クラウドPBXは市外局番が使用できる?引き継ぎ方法も紹介
ビジネスにおいて効率化やスピード感が求められる時代、クラウドPBXを選択する企業も増えてきました。ただ、従来のビジネスフォンを利用している企業がクラウドPBXを検討する際、市外局番が使用できるかどうかは気になるポイントです。本記事では、クラウドPBXで市外局番を利用する方法や引き継ぎ方法などをご紹介します。
クラウドPBXは市外局番が使用できる
クラウドPBXでは、0から始まる9桁の電話番号である市外局番を利用できます。市外局番は、「03」や「06」などから始まる番号です。電話番号に地域情報が入っており、社会的に信頼されやすい番号といえます。特に年配者を中心に信頼されやすく、初めての電話でも出てもらえる可能性が高いでしょう。
従来のビジネスフォンの場合、電話加入権をNTTから購入することで市外局番号を取得することができました。しかし、電話加入権の購入には39,600円の費用が必要です。クラウドPBXであれば、電話加入権を購入しなくても、市外局番がついた電話番号を持つことが可能です。
また、クラウドPBXを利用すれば、スマホでも市外局番がついた電話番号を利用することができます。市外局番の電話番号は、通常スマホでは使うことができません。スマホで発信した場合、スマホの電話番号がそのまま相手側の電話に表示されます。しかし、スマホにクラウドPBXのアプリをインストールすれば、市外局番を利用することができます。クラウドPBXは、インターネット回線さえあれば、どこにいても会社の代表番号を利用することが可能です。外出先で電話をかけたり、テレワークなどで電話業務を行ったりする際にも役立ちます。
相手に表示されるのが企業の代表番号ではなく携帯電話番号の場合、怪しまれてしまい電話に出てもらえない可能性も考えられます。すぐに電話に出てもらえないと、ビジネスチャンスを逃すこともあります。クラウドPBXで市外局番が利用できれば、こうしたデメリットを無くすことができます。
市外局番の引き継ぎも可能
クラウドPBXなら、既に使用している市外局番の電話番号を引き継ぐことも可能です。クラウドPBXに乗り換えても電話番号が変わらないので、電話番号の変更を周知する手間が省けます。電話番号を変更すると、電話番号が印字されている封筒や名刺、ホームページ、顧客への連絡などの更新が必要となり、時間もコストもかかります。また企業の場合、登記の変更も必要でしょう。電話番号が引き継げれば、こうした時間やコストを削減することができます。
ただし、市外局番が引き継げるかどうかは、ベンダーによって異なります。まずは、ベンダーに一度相談してみることをおすすめします。
既存の市外局番を引き継ぐ方法
クラウドPBXに乗り換える際に、既存の市外局番を引き継ぐ主な方法をご紹介します。
番号ポータビリティ
1つめは、番号ポータビリティ(LNP)を利用する方法です。番号ポータビリティとは、電話番号を変えずに会社を変えられる制度で、LNPは「Local Number Portability」の略称です。光コラボへの転用や通信サービスの変更、光コラボ事業者間の乗り換えを行った際に、同じ番号をそのまま引き継ぐことができます。番号ポータビリティを利用する際には、ベンダー側に申し込むのみで、利用者が特別な手続きをする必要はありません。ここでは、主な流れをご紹介します。
1.ベンダーが番号ポータビリティの申請書を作成
2.利用者が内容を確認
3.ベンダーがNTTに番号ポータビリティを申し込み、手続きを行う
4.予定した日時に回線が切り替わる
回線が切り替わる際には、一時的に通話が使えなくなる場合があります。あらかじめ、切り替え日時について確認しておきましょう。
番号ポータビリティを利用できる条件
番号ポータビリティ(LNP)は便利な方法ですが、すべての電話番号が利用できるわけではありません。利用条件は「NTT東西の一般加入電話もしくはISDN電話で取得した電話番号」と定められています。IP電話で取得した番号を番号ポータビリティすることはできません。
番号ポータビリティを利用できるケース
「NTT加入電話を利用している」
・NTT加入電話→NTTひかり電話
・NTT加入電話→KDDI auひかり電話
・NTT加入電話→Softbankおとくライン
「NTTひかり電話で取得し、電話専用番号をNTTからひかりコラボへ転用する」
・NTTひかり電話→光コラボひかり電話
・光コラボひかり電話A社→光コラボひかり電話B社
NTT東日本/西日本で発番された一般加入電話やISDN電話番号は、光コラボやフレッツ光などの独自回線網へ引き継げます。さらに、NTT加入電話から他の事業者への変更だけでなく、一度NTT東西から別のキャリアに乗り換え、さらに別のキャリアへ移行する際にも電話番号を引き継ぐことが可能です。
またNTTのフレッツ光やドコモ光など、光コラボ回線に新規で契約した際に「ひかり電話」で発番された電話番号は、フレッツ光や光コラボ事業者に乗り換える際に引き継ぐことが可能です。
ただし、この引き継ぎ方法は厳密には番号ポータビリティ(LNP)ではなく、「転用」「事業者変更」などと呼ばれています。転用や事業者変更を利用する場合は、引き継ぎの際に違約金が発生する可能性があるので注意しましょう。
ゲートウェイ
もう1つの方法が、ゲートウェイを利用する方法です。ゲートウェイとは、異なるネットワーク同士をつないでいる機器です。アナログ電話網とIP電話網をつないでいるのは、「VoIPゲートウェイ」と呼ばれています。
ゲートウェイを利用した場合、アナログ回線を残したままクラウドPBXを利用できます。アナログ回線が残っているため、元の電話番号をそのまま利用することが可能です。ただし、ゲートウェイ機器を設置しなくてはいけないため、コストがかかります。
クラウドPBXに移行するメリット
ここでは、従来のPBXからクラウドPBXに移行した場合のメリットをご紹介します。
コスト削減
クラウドPBXの大きなメリットはコストを削減できる点です。以下のコストの削減が期待できます。
・導入コスト
クラウドPBXは従来のPBXと異なり、回線工事などが不要です。そのため、導入にかかるコストを大幅に抑えることが可能です。
・ランニングコスト
ランニングコストの削減も期待できます。従来のビジネスフォンの場合、区域内と区域外によって通話料が変わっていました。クラウドPBXであれば、全国どの場所にかけても一律料金で利用可能です。そのため、1回あたりの通話料金を抑えられます。
・交換コスト
従来の物理的な機器は耐用年数を迎えると交換しなくてはいけませんでした。また、事務所の移転時やレイアウト変更を行う際にも、新たな電話機の設置が配線の変更、PBXの設置なども必要になります。クラウドPBXは物理機器を交換する必要がないため、耐用年数ごとの多額のコストが不要です。
・保守・運用管理コスト
社員の増減があった場合でも、プランを変更することで簡単に対応できます。「だれにどの番号を割り振るか」などもWeb上から設定変更できるので、わざわざベンダーに申し込み直す必要がありません。また、回線工事をわざわざ依頼しなくても済むため、保守・運用管理にかかるコストの大幅削減が期待できます。
利便性向上
クラウドPBXは、社員の利便性向上にもつながります。クラウドPBXなら、社員のプライベートのスマホを社用電話として使用できます。外出中や離れた拠点との会話でも、内線同士の扱いになるため、コストをかけずに利便性だけ向上できます。
また、外出中でも会社にかかってきた電話に出られるようになるため、ビジネスチャンスを逃すことが少なくなるでしょう。少人数の企業や個人事業主などにも、大きなメリットがあります。さらに、発信者の制限などもできるため、時間外に業務を行わなくても済みます。
多様な働き方に対応
クラウドPBXなら、インターネット回線につながってさえいえればどこでも電話業務が可能です。そのため、テレワークなどの多様な働き方に対応しやすくなります。自宅でも、インターネット回線とデバイスさえあれば問題ありません。テレワーク化を進めている企業にとっては、適しているといえるでしょう。
市外局番を利用したいならナイセンクラウドがおすすめ
市外局番の電話番号を利用したいなら、「ナイセンクラウド」がおすすめです。ナイセンクラウドは、スマホ、パソコン、従来の電話機など、さまざまな機器をビジネスフォン化できます。
さらに、ナイセンクラウドでは、以下の範囲で既存の電話番号を引き継げます。
・NTT発番の電話番号
NTT東日本・西日本の契約がある場合は、同じ電話番号で利用できます。(全国対応:北海道011~沖縄098)
・楽天コミュニケーションズ社発番の電話番号
FUSION IP-phoneのご契約がある場合は、同じ電話番号が利用できます。(03/06/050 120/0800)
・0120/0800のフリーダイヤル番号
0120/0800のフリーダイヤル番号を持っている方は、FUSION社に番号ポータビリティをすることで同じ電話番号を利用できます。
・その他
KDDI社、SoftBank社、その他事業社発番の電話番号でも、そのままの電話番号で利用できる場合があります。利用できるか分からない場合は、問い合わせてみましょう。
楽天コミュニケーションズ社のFUSION IP-Phone(03/06/050/0120/0800)の併用ができるため、着信はNTT番号、発信はフュージョンという利用も可能です。
参照:ナイセンクラウド「現在の電話番号は利用できますか?」
https://naisen.jp/qanda/131101_140610.html
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市外局番を利用できるクラウドPBXについて知ろう
クラウドPBXでも、市外局番の電話番号を利用することができます。クラウドPBXは、コスト削減や利便性向上など、さまざまなメリットが期待できるため、導入を検討してみてはいかがでしょうか。