用いた電話サービスです。どちらも、インターネット回線を利用して音声データを送信しますが、音声データの信号形態が異なるのが特徴です。IP電話は音声データをパケットと呼ばれる単位に分けて通信を行いますが、光電話は光ファイバーと呼ばれる専用の回線を用いて音声やデータ通信を行います。

 

また回線の提供者も異なります。光電話は一般的に、光ファイバーを提供している回線事業者が行います。光ファイバー内のデータはすべて光信号に変換され、終端装置であるONUを介して再度電気信号に変換されます。そして最終的にコンピューターへのデータを送信します。

 

NTT加入電話の解約方法

ここでは、NTT加入電話の解約方法についてご紹介します。

 

NTT東日本

対象地域 北海道・青森県・岩手県・秋田県・宮城県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県・長野県・新潟県
解約方法 Webもしくはインターネットから依頼する

Web

https://web116.jp/shop/a_line/cancel.html

電話番号

・固定電話の場合

電話番号局番なしの116

・携帯電話の場合

0120-116-000

受付時間

9:00~17:00

(年末年始12/29〜1/3を除く土日祝も可)

解約に必要な情報・書類 ・解約する電話番号

・契約者名

・電話を使用している住所

・本人確認書類(必要な場合)

工事費 不要

 

NTT西日本

対象地域 富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県

※長野県の一部地域も含む

解約方法 Webもしくはインターネットから依頼する

Web

https://www.ntt-west.co.jp/denwa/tetsuduki/stop/kaiyaku.html

電話番号

・固定電話の場合

電話番号局番なしの116

・携帯電話の場合

0800-2000116

受付時間

9:00~17:00

(年末年始12/29〜1/3を除く土日祝も可)

解約に必要な情報・書類 ・解約する電話番号

・契約者名

・電話を使用している住所

・本人確認書類(必要な場合)

工事費 不要

 

参照:NTT東日本「電話の休止・解約」

NTT西日本「利用休止・一時中断・解約」

 

NTT以外の固定電話(直収型電話サービス)の解約方法

ここでは、KDDIとソフトバンクの解約方法をご紹介します。

 

KDDI

KDDIは、独自のネットワークで提供する直収型電話サービスとして4種類を提供しています。それぞれの解約方法をご紹介します。

 

auひかり電話サービス

auひかり電話サービスは、インターネットサービスの月額料金にプラス550円(税込)することで、利用できる電話サービスです。解約の際には、KDDIのお客様センターに電話で連絡を行います。

 

ケーブルプラス電話

ケーブルプラス電話は、ケーブルテレビと連携したサービスです。解約の際には、契約中のケーブルテレビ会社に連絡します。

 

ホームプラス電話

ホームプラス電話は、固定回線不要のVoLTEを使ったサービスです。解約時には、お客様センターに連絡するか、会員サイトの「My au」から申し込みます。最低利用期間などはありませんが、解約の際には宅内レンタル機器返却します。一定期間内に返却していない場合、違約金が発生するので注意が必要です。

 

ホーム電話

ホーム電話は、ケーブルテレビと連携し、VoLTEを使った固定電話サービスです。解約の際には、加入のケーブルテレビ会社に連絡をします。

 

ソフトバンク

ソフトバンクは、「おとくライン」というサービスを提供しています。

 

おとくライン

おとくらラインを解約する際には、Webから行えます。ログインをして手続きを行いましょう。また電話での手続きも受け付けています。

 

IP電話の解約方法 

IP電話は、インターネット回線に接続して利用するサービスです。解約時には、サービスを提供している事業者に連絡しましょう。IP電話の解約時に気を付けなくてはいけないのが、「インターネット回線とIP電話を両方解約する」のか「電話サービスだけを解約するのか」を決定することです。

IP電話を契約する際には、電話サービスだけでなくプロバイダとの契約も同時に行っているケースがあります。セットで利用している場合、電話サービスを解約すると、ルータの機能が停止され、インターネット接続もできなくなる場合があります。インターネット回線はそのままにしておきたい場合、「電話サービスのみの解約」であることを伝え、インターネット回線の再設定などが必要なのか確認しておくことをおすすめします。

光電話の解約方法

光電話も、インターネット回線を利用した電話サービスです。そのため、IP電話と同様に契約している事業者に連絡します。こちらも、IP電話と同様の注意をしなくてはいけません、たとえば、NTTが提供している「ひかり電話」の場合、ひかり電話利用者にはひかり電話対応機器が提供されています。この機器は、ひかり電話を解約すると、対応機器のルータ機能が停止されます。そのため、この機器にインターネット設定をしていた場合、インターネットの利用ができなくなります。新たにルータを用意するか、パソコンなどの通信機器に新しくインターネット接続設定をする必要があるため、解約時にどのような対応が必要になるのか、あらかじめ確認しておきましょう。

 

固定電話の解約と「利用休止」「一時中断」の違い

NTT東日本・NTT西日本の固定電話には、解約のほかに「利用休止」と「一時中断」があります。この2つは以下のような違いがあります。

 

利用休止

利用休止は、最大10年間電話回線を預けることのできるサービスです。5年ごとに休止期間延長または加入電話などの再利用の連絡があります。利用を再開する場合は、電話番号が変更になるので注意が必要です。「電話加入権は残しておきたい」「今は必要ないけれど、今度使う可能性がある」という場合は、解約でなく利用休止を選ぶ方法もあります。

利用休止のメリットは、再度利用する際に、固定電話の加入権39,600円を支払わなくていい点です。通常、固定電話に加入する際には、加入権が必要ですが、利用休止を再開する場合、加入権を再度購入する必要はありません。

 

利用休止には以下の手続きと費用が必要です。

対象回線 加入電話

INSネット64

継続期間 最大10年間

(5年ごとの更新が必要)

電話を止める工事費 2,200円
電話を再開する工事費 2,200円~11,000円程度
手続き方法 NTTのホームページもしくは電話にて申し込み

 

一時中断

一時中断は、利用を一定期間停止できる手続きです。利用休止と異なり、電話番号は変わりません。「電話加入権と電話番号を保持したまま、利用だけを一旦中止したい」という場合におすすめです。ただし、一時中断は、回線資料量の支払いが毎月必要になるので注意しましょう。

一時中断には以下の手続きと費用が必要です。

対象回線 加入電話

加入電話・ライトプラン

INSネット64

INSネット64・ライ

継続期間 再開の申告があるまで
回線使用料の支払い 必要
電話を止める工事費 2,200円~11,000円程度
電話を再開する工事費 2,200円~11,000円程度
手続き方法 NTTのホームページもしくは電話にて申し込み

 

固定電話の解約方法を知ろう 

オフィスの移転や別のサービスへの切り替えなどで、固定電話を切り替えるケースもあります。固定電話の解約方法は、サービスを提供している事業者ごとに異なるため、まずは時利用している事業者に問い合わせるか、ホームページをチェックしましょう。また、解約時には違約金が発生したり、日数がかかったりする場合もあるため、余裕をもって解約手続きをすることをおすすめします。