クラウドPBXとフリーダイヤルの併用はお得│特に転送している場合は必見!

2022年2月4日クラウドPBX

企業への問い合わせ先や通販番組などで「フリーダイヤル」という言葉を目にしたことがある人は多いでしょう。 特に、BtoCでビジネスを行っている会社や自治体の担当者であればよくご存知なように、このフリーダイヤルを使えば、問い合わせをしていただくお客様やサービス利用者に対して通話料がかからない「無料通話」を提供できます。しかしもちろん、その分の通話料はフリーダイヤルを契約している企業や自治体が負担することとなります。

この着信課金電話サービスと、近年企業向けの電話システムとして話題の「クラウドPBX」を併用すると、企業にとってよりお得な運用が可能なことをご存知でしょうか。

今回は、「フリーダイヤル」と「クラウドPBX」、それぞれがどういったサービスなのかを解説しながら、この2つのサービスを併用すると具体的にどういったメリットがあるのかや、併用する際の注意点を解説していきます。

フリーダイヤルとは?

まずは「フリーダイヤル」とは何か、簡単に説明します。

フリーダイヤルとは、「着信課金電話番号」の1つで、NTTが提供している「着信課金電話サービス」を指します。たとえば、フリーダイヤルは全国一律で「0120」で始まる番号が払い出されますが、その他にも「0800」で始まる電話番号が着信課金電話番号に該当します。フリーダイヤルはこうしたサービスの代名詞のように用いられていますが、NTTコミュニケーションズの登録商標です。その他、フリーボイスやフリーコールなどの名称でも、フリーダイヤルと同様に着信課金電話サービスが提供されています。

通常、電話をする際には「発信する側」が通話料を支払う仕組みとなっていることはご存知ですよね。これに対してフリーダイヤルをはじめとする「着信課金電話番号」の場合は、「着信を受ける側」、すなわち通信事業者と着信課金電話サービスを契約することで番号を取得した側、要はフリーダイヤル番号を公開している側が通話料を全額負担します

フリーダイヤルを利用する限り、発信・着信関係なくフリーダイヤル番号を契約している企業や自治体側が全額通話料を負担するので、フリーダイヤル宛てに電話をかける一般のお客様(消費者)等はどれだけ通話をしても無料になります。通話料を気にせず遠慮なく電話ができることから、顧客からの多くの問い合わせが見込める番号として、自治体や企業の問い合わせ窓口や、通販の購入窓口としてもよく利用されています。

そして、通信事業者(フリーダイヤルの場合はNTT)が着信課金電話番号を提供するサービスのことを「着信課金電話サービス」といい、フリーダイヤル番号はこうしたサービスに契約することで取得できます。また、フリーダイヤルの番号を作る際には、俗に「裏番号」と呼ばれるNTTの加入電話(アナログ)、すなわち「03」や「06」で始まる固定電話番号が必要になります。

クラウドPBXとは?

クラウドPBXとは、非常に簡単に説明すると、従来企業の電話システムとして広く普及していたいわゆるビジネスフォン(オンプレミス型PBX)の仕組みを、クラウド環境に置き換えた新世代の電話システムです。

通常、会社で仕事する際にデスクに電話が備え付けてあり、その電話を使って会社の番号で営業のアポをかけたり、取引先からの問い合わせを受けたり、内線通話をしたり、電話の取次ぎをしたりする方は多いでしょう。こうしたことができるのは、企業内にビジネスフォンが導入されているからです。

ビジネスフォンは、社内に物理的に設置した主装置(構内交換機・PBX)に対し、複数の電話回線や固定電話機を有線で接続するといった仕組みで成り立っています。回線と電話機を一手に主装置に接続することで、主装置が自動で着信を割り当てたり、操作に応じて切り替えたり、内線同士を通話させたりと、主装置による一元管理ができるようになっています。

これに対しクラウドPBXは、主装置を会社などの拠点内に設置することなく、クラウド上(インターネット回線上)に仮想的に設置された主装置を借りて使います。また、クラウド上の主装置に対し、インターネットを介して、電話機や携帯電話・スマートフォン、パソコンなどのデバイスと接続することで、場所の制限を受けることなくビジネスフォンと同様の機能が使えるという画期的なシステムです。

なぜクラウドPBXとフリーダイヤルを併用するとお得なのか?

冒頭で説明したように、クラウドPBXとフリーダイヤルを併用すると、普通にフリーダイヤルを運用するよりもはるかにお得に利用できます。それでは、なぜクラウドPBXとフリーダイヤルを併用するとお得なのでしょうか。

その理由として大きなものとして「コスト削減」があります。フリーダイヤルはお客様や利用者からの問い合わせ分の通話料を全て企業や自治体が負担するので、コストに関する不安は特に大きなものとなりますよね。

ここでは、コスト面に着目して、なぜこの2つを併用するとなぜお得なのか、その理由の主だったものを2つ紹介していきます。

クラウドPBXは通話料が比較的安い傾向にある

クラウドPBXでは、その名の通り主装置がインターネット回線上にあり、通話に際してもインターネット回線を利用するサービスです。そのため、市外局番が払い出され通話をしている地域が遠くなればなるほど通話料が高くなってしまう固定電話番号と違って、相手の距離に関係なく一律で料金が加算されます。クラウドPBXでフリーダイヤルが使えるかどうかはベンダーによって条件面が変わってきますが、フリーダイヤルが使えるクラウドPBXは少なからずあります。

通常の固定電話でのフリーダイヤルの通話料は、時間帯によっても料金が変わります。たとえば100kmを越える距離で県を跨いでの通話を3分間した場合では、平日昼間が80円、休日夜間が70円、深夜早朝が40円といった具合です。また、携帯電話からの通話料は3分で平日昼間130円、休日夜間早朝深夜が120円と非常に高額です。

それに対して、クラウドPBXの通話料はベンダーや発信先によって異なりますが、基本的には3分8円~と固定電話番号と比べると非常に安くなっていますし、全国一律なので料金体系がシンプルです。

フリーダイヤル宛の電話を転送する際、転送サービスを利用する必要がなくなる

フリーダイヤル宛ての電話を転送する際にも、クラウドPBXが便利です。

従来のビジネスフォンでは、各々の通信事業者が提供する電話の転送サービス(NTTコミュニケーションズの場合は「ボイスワープ」)を利用する必要がありました。「ボイスワープ」などの電話転送サービスを利用するには月額利用料金が発生する上に、転送元から転送先への発信にかかる通話料は着信を受けた側が負担します。また当然ながら、フリーダイヤルの場合はこれに加えて、発信者から転送元までの通話料に関してもフリーダイヤルを契約している側が丸ごと負担することになります。

ビジネスフォンでこうした転送サービスを使う際は、会社内の固定電話機同士で転送する場合に限っては、転送の際に内線を介するので「内線転送」となり、無料で転送ができます。しかし、会社内の固定電話機から携帯電話・スマートフォンに転送する場合は、たとえ携帯電話を社内で使っていたとしても「外線を介して転送する」ので、転送に際しかかる通話料と通話にかかる通話料をダブルで負担することになるのです。

それに対してクラウドPBXでは、標準機能として電話転送機能を備えているサービスが多いので、多くのサービスで月額追加料金なしで利用できます。そのため、通信事業者が提供する転送サービスを別途利用する必要がないのです。そして何といってもクラウドPBXが強いのは、同じクラウドPBXに登録されている端末同士であれば、どこにいても場所を問わずに内線が構築できること。すなわち、電話転送がすべて「内線転送」扱いになるという点で、つまりは「転送に際する通話料がかからない」のです。

フリーダイヤルとクラウドPBXを併用する際の注意点

以上、フリーダイヤルとクラウドPBXを併用することでコスト削減につながることはわかりました。

しかし、フリーダイヤルとクラウドPBXを併用、と当然のように書いていますが、先ほども説明した通り、必ずしもすべてのクラウドPBXにおいてフリーダイヤルと併用できるとは限りません。フリーダイヤルが利用できるかどうかはクラウドPBXベンダーによって変わります。そのため、契約するクラウドPBXのベンダーは慎重に選ぶ必要があります。

ここでは、フリーダイヤルとクラウドPBXを併用したい方向けに、併用の際の注意点を解説していきます。

フリーダイヤルに対応したクラウドPBXか?

まずは、当然ながら「フリーダイヤルに対応したクラウドPBX」でないと、フリーダイヤルとの併用は不可能です。基本的にフリーダイヤル利用可能なクラウドPBXベンダーは、ホームページ等に明確に利用可能電話番号として「0120」や「0800」などを掲載しているはずです。

ちなみに、すでに取得済みの0120番号が発信先として利用できるかどうかと、0120番号宛ての発信ができるかどうかはまた別問題となるので、広告やホームページの説明書きがよくわからない場合は、ベンダーに問い合わせてしっかり明確に切り分ける必要があるでしょう。

番号ポータビリティが可能なクラウドPBXか?

クラウドPBXベンダーを選ぶにあたっては、基本的には「番号ポータビリティ」が利用できるベンダーであるかどうかということが非常に重要になってきます。「番号ポータビリティ」は既に契約している電話番号をクラウドPBXベンダーと契約してもそのまま使えるようにする仕組みのことです。

ベンダーによっては番号ポータビリティに対応しておらず、既存の固定電話番号(0ABJ型電話番号)やフリーダイヤル番号がそのまま利用できないため、新たに電話番号を取得する必要があるものもあります。また、フリーダイヤルを新たに取得する場合には、そのもととなる固定電話番号(いわゆる裏番号)をベンダーにMNPする必要があったりするので、番号ポータビリティに対応していても、具体的にどういった内容となるのかも併せて確認を取りましょう。

フリーダイヤルに対応したクラウドPBX「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは、0120や0800のフリーダイヤルに対応したクラウドPBXです。もちろん03や06などの全国の市外局番にも対応しており、050番号にも対応しています。多くのケースで現在ご利用中の電話番号をそのままご利用いただけます。

複数電話の一斉着信や鳴らしわけ、時間帯別アナウンス設定など、細かな設定に対応しています。また固定電話機、スマホ、パソコン、タブレット、iPodで利用できます。使わなくなったスマホなどがあればwi-fiを利用して通話が可能です。

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また、内線数(端末数)が2台のみでお得にフリーダイヤルを利用したいなら、スマフリをご検討ください。スマフリは月額2,480円で0120、0800、050番号をご利用いただけます。ナイセンクラウドの標準機能をスマフリでも利用可能です。

個人事業主の方や少数の従業員が電話を特に利用することの多いケース、また、ナイセンクラウドの導入を検討中で小規模導入から始めてみたい場合におすすめです。

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クラウドPBXとフリーダイヤルで今より便利にお得に電話を使おう

クラウドPBXとフリーダイヤルについて、それぞれどういった仕組みのサービスなのかを紹介しつつ、クラウドPBXとフリーダイヤルの併用にどういったメリットや注意点があるのかを解説しました。

フリーダイヤルは番号契約者に対してのみ通話料が加算される特殊なサービスなので、通常の固定電話で転送サービスも併せて使用すると、非常に高額なコストがかさんでいきます。これに対してクラウドPBXでフリーダイヤルが使えれば、どこにいても通話料は格安&一律料金で料金体系がわかりやすく、転送サービスも別途契約する必要がないのでかなりのコスト削減が期待できます。

場所を問わない柔軟な働き方が重視されている昨今では、どこにいても携帯電話やスマートフォンからフリーダイヤル番号での発着信が可能なクラウドPBXのほうがより合理的かつ低コストでの運用が可能になるので、クラウドPBXを使わない手はありません。

そのため、注意点もしっかり意識する必要があるものの、フリーダイヤルとの併用も視野に、クラウドPBXの導入を検討してみてはいかがでしょうか。