【注意】海外からの迷惑電話の例や対処法まとめ

「+」が付いている電話番号から着信があり、出てみると迷惑電話だったという経験をしたことがある人も多いでしょう。「+」が付いている電話番号は普段はなかなか見かけない電話番号です。怪しいと感じて出ないようにしている、という方も多いのではないでしょうか。
実は「+」から始まる電話番号は海外から発信されているものです。なぜ海外から迷惑電話がかかってくるのか、どう対処すれば良いのか分からない人向けに、本記事では海外からの迷惑電話に関してよくある例や対処法などを解説していきます。
海外からの迷惑電話に注意
迷惑電話にもさまざまな内容のものがあり、しつこい営業電話などをイメージする人も多いでしょう。しかし、海外からの迷惑電話は、国内の電話番号からかかってくる迷惑電話と比べて悪質性が高い傾向にあります。もし、海外の番号から着信があったら十分に注意しなければなりません。では、なぜ海外から迷惑電話がかかってくるのか、その理由や目的などについて見ていきましょう。
迷惑電話に国際電話が使われる理由
迷惑電話をかける人が国際電話を使用しているのは、取り締まりを避けるためです。国内の電話番号が迷惑電話に使われている場合には、電話会社の方で対応が行われます。被害者が多いと利用停止などの措置が実施されることも多いです。また、警察に通報が行き、犯罪に該当する内容であれば電話番号の契約者が捜査対象になります。
これに対して、海外の電話番号であれば、海外の通信会社がサービスを提供しています。国内の電話会社と違って、適切な対応をしてくれるとは限りません。国内の電話会社や警察だけでは、十分な対応が難しいのが実情です。また、国内の電話番号なら契約者が誰なのか分かりますが、海外の番号の場合には契約者が不明の場合も少なくありません。国や地域によっては本人確認なしで電話を契約できるところもあるためです。
そのような事情から、海外の電話番号は迷惑電話をかける側にとって都合が良いため、最近ではよく利用されています。
海外からの迷惑電話の目的
海外からかかってくる迷惑電話は、詐欺や個人情報の収集を目的としているものが大半です。迷惑電話をかけている側の人が、海外の電話会社とグルになっているケースも良くあります。手口が非常に巧妙で騙されてしまう人も少なくありません。
また、詐欺や個人情報の収集ほど多くはありませんが、嫌がらせを目的としている迷惑電話もあります。
海外からの迷惑電話の例
海外からの迷惑電話で被害に遭わないためには手口を知っておくことが重要です。では、海外からの迷惑電話でよくある例を見ていきましょう。
ワン切り
ワン切りというのは、発信をして相手が出る前にすぐに電話を切ることです。相手の方では呼び出し音が1回鳴っただけで切れてしまい、着信履歴に電話番号が残ります。そして、折り返し電話をかけるように仕向けるのが目的です。もし、折り返し電話をかけてしまうと高額な料金が発生してしまうため注意しましょう。
迷惑電話をかけている人が海外の電話会社と共謀している場合は、ワン切りの手口が多いです。
架空料金の請求
架空請求は詐欺の電話でよくある手口です。有料アプリやネットサービスなどの料金が未払いだと主張して支払いを求めてきます。不安を煽るような内容を伝えてくるケースも多いです。求めに応じてお金を支払ってしまわないように注意しましょう。
公的機関を騙る
公的機関の職員だと偽って電話をかけてくるケースもあります。例えば、外務省や海外の大使館の職員だと偽るのが良くあるパターンです。何かしらの理由をつけて金銭の支払いを要求したり、個人情報を聞き出したりしてきます。
海外からの迷惑電話への対処法
海外からの迷惑電話の被害に遭わないためには、どう対処すれば良いのか見ていきましょう。
海外からの番号には出ない
着信があってナンバーディスプレイに海外の電話番号が表示されていたら、出ないのが無難です。通常、国内の企業や行政機関などが海外の番号から電話をかけてくることはありません。何も心当たりがなく、海外の番号から着信があった場合には迷惑電話と捉えておきましょう。
着信拒否や国際電話設定の解除を行う
大半の迷惑電話は無視して出ないようにしていれば、かかってこなくなることが多いです。しかし、稀に繰り返し何度も海外の番号からかかってくることもあります。そのような場合には、着信拒否設定で対応しましょう。
着信拒否設定は、スマホの端末の方で行うやり方と、キャリア側のサービスを利用するやり方があります。端末の方で行う場合には、AndroidとiPhoneのどちらでも設定可能です。
キャリア側のサービスでの着信拒否設定は、オプション扱いで有料の場合もあります。MVNOなどの場合には対応していないところもあるため、端末の設定で行うのが良いでしょう。固定電話機の場合にも、端末の設定で特定の電話番号を着信拒否にできるものが多いです。
また、国際電話設定を解除するのも一法です。具体的な方法はキャリアによって異なりますが、主にキャリアの専用アプリやWebのマイページなどから行えます。
海外からの迷惑電話に出てしまったときの対処法
海外からの迷惑電話には出ないのがもっとも無難ですが、誤って出てしまうこともあるかもしれません。そのような場合の対処法を見ていきましょう。
すぐに電話を切る
海外からの迷惑電話に出てしまっても、すぐに電話を切れば特に問題はありません。迷惑電話だと思ったらすぐに切るのが無難です。
無言で切るのがはばかられる場合には、「私にはよく分かりません。失礼します。」のように一言添えて切るのも良いでしょう。長々と話してしまわないように注意が必要です。
必要に応じて口座の凍結やカードの停止を行う
もし、迷惑電話に対して、銀行口座の番号やクレジットカードの番号などを教えてしまった場合には利用停止手続きを行いましょう。銀行やカード会社に連絡して事情を説明すると、預金の引き出しや決済などを行えないように対応してもらえます。時間が経過すると被害が拡大する可能性が高いため、できるだけ早く対応することが大切です。
海外からの迷惑電話は企業を狙う場合も
海外からの迷惑電話は、一般の個人にかかってくるものだと思っている人もいるでしょう。しかし、そうとも限りません。企業が迷惑電話のターゲットにされることもあります。
例えば、社会保険や労働保険などに関わる内容の架空請求などが確認されており、注意が必要です。また、従業員の個人情報を聞き出そうとする内容の迷惑電話も確認されています。いずれも行政機関を騙って、その場ですぐに対応するように急かすケースが多いです。
怪しいと感じたら、すぐには対応せず、本当に行政機関からの連絡なのかを確認しておくようにしましょう。いったん電話を切ってから、行政機関の方にかけ直すと事実確認ができます。本当に行政機関からの連絡だった場合には、事実確認が取れてから対応しても特に問題はありません。慌てず落ち着いて対処することが大切です。
また、海外からの国際電話をブロックすることも可能です。普段、海外の電話番号と電話をすることがない場合は、「国際電話の利用休止」を申し込むことで、海外からの電話がかかってこないようにすることができます。Webや電話から申し込みが可能ですので、こちらもチェックしてみてください。
まとめ
海外からの迷惑電話は、詐欺や個人情報の収集を目的とするものがほとんどです。海外の電話サービスは国内の電話サービスと違って取り締まりが緩いため、迷惑電話に利用されやすい傾向にあります。「+」が付いている電話番号が海外の電話番号のため、着信があっても、できるだけ出ないようにしましょう。出てしまってもすぐに切るのが望ましいです。何度もかかってくる場合には、着信拒否設定や国際電話設定の解除などをして対策してみましょう。