クラウドPBXに乗り換えるなら番号ポータビリティで!番号ポータビリティのメリット

クラウドPBX

近年注目を集める画期的な企業向け電話運用「クラウドPBX」は、従来の固定電話回線による通話ではなく、インターネット回線を利用した新たな通話技術を利用した通話システムとなっています。

そのため、通常の固定電話による運用からクラウドPBXのようなインターネット回線による運用に切り替えるには、電話回線の移行とはまた違った条件が関わってきます。中でも、クラウドPBXに移行後も既存の電話番号をそのまま利用するためには、「番号ポータビリティ」が利用できるクラウドPBXを選ばないといけません。

今回は、クラウドPBXにおける「番号ポータビリティ」とは何なのかを解説しつつ、番号ポータビリティを利用するメリットを紹介していきます。また、番号ポータビリティをはじめ、クラウドPBXを実際に導入する上で心がけるべきポイントも併せて解説していきますので、移行に関して不安がある方も是非参考にしてみてください。

番号ポータビリティとは?

「番号ポータビリティ」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

従来の電話回線における「番号ポータビリティ」とは、所定の手続きを踏むことで、他の通信事業者に契約を移行しても、今まで持っていた電話番号をそのまま引き継いで利用することができるサービスです。こうした番号ポータビリティでよく知られているのは「携帯やスマホの番号ポータビリティ」ですが、「固定電話の番号ポータビリティ」も存在します。

ここでは、番号ポータビリティとは何かについて、具体的に解説していきます。

携帯・スマホでよく聞く「番号ポータビリティ」とは

番号ポータビリティにおいて身近な例としてよく知られているのは「MNP(Mobile Number Portability)」でしょう。

MNPとは、携帯電話を他社に乗り換える際、既に取得して利用している電話番号を、他社でも引き継いでそのまま利用できるサービスのことです。MNPという言葉を携帯キャリアの広告やWebサイトで頻繁に見かける世の中になったので、知っている方も多いのではないでしょうか。

近年では総務省が携帯キャリア同士の競争を促進し、格安SIMと呼ばれる新たな形態の携帯会社が増えたこともあって、過去に例がないくらい携帯会社がひしめいています。特に格安SIMでは2年縛りなどの契約期間の制限がないため、頻繁にMNPを使って、さながら銀座のバーホッパーのように次々に携帯会社を乗り換えている人も増えているはず。

ここまで気軽かつ頻繁に携帯会社が変えられるようになったのは、MNPがあるからでしょう。MNPがなければ当然ながら携帯会社を変えるたびに電話番号が毎回変わってしまいますので、組織は勿論個人でも非常に不便になり、下手に携帯会社を変えられず、同じ会社とずっと契約を続けることになります。はっきり言ってしまえば、このように顧客に流動性を持たせることで携帯業界全体の停滞を防ぐ目的で、MNPという制度が作られました。

MNPは何となく難しそう、と敬遠している方も高齢世帯を中心にまだまだ多いですが、手続きは思っている以上に簡単です。携帯会社を変える際に、今までお世話になったキャリアにMNP申請を行い、MNP転出の際に「MNP予約番号」を発行します。その予約番号を移行先のキャリアに伝えて契約手続きを行えば、晴れて同じ電話番号での移行が完了します。ただし、MNP予約番号の有効期限は15日しかないため、できる限り早く手続きを行いましょう。

固定電話でも番号ポータビリティは可能?

結論から申し上げますと、電話番号の引き継ぎは、固定電話でも可能です。上述したような携帯電話番号を引き継ぐ場合にはMNPと呼びますが、固定電話回線で番号ポータビリティを行う場合は「LNP(Local Number Portability)」と呼んで区別されます。

従来、特に固定電話が主流だった時代には多くの方がNTTに加入していたため、番号ポータビリティといった考え方はほとんど世間に浸透していなかったといっていいでしょう。しかし、フリーダイヤルの普及や携帯電話の普及、デジタル回線の導入(ISDNなど)やインターネットの発展など、通話技術の多様化に伴い、固定電話でもNTT以外の通信事業者が次々に参入。携帯電話と同じく、数多の会社がひしめく群雄割拠の時代となったことで顧客の奪い合いが始まり、そうした流れの中で、固定電話においても「番号ポータビリティ」という言葉が一般化しました。

個人向けのニーズとしてはほとんど固定電話の需要はなくなりましたが、法人やビジネスシーンでの電話運用に関してはまだまだ固定電話が主流です。そのため、今も固定電話の番号ポータビリティであるLNPも一定の需要があります。

仕組みとしてはMNPもLNPも特段違いはありませんが、特に企業向け電話運用において「電話番号が変わる」ことのデメリットは計り知れないため、個人向けに利用されることが多い携帯電話のMNPに比べると、企業向け電話運用における番号ポータビリティの重要性は遥かに大きなものとなっています。

このメリットは次章で詳しく解説しますが、そうしたメリットの解説を通して、電話番号が変わることのデメリットも見えてくるはずです。

クラウドPBXで番号ポータビリティを利用するメリット

既存の電話システムからクラウドPBXに移行する場合、多くの企業が「ビジネスフォンからの移行」すなわち「固定電話運用からの移行」という過程を辿るはず。

実はクラウドPBXの中には番号ポータビリティを利用できないベンダーもあります。もしそうしたベンダーと契約してしまうと、電話番号の変更を余儀なくされ、大変な手間と費用を掛ける羽目になってしまうでしょう。そうした手間と費用を掛けないためには、番号ポータビリティが利用できないベンダーとの契約はなるべく避けることが大切です。

ここでは、企業向け電話運用において番号ポータビリティを利用すること、つまり「既存の電話番号を変えずにそのまま利用すること」のメリットを簡単に紹介していきます。

会社のHPや名刺等に記載の電話番号の変更が不要

企業は固定電話番号を多くの場合会社代表番号をとして使い、会社の看板として利用しています。その為、パンフレットやリーフレットなどの資料、ポスターやチラシなどの広告物、Webサイトや動画CM、社員一人一人の名刺に至るまで、会社として発信しているあらゆる頒布物に電話番号を記載しています。それだけでなく、役所へ届け出る登記簿にも会社の電話番号を記載しなければなりません。

もし電話番号が変われば、こうしたものすべてに記載されている電話番号の変更をしなければなりません。Web媒体だけならサイトを修正するだけでいいですが、画像広告や紙の資料や名刺などの印刷物に関してはそうもいきません。再発注をかける必要がありますし、社内の書類や封筒なども含めすべて印刷し直さねばなりません。

電話番号をそのまま引き継いで利用できる「番号ポータビリティ」を利用するだけで、こうした莫大な手間とそれにかかる費用がすべて不要になります

顧客への連絡も不要

企業の場合、個人とは違い沢山の顧客を抱えていますよね。企業の規模が大きければ大きいほど顧客は多くなりますし、顧客が多いほど企業活動に際する社会的影響も大きくなっていきます。

もし、番号ポータビリティを利用しない、あるいはできない等の理由により電話番号を変更しなければならなくなった場合、この大勢の顧客に対し早急に連絡しなければなりません。既存の顧客すべてに連絡するだけでも膨大な手間になりますので、少なからず混乱を招くことになるでしょう。顧客が個人ならまだしも、顧客側も法人などの組織である場合、その組織の規模に応じた手間がかかりますし、何より問題なのは「まだ見ぬ顧客にも影響を与えてしまう」ことです。

番号ポータビリティを利用して電話番号を引き継いでおけば、電話番号の変更による顧客の混乱を未然に防げますし、今までと変わらず円滑なやり取りが維持できます。企業の取引においては円滑な連絡が重要視されるため、電話番号は変更しない方がいいのです。

番号変更時の間違い電話を防ぐ

もし新しい電話番号へ変更してしまうと、いくら周知連絡を徹底していたとしても、顧客や取引先が今までの番号で掛けてしまい、連絡が繋がらないというトラブルは必ずといっていいほど起きます。相手も人間ですから、連絡を見逃すこともあるでしょうし、慣れるまではどうしても二度手間になってしまいがちですので、電話番号を変更したことによって顧客・取引先をイライラさせてしまうことにもなりかねません。

場合によってはその番号を以前使っていた組織団体等宛ての着信が間違ってきてしまうこともあり、意図しない間違い電話によって業務が圧迫されてしまうリスクがあります。番号ポータビリティを活用することで電話番号の変更をしなければ、そうした問題が起きることもありません。

クラウドPBXに乗り換える際のポイント

以上のように、クラウドPBXで番号ポータビリティを利用することで、あらかじめ予期できる手間やコストを回避できます。それ以外にもクラウドPBXには色々なメリットがあり、乗り換えることでこれまでのビジネスフォンではあり得なかったような柔軟な運用が可能です。しかし、クラウドPBXならではの問題点が環境や条件によって発生する可能性もあるので、適当にベンダーを選ぶと失敗する危険性があります。

ここからは、クラウドPBXに乗り換えるうえで、クラウドPBXを提供するベンダーを選ぶ際に注意すべきポイントを解説していきます。

番号ポータビリティが可能なクラウドPBXを選ぶ

クラウドPBXでは、通話に際し従来の電話回線ではなくインターネット回線を利用します。そうした新技術を扱っている関係上、ベンダーが利用している回線の種類によって「既存の固定電話番号が引き継いで使えない場合がある」という特有の問題があります。

クラウドPBXにおいて通話で利用しているIP電話回線の中には、IP電話専用のいわゆる「050番号」しか発信先として使えない回線があります。もし、既存の電話番号を引き継ぐつもりでいたのに、そうした制限のある回線を利用しているベンダーと契約してしまうと、既存の電話番号が引き継げないため、050番号に変更しなければなりません。

先述した通り、会社番号を安易に変更すると莫大な手間と費用が余計に発生するうえ、社会的信用も落ちてしまいます。余程のことがない限り、既存の電話番号を引き継げるベンダーを選ぶようにしましょう。

リースビジネスフォンの場合は切替タイミングに気を付ける

クラウドPBXへの移行に際して盲点となるのが「現在の電話運用の契約がどうなっているか」の確認です。これを忘れて、あるいは連携ミスで把握しきれておらず移行手続きを進めてしまい、結果として思わぬトラブルに繋がってしまった、というミスはある種「あるある」と言っていいほどよくあります。

特にビジネスフォンを利用している場合、買い切りの契約ではなくリース契約をしている場合があることに注意しましょう。リース契約の場合、契約期間が5~7年と決まっているので、契約期間の満了を待つなど移行の際にタイミングを考える必要があります。期間満了を待たずに解約してしまうと、違約金や残債分の機種代金を一括で請求されたり、撤去費用が嵩んだりなどの金銭面でのリスクがあります。また、リース契約ではオフィスに設置してある電話機や主装置などの設備の所有権が自社にないので、期間満了と同時に撤去・返却しなければなりませんから、切り替えのタイミングが悪ければ自社全体で電話が全く使えない期間が発生する可能性もあります。

クラウドPBXへの移行は、しっかりと社内で契約状況の確認を取り、もしリース契約であった場合にはタイミングを見極めて、契約満了と同時にスムーズに移行できるよう、計画的に準備を進めましょう

日本全国、海外でも利用できるクラウドPBXがおすすめ

クラウドPBXはインターネット回線を利用したシステムで、場所を問わずに大抵日本全国どこからでも運用が可能です。ですが、「インターネット回線が安定的に繋がる場所」という制限がどうしても加わるため、通信インフラが弱い地域では使えない場合もあります。

理論上どこからでも使える自由な運用をせっかく取り入れるのですから、対応する拠点・地域は多ければ多いほどいいはず。対応状況などを聞けば教えてくれますので、できる限り日本全国どこからでも使えるベンダーを選ぶといいでしょう。

また、ベンダーによっては国内だけでなく海外でも利用できる場合もあります。今後の事業拡大によって海外に拠点を作る、生産拠点を海外に移すなどの計画を立てている場合には、海外対応のクラウドPBXも検討しましょう。

社内での電話運用ルールを周知させる

クラウドPBXはスマホやノートPCなど持ち運び可能な端末を使った運用です。システムをどこにでも持ち運んで使えるメリットがある一方、紛失・盗難等のリスクがあります。クラウドPBXは、自社で設定した番号とはいえ「自由に発信元の電話番号を切り替えられる」というあまりにも便利な機能がありますから、盗難や紛失が起こると、自社回線を犯罪者に悪用されるリスクもあります。

また、ソフトフォンなど個人情報の入ったソフトウェアをインストールして通話に使用しますので、不正アクセスによる情報漏洩等のオンライン上のセキュリティ対策も必要になります。

特にオンライン上のセキュリティに関しては各ベンダーも対策を強化してはいますが、端末自体の取り扱いまでは責任を負えません。特に社員の移動や外部からの人の出入りが多い企業の場合、自社内での電話運用ルールを明確に定めて周知し、管理を徹底する必要があります。勿論実際に遵守されている必要がありますが、最低限のルールがあるというだけでも一定程度の抑止力に繋がります。

デモや無料キャンペーンを活用する

クラウドPBXはどこからでも使える反面、利用環境によって通話品質など使い勝手が大きく変わってしまうという弱点があります。そうした時のために、スマホだけでなくPCやタブレット端末など多様な端末に対応し使い分けができるという便利な点もあるのですが、どうしても実際の利用環境との相性というのは出てきてしまいます。

しかし、まともなベンダーであればこうしたクラウドPBXの弱点はしっかり把握しています。その為、通話音質や環境における使い勝手の違いについては設備投資を続けて日々改善に努めていますし、契約前に実際の利用環境でちゃんと運用ができるかどうかを確かめるため、試用を目的としたデモ機貸し出しや、無料お試しキャンペーンなどを実施しています。

のちのトラブルのリスクをできる限り最小限にとどめるためにベンダーが設けているせっかくの機会ですから、こうしたキャンペーンがあるようであれば、契約前に絶対に一度は試しておきましょう。

番号ポータビリティへ乗り換えなら!「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは、パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけるクラウドPBXです。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。日本マーケティングリサーチ機構調べにおいて「テレワークに役立つサービス」「信頼と実績のクラウドPBX」「経営者が選ぶ電話サービス」において1位に選ばれています。

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

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クラウドPBXに乗り換えるなら必ず番号ポータビリティを利用しよう

以上、クラウドPBXと「番号ポータビリティ」について、番号ポータビリティの仕組みやメリット、クラウドPBXに乗り換える際のポイントも含めて解説しました。

企業にとっての電話番号変更はまさに鬼門と言えるほど、手間やリスクが非常に大きなものです。なるべくなら、電話番号の変更は回避すべきです。何を犠牲にしても避けるべき、と言ってもいいかもしれません。なるべく番号ポータビリティを利用して、電話番号を変更せずに済むならそれが一番です。

詳しくは割愛しますが、元々の電話番号の契約の問題で番号ポータビリティができない可能性もあります。クラウドPBXへ移行する際には、そうした点も含めて慎重に調べて知識をつけておき、わからないことがあれば逐一ベンダーに確認を取ることをおすすめします。