クラウドPBXは人気のものを選べばいい?最適なクラウドPBXの選び方

2022年2月4日クラウドPBX

近年、企業向けの電話運用において画期的なシステムとして話題になっている「クラウドPBX」。ここ5~6年で急激に成長し、巷でもよく聞かれるようになったクラウドPBXですが、実際に調べてみると提供しているベンダーがかなり多く、どれを選んでいいものか迷ってしまったという経験を持つ人は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。実際、ネットで検索すると色々なサービスが乱立していて、人気ランキングも色々なサイトで公開されています。

そこで今回は、「クラウドPBXは人気のものを選べばいいのか?」という疑問をメインテーマとしつつ、クラウドPBXとは何か、その仕組みやメリットを紹介しながら、本当に最適と言えるクラウドPBXの選び方を解説していきます。

クラウドPBXとは

ここ10年でスマートフォンが圧倒的に普及し、一人1台以上という圧倒的なスマホ所持率を誇り、私用の電話ではすっかりスマホや携帯が主流となり、固定電話は廃れつつあります。しかしながら企業では現在でも、「ビジネスフォン」をはじめとした固定電話での電話運用がまだまだ主流です。そうした中、長らく固定電話での運用が続いていた企業の電話運用において、ここ数年で急激に普及が進んでいるのが今回取り上げる「クラウドPBX」です。ここでは、クラウドPBXの仕組みやメリットを通して、まずは「クラウドPBXとは何か」を解説していきます。

どんな仕組み?

クラウドPBXはそもそも、従来企業向け電話運用として広く普及していた「ビジネスフォン」と同じように、企業に最適化された電話運用の仕組みを踏襲しています。

それは、企業での電話運用に必須となる「複数の電話機による電話回線の共有」で、たとえば「会社代表番号宛ての多数の着信を、複数の電話機を使って同時並行的に応対する」ことや、「社内の電話機同士で内線通話を行う」こと、「社内の他の電話機に電話の取次ぎをする」ことなどができるように作られています。そして、そうした機能を実現するために、従来のビジネスフォンもクラウドPBXも「主装置(PBX・構内交換機)による回線と電話機の一元管理」という大まかな仕組みを持っています。

しかし細かい構造は両者で大きく異なり、ビジネスフォンの場合は「物理的な主装置を社内に設置し、その主装置に電話回線と固定電話機を有線接続する」という構造をとっているのに対し、クラウドPBXは「仮想的な主装置をクラウド上(インターネット回線上)に設置し、クラウド上の主装置とスマホや携帯、パソコンなどのデバイスをインターネット回線を介して接続する」という構造になっています。

運用の要となる主装置をクラウド上に置くことで、会社という特定の拠点に縛られない、より柔軟で利便性の高い運用が可能となった、まさにビジネスフォンの利便性を更に強化した電話システムがクラウドPBXなのです

利用できる端末は?

クラウドPBXは、従来のビジネスフォンと比べると利用できる端末の多さでも勝っています。

ビジネスフォンでは、社内に設置した主装置と対応した純正の固定電話機しか対応していないため、主装置と一緒に購入あるいはリースする必要がありました。

それに対してクラウドPBXは、先ほどの説明で挙げたスマートフォンを筆頭に、タブレット端末やデスクトップPC・ノートPC、据え置き型のIP電話機など、有線無線問わずインターネット回線に接続できる様々な端末に対応しています

そのため、環境や条件に合わせて使う端末を変えるといった多彩な運用も可能になっています。

メリットは?

クラウドPBXのメリットは、先ほども説明した通り、主装置がクラウド上に設置されていることと、スマートフォンなど持ち運び可能なデバイスを使えることなどによる、会社など特定の拠点に依存しない「場所に縛られない運用」ができることに集約されると言っていいでしょう。クラウドPBXの持つ数々のメリットはほぼすべてこのメリットから派生したものといっても過言ではありません。クラウドPBXのメリットには以下のようなものがあります。

  • 会社外でも内線が使えるので通話料金を大幅に削減できる
  • 離れた拠点同士でも内線通話ができ、設定可能なベンダーであれば海外拠点とも内線通話が可能
  • 会社外にいる社員の携帯に直接電話の取次ぎができる
  • 在宅勤務やテレワークでも手持ちのスマートフォンで会社用の電話番号での発着信が可能
  • 拠点が多数あっても、電話番号を1つに統一できる
  • 様々な端末に対応しているので、環境や条件によって端末を使い分けることができる

クラウドPBXは人気のものを選べばいい?

クラウドPBXはここ7~8年くらいで急成長した若い業界であり、ここ数年でも急激にベンダーが増えています。業界のトレンド的にもWeb上のオウンドメディア等によるクラウドPBXのベンダー比較記事や人気ランキングといった記事が多数作られるなど、積極的な情報発信が行われてきました。今でも、クラウドPBXを検索すると比較記事やランキング記事といったものが散見されます。このような情報が溢れていることによって、導入の際のベンダー選びに迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。

正直な話、そうしたランキング記事や比較記事は、公平なものもありますが、特定のベンダーをプッシュする目的で恣意的に作られているものが多く、特定のベンダーの宣伝へ知らず知らずのうちに誘導されてしまう、なんてこともしばしばあります。そのため、ある程度データが掲載されている情報を参考にするのはいいですが、あまりランキング順位などは信用しない方が賢明です。

そして、実際のところ最適なクラウドPBXベンダーはユーザーごとの利用環境や条件によって違うため、自社にとって最適かどうかというのは詳細な各条件をしっかり見比べないと見出せません。人気ランキングなどのサイトはそうした細かい情報を集めデータを見比べるには向いていますが、人気のベンダーや評判のいいベンダーがそのまま自社にとって最適なベンダーかどうかというのは一社一社違うものです。

人気ランキングや比較サイトはあくまで参考程度にとどめましょう。

人気だけでは選ばない!最適なクラウドPBXの選び方

クラウドPBXはベンダーごとに細かい機能や条件・環境などが異なってくるサービスです。そのため、自社に最適なベンダーを探すうえで色々なデータを見比べる必要があることは説明しました。そして、そうした色々な条件を見比べるにあたって、こうした側面での条件の違いは意識したほうがいい、という要素がいくつかあります。

ここでは、そうした、自社に最適なクラウドPBXベンダーを探していくためにはどういったことに注目すればいいのかをまとめますので、その解説を通して、クラウドPBXの賢い「選び方」のポイントを見出していきましょう。

利用したい電話番号は?

まず、クラウドPBXのベンダーはすべてが同じ条件で運用されてはいないということを知りましょう。その代表的な例が、クラウドPBXベンダーが利用している回線の種類です。全くまっさらな状態から新たにクラウドPBXを導入しようというのなら話は別ですが、多くの企業は既に会社用の電話番号を持っているはずで、その多くは固定電話の番号ではないでしょうか。

ベンダーが利用している回線の種類によっては、そうした固定電話の番号が引き継いで利用できない場合もあります。その場合、IP電話専用の「050番号」に変更を余儀なくされる場合があるので、既に持っている固定電話の番号を利用したい場合は、固定電話番号を引き継げるベンダーを選ばないといけません

利用したい端末の種類は?

クラウドPBXの多くは、色々な端末で利用可能です。携帯電話・スマートフォンなどの携帯端末だけでなく、IP電話機などの据え置き型電話機や、タブレット端末・ノートパソコン・デスクトップパソコンといった電波を発信しない機器にも対応しているベンダーが多くあります。

しかし、全てのベンダーが必ずしもそうした幅広い端末に対応しているとは限りません。中にはソフトフォンを使わないといけない関係で対応していない端末があったり(フィーチャーフォンなど)特定のOSでしか動かないなどの制限がある場合もあります。環境ごとに端末を使い分けて利用できるのがクラウドPBXの強みですから、できる限り多くの種類の端末に対応したベンダーを選びましょう。

利用したい端末数は?

特に大企業の場合、利用したい端末数が数千台単位になることもあります。多くのクラウドPBXでは企業向けに作られていますから、そうした多くの台数を一元管理することも可能ですが、中にはそうした多くの台数に対応しきれないベンダーもあります。ベンダーのサイトには数台~数十台単位しかプランが載っていない場合もあるので、利用したい端末数を明確にして、どれくらいの数の端末が契約できるのかをしっかり確認してベンダーを選びましょう。

利用したい機能は?

クラウドPBXでも代表的な「迷いがでるポイント」として、提供されている機能の違いがあります。クラウドPBXはビジネスフォンの仕組みを踏襲しているサービスなのでビジネスフォンで使える機能の大部分は利用できますが、中には利用できない機能があったり、オプション料金を追加で支払わないと使えない場合もあります。

利用したい機能はベンダー選びの最初の段階で社内で検討し、あらかじめリストアップしておくことを強くおすすめします。提供する機能の違いはベンダー選びの主要な問題点となりやすいので、ベンダー選びの際はベンダーを基準に利用したい機能を探すのではなく、利用したい機能のリストを基準にベンダーを探していった方が合理的です。

通話品質や導入までの日数は?

クラウドPBXはインターネット回線での運用であるため、どうしても電話回線を使用するビジネスフォンよりは通話品質が落ちてしまいます。しかしそれはどのベンダーも共通して抱えている問題といえます。問題は、そうした通話品質をはじめとするサービス品質の改善に日々努めているかどうかといえるでしょう。

それはベンダーのアピールポイントにもなっており、日々設備投資を行いサービス品質の改善に努めているベンダーはサポート体制も含めたサービスにも定評がある場合が多いです。そのため、サイト等の情報をチェックしたうえで、口コミ等の世間の評判と見比べて、信頼のおけるベンダーかどうかを確認することをおすすめします。

導入までの日数もベンダーによってまちまちですが、多くのベンダーでは数日~2週間程度が目安になります。導入までの日数は早ければ早いほどいいというわけではないですが、自社の状況に照らし合わせて最適なものを選ぶと良いでしょう。

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ナイセンクラウドは、3,000社以上に導入され、日本マーケティングリサーチ機構調べにおいて「テレワークに役立つサービス」「信頼と実績のクラウドPBX」「経営者が選ぶ電話サービス」において1位に選ばれているクラウドPBXです。パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけます。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

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クラウドPBXは人気度以外も検討して選ぼう

クラウドPBXは人気のものを選べばいいのか、という疑問を主軸に、クラウドPBXの仕組みやメリット、ベンダーの賢い選び方も含めて解説しました。

実際のところ、「人気はある程度の参考にはしても、順位は信用しない」という選択が最も賢明です。あとは細かいデータを比較検討して、自社が目指す最適な運用に見合ったシステムやサービスを組んでくれるかどうかに着目しながら最も自社に合ったベンダーを選んでいくことをおすすめします。

ただし、ネットの情報だけでは実際の利用環境との相性までは判断しきれないので、文字情報はあくまでも参考程度に、もし無料お試しキャンペーンやデモ機の貸し出しなどが契約前に出来れば、そうしたキャンペーンを活用して実際の利用環境での使い勝手は必ず確認しておきましょう。