営業職でもテレワークは可能?テレワーク導入の方法
近頃、新型コロナウイルスが猛威を振るい、政府から緊急事態宣言が発令されたことでテレ―ワークの働き方はますます注目されるようになりました。出社しなくとも高い生産性を発揮できるこの業務体系はコロナウイルスの感染防止だけでなく、交通費などの移動費の大幅なカットを実現しました。そのため、現在は大企業だけではなく、中小企業を含めたさまざまな企業がテレワーク導入に向け、準備を進めている最中です。
その一方でテレワークに適していないと認識されている業種もあります。その代表例が営業職ですが、一体なぜ営業職はテレワークに向いていないという意見が多いのでしょうか。今回は営業職にテレワークを導入しにくい理由と、それらを解決する方法をご紹介します。
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営業職がテレワークしづらい3つの理由
まずは営業職にテレワークを導入しづらいとされる理由を解説します。主に以下のような要因が、テレワークの浸透を妨げる問題点とされています。
直接対面することが良しとされる風潮があるから
これまでの日本の営業スタイルといえば、足を使って稼ぐという考えが主流でした。実際に現在の営業でも、対面での営業活動の方が評価につながりやすい傾向にあるようです。また、直接対面することを良しとされていることに加え、テレワークに対して不理解な上司やクライアントがいることもまた事実です。
テレワークとは本来、移動先や自宅でも会社と同じ仕事ができる仕組みです。しかし企業や上司に、「楽をしている」と捉えられてしまうこともあるようです。事実、数字を出している営業マンだけでなく、数字を出していない営業マンでも外回りを頑張っているという一定の評価がありました。そのくらい日本の社会では、「直接出向く=マナーであり思いやり」という対面営業が評価される風潮があるのです。しかし、会社の上層部や経営陣がこうした考えを持っていれば、部下はテレワークを利用しづらい雰囲気ができ上がってしまうでしょう。
契約書類の作成や授受がオフィスでしかできないから
企業の書類作成システムがスタンドアロン型であったり、セキュリティ上オフィス内のPCからしかアクセスできない仕様であったりと、会社のパソコンのみに依存しすぎている企業ほどテレワークに消極的です。今までは契約書を郵送する際もお互いのオフィスの住所宛でやり取りしていましたが、テレワークになるとそうはいきません。そのため、新しいシステムを一から構築したり、変更作業などが必要になったりして、費用や時間に捕らわれて腰が重くなってしまっているのです。
このように、契約時の書類作成や授受が会社のパソコンでしかできなければ、社員は全員会社に立ち寄らなくてはなりません。また、テレビで耳にする「ハンコ出社」もテレワーク移行の大きな課題の一つです。
会社の電話で顧客に連絡をとりたいから
営業職がテレワークに適していないと言われる理由は、直接対面評価の風潮とシステム上の問題だけではありません。消極的な企業の中には社用携帯がない、会社宛てに顧客から電話が掛かってくるといった問題を抱えている企業もあります。そういった企業はテレワーク導入の意思はある一方で、業務に支障が出てしまうためにテレワークに踏み切れていません。
直接対面を良しとする文化と同様に、日本の営業現場では取引先とは会社の電話で声を交えてやり取りをすることが常識となっています。そのため、取引先の中には、携帯電話だと電話に出てくれないといった問題もあるようです。また、テレワークを導入することによって取引先とのやり取りは個人に一任される場面も増えます。そのため、管理しやすい会社の電話から離れてしまい、何かトラブルが起きても事態把握に時間がかかると考えている経営陣も多く、それがテレワークの普及をせき止めてしまっています。
営業職にテレワークを導入する方法
営業職にテレワークを導入するうえで、現状はまだまだ課題が多いことが分かりました。それでは、少しでも早く営業職にテレワークを普及させるにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは.営業職にテレワークを導入する方法をご紹介します。
会社全体でテレワークへの理解を深める
はじめに、会社全体でテレワークへの理解を深めることが必須条件です。例えば、テレワークは業績悪化の直接の原因にはなり得えないこと、働きやすさの改善によりむしろ業績が良くなる可能性があること、企業的にはコスト的な恩恵もあること、そういったポジティブな価値観を啓蒙していきましょう。また、一般的なテレワークにおけるメリットとデメリット、運用上の注意点などについても改めて確認しておくと良いでしょう。
今までの価値観を新しいものに切り替えることは、一朝一夕ではできません。特に個人でなく、会社単位のマインドチェンジであればなおさらです。はじめは受け入れがたいと感じている経営陣も、テレワークを導入することで、さらなる利益を見込めることを実績で証明していけば、近い将来テレワークに対してマイナスイメージを持つ人はいなくなるでしょう。
テレワークに対応した人事評価基準を定める
先ほどもご紹介したように、従来の営業現場では数字を達成できなくても、努力したという事実だけで、ある程度の評価をしてくれる部分がありました。逆に、評価の一定割合が成果以外のものに由来していたということでもあります。では、テレワークに適した人事評価とはどのような評価なのでしょうか。
第一に、評価方法を統一することが重要です。先ほど述べたように、上司によって評価方法が違っていたり、ファクトに沿っていなかったりすることは、人材育成において大きな問題です。そこで、改めて評価基準を統一したうえで、上司によって評価方法に偏りが出ないような仕組みを作ることが重要です。社員全員が公平だと思えるような、透明感ある評価方法を設定しましょう。
次に評価項目を具体的にすることも欠かさずに行いましょう。テレワークを導入することで直接対面の機会が減り、個人で業務にあたる時間が増えます。だからこそ人事の評価項目を具体的かつ明瞭にして、詳細に振り返れるようにしておく必要があります。また、月に数回ZOOMなどのオンライン会議ツールを使って面談をすることで、成果に至るまでの具体的なプロセスを確認することも大切です。
就業ルールを定める
テレワークは勤務管理の大部分を個人に一任します。そのため、ワークライフバランスをとりやすい反面、労働時間があいまいになり、かえって長時間労働につながってしまうケースもあります。また、例えばカフェでテレワークをしていて事故に巻き込まれた場合に、労災はおりるのか否かといった不安もあります。そのような事態を避けるために、労働時間と労働場所、そしてテレワークに従事するときのルールを事前に作成し、雇用契約書に明記することが重要です。
また、テレワークを導入すると、どうしても情報漏洩といったリスクもあり得ます。導入の際は、就業規則をもうけるだけでなく、セキュリティ―対策にも力をいれることが重要です。
テレワーク実現に必要なツールを選定する
評価基準と就業ルールを定めたら、最後にテレワーク実現に必要なツールを選定しましょう。それぞれの業務に適したツールを正しく活用することで、生産性だけでなく、テレワークでネックとされるコミュニケーションの低下も未然に防ぐことができます。
例えば高機能のWeb会議システムを導入し、会議スケジュールを定めただけで導入前よりもコミュ―ケーションが活発化し、プロジェクトの流れを会社全体で把握できるようになった事例も多くあります。その反面、ツールの活用なしでは、先ほどお話ししたテレワークのデメリットを解消することは困難でしょう。
ただテレワーク用のツールと一口に言っても、多数のツールが市場に流通している今、選定が難しい部分もあります。そこでここからは、その中でも最低限押さえておくべきツールをご紹介していきます。
営業職のテレワーク導入における三種の神器とは?
営業職のテレワーク導入において「三種の神器」とも呼べる、なくてはならないツールがあります。ここからは、それらのツールを一つずつご紹介します。
オンライン商談ツール
営業活動の完全オンライン化を図る上で、オンライン商談ツールの導入は必須です。オンライン商談ツールは商談のしやすさに重点をおいて作られているため、営業担当者にとって快適に商談が行える機能が充実しています。
例えば、営業資料を画面上で共有できたり、さらにマウスの位置も互いに共有されたりするため、対面での商談と同じように重要事項の指差し確認と進捗確認ができます。また、営業担当者側にしか表示されないカンペ機能が搭載されているツールなどもあります。こうした機能を活用すれば、商談の進め方や伝えたいことをチェックしながら円滑に交渉を進めらるでしょう。その他にも、商談内容を録画保存できる機能、ひとつのメモ帳を同時編集できる機能など、細かな気配りが利いた機能が搭載されたツールもあります。
オンライン商談ツールを導入すれば、取引先までの移動費や宿泊費を削減することができるだけでなく、印刷コストや業務コストを削減できるでしょう。
電子契約サービス
現在の契約の形は、多くの場合ハンコを押印して完了とします。しかし、テレワークを導入すると、せっかくオンラインで商談をまとめても、ハンコの存在がかえって手間になってしまいます。こうしたシーンで活躍するのが、電子契約サービスです。
電子契約サービスとは、電子ファイルをインターネット上で交換して、電子署名を施すことで契約を締結するサービスです。導入することで今までかかっていた「文書を印刷するコスト」「郵送コスト」「印紙税」がすべて解消できるメリットもあり、契約時の手間とコストを大幅にカットすることができます。実例として、電子契約サービスを導入したことで、年間で数百万から数千万円のコストカットに成功している企業もあります。
また、契約時には法的に有効な電子署名とタイムスタンプが同時に押される仕組みになっているので、契約内容の改竄や捏造といったトラブルも防ぐことができます。さらに承認権限機能やワークフロー機能が付いているものもあり、こういったサービスを利用すれば企業の内部統制の強化にも役立つでしょう。
クラウドPBX
最後にご紹介するのが、テレワーク導入の鍵を握るクラウドPBXです。クラウドPBXとは、電話回線を相互接続して、電話網を構成するための交換機(ハードウェア)をインターネット上に保存・管理するシステムのことです。
従来は、オフィスの中にビジネスフォンを設置するときには「PBX」と呼ばれる機器の設置が必要でした。基本的にビジネスフォンを使う場合には固定型のPBXはなくてはならない存在だったのです。しかし、このPBXは機器を購入・設置するためのコストが高額だったり、オフィスの移転に対応していなかったりと、不便な面もありました。
そこで、こうしたPBXの不便な点を解消する新たな仕組として生まれたのが「クラウドPBX」です。クラウドPBXは、オフィス内に設置してあった電話交換機の役割を、インターネットを介して果たしています。
例えば、クラウドPBXであれば場所や専用端末の有無を問わずに電話環境を構築でき、設定もブラウザやアプリ上で簡単に行えます。また、ビジネスフォンの設置やメンテナンスにかかる費用を削減できるだけでなく、個人のスマートフォンで、会社番号での発着信も可能です。そのため従業員の個人スマホから取引先に電話する場合、プライベートの番号を使用する必要はありません。
営業職のテレワーク実現が可能!クラウドPBXなら「ナイセンクラウド」
ナイセンクラウドは6,000社以上の導入実績を誇るクラウドPBXサービスです。1対複数人の通話のほか、複数の電話番号を使うことできます。また、離れた拠点に電話を転送するサービスもあり、電話会議を開くことも可能です。料金は初期費用1万円、月額2000円から利用が可能です。
機能について、詳しくは下記動画やサービスサイトをご覧ください。
実際にナイセンクラウドを導入した事例として、在宅社員と出勤社員が混在している企業が使用したところ、それぞれの社員とのやり取りがより円滑になった事例があります。また、テレワーク導入前よりも情報共有がスピーディーに行えるようにもなり、効率化に繋がっています。出社や在宅勤務を問わず業務を効率化することができるので、電話業務に課題を感じている方はぜひ一度お試しください。
具体的な金額は個別見積もりか自動見積もりでご確認いただけます。
テレワークを営業職でも導入しましょう
今回この記事では、営業職とテレワークというテーマをもとに、営業職がテレワークに向いていないとされる理由、またその解決策と実際の導入方法を解説してきました。新型コロナウイルスの影響で、私たちの生活は変化を求められています。その一方で営業活動のあり方も、同様に変化を求められているのです。この機にテレワークを導入したい、もしくは営業活動におけるコストダウンを図りたいと考えている方は、ぜひ今回ご紹介したシステムの導入をご検討ください。