開業時における電話導入のポイント。開業後に後悔しないために
固定電話の日本国内の加入者数は5,539万、世帯の普及率は71%であり、スマホの普及に伴ってこの数字は年々減少傾向にあります。一方、業務用の固定電話は依然としてニーズが高く、企業や小売り店舗はほとんどすべてがオフィスに固定電話を設置しています。固定電話は音声の品質が良く、地域ごとに番号が管理されているため災害に強い他にも、防犯性が高くて通話料が安いというスマホにないメリットがあります。しかし、固定電話では実現できないこともあるため、不便に感じるケースもあるようです。
この記事ではこれから開業する予定の方向けに、電話導入時のポイントについてご紹介します。
開業するなら固定電話は必要?意外と不便な固定電話
開業するにあたって準備するものの1つに固定電話がありますが、意外と不便なものです。なぜ不便なのかを詳しく説明します。
固定電話では外出中に利用できない
固定電話は当然のことながらその場にいないと利用できません。外出中にかかってきた電話は留守番電話でメッセージを残してもらうように促すしか方法はなく、大事な電話を取り逃がしてしまう可能性があります。
しかし、固定電話は住所と紐づいているのでそこにオフィスを構えているという証明になり、また昔は固定電話の加入権が高額だったことから固定電話を持っていることは一定の資産を持っているとの信用が得られます。したがって、ビジネスをしていくうえでは社会的信用の証となります。実際、会社の名刺の電話番号が携帯の番号だと実態を持たない会社ではないかという不安感と相手に与え、相手は電話をかけるのをためらってしまうかもしれません。スマホは簡単に解約・契約が可能で電話番号を変えやすい一方で、固定電話は導入に一定の手間と費用がかかるため、クリアするだけのしっかりした基盤を持った会社というイメージを抱かれやすいのです。
また、大規模な自然災害が発生した時は、スマホは回線が混雑してなかなか繋がらないという事態が発生したのに対し、固定電話は繋がりやすかったということが東日本大震災の経験を通して認識されています。つまり固定電話は社会的には必要不可欠なものですが、スマホの普及率が70%を超える現在では、外出先では利用できないという1点においてスマホに劣り、今後の加入者数は減少していくと予測できます。
固定電話を携帯やスマホに転送すると余計に費用がかかる
固定電話への電話を外出先でも出られるようにするために、携帯やスマホに転送するという手段があります。個人事業主や小人数での開業を計画している人は固定電話にいつも出られるとは限らないため、信用を担保しつつ効率性を維持するためには固定電話の転送は便利な機能です。
しかし、会社の固定電話までの通話はかけてきた人が通話料を負担しますが、転送する場合、転送元から携帯あるいはスマホまでの通話料は転送元の固定電話に課金されます。例えばNTTがボイスワープという転送サービスを提供していますが、2,000円の初期工事費と500円の月額使用料に加えて、転送電話の通話料が発生します。そのため、転送する件数が多くなると転送電話料もかさみ、無視できない額になるでしょう。
また、事務所の固定電話がファックス兼用機だとファックス通信までスマホに転送されてしまい、ファックスの通信音が聞こえて処理に困るという場合もあります。
でも携帯番号だけでは顧客や取引先に与える印象が・・・・・・「クラウドPBX」という選択肢
開業するにあたって名刺に印刷する電話番号が携帯だけだと顧客や取引先に与える印象が良くないかもしれないと考えているなら、クラウドPBXを導入することで固定電話のデメリットが解決できます。ここでは、クラウドPBXについてご紹介します。
クラウドPBXとは
従来は会社で内線電話を置いた電話回線を構築するには、PBX(Private Branch Exchange)と呼ばれる構内交換機を会社内に設置して電話の交換をしていました。PBXを使用するには専用の機器を購入もしくはレンタルする必要があり、用意した専用機器を拠点ごとに設置し、運用や管理をしなくてはなりません。また、内線の増減があった場合やオフィス内のレイアウトを変更する場合には、工事会社に工事をしてもらう必要があります。
一方、クラウドPBXはハードウェアのPBXをインターネット上でクラウド化したもので、社内に交換機を設置することなく利用できます。PBXがインターネット上にあるので、従来のPBXでは個別に導入が必要だった拠点間であってもインターネットに繋がってさえいれば同じクラウドPBXを使用し、内線化することができます。
クラウドPBXの場合、接続可能なのは電話機だけではありません。専用のアプリケーションをインストールしたパソコンやスマホを内線として使用できます。そのため、外出中でも在宅勤務中であってもインターネットに繋がっているパソコンかスマホがあれば、オフィスにいるのと同等の電話対応ができるようになります。基本的には専用の機器が必要ないため、導入時やオフィス内で場所の移動をする際に工事の必要がありません。
携帯やスマホで固定電話の番号が使用できる
クラウドPBXでは携帯やスマホを用いてオフィスの固定電話の番号で発着信ができます。従来の電話転送とは異なり、インターネット上で電話を取り次ぐため、電話をかけてきた相手は着信者がオフィス内にいるかのように話すことができます。
また、携帯やスマホで発信する場合も相手には固定電話の番号が表示されるので、相手は安心して電話を取ることができます。
さらに、クラウドPBXで使用するスマホは、携帯電話番号とオフィスの固定電話番号の2つを使用できるため、相手によって番号を使い分けたり、私用と仕事用に使い分けたりすることができます。開業にあたって固定電話を導入しなくても、すでに持っているスマホや携帯電話を会社の電話として使用できるようになります。
通話料が安い
クラウドPBXを利用すれば、スマホで電話に出ることはオフィスの固定電話で出ることと同じであるため、電話転送の必要がなく、転送時にかかる通話料が発生しません。現在、転送サービスを利用している企業がクラウドPBXを導入することで、通話料を削減することができます。特に0120や0800のフリーダイヤルを利用して、なおかつ電話転送サービスも利用している企業では、大きなコストカットに繋がります。
さらに、外線通話についてもスマホから固定電話に電話する場合は、オフィスの固定電話から電話をかけているのと同じ扱いになるため、固定電話の通話料で発信可能です。たとえ海外滞在中にスマホから電話をかけたとしても、国内の固定電話からの発信として扱われるため、高額な国際電話通話料を掛けずに通話が可能です。
工事不要ですぐに利用できる
従来のPBXを使用するには、構内交換機と呼ばれる専用の機器をオフィス内に設置する工事が必要で、また、それぞれの内線への配線工事が発生します。
これに対してクラウドPBXは機器の設置工事や配線工事が必要なく、SIP対応の電話機をLANケーブルに接続するか、インターネットに繋がっているパソコンあるいはスマホにアプリをインストールし、サーバー上でアカウント情報をインプットするだけで利用可能になります。
事業規模が拡大しても対応しやすい
従来のPBXとビジネスフォンによる電話網では回線を増やすには機器の設置と配線工事が必要で、端末を増やすと追加料金がかかります。また、管理・運営に多くの手間とコストがかかるうえに、オフィスの移転や組織変更があればまた最初から電話網を構築し直す手間が発生します。さらに、繁忙期に一時的に人員を増やして事務所を拡張したり、オフィスのレイアウトを変更したり際に回線を拡張・変更する労力は、従業員数が多い会社では非常に大きなものになるでしょう。
その点クラウドPBXはインターネットを通して利用するので物理的な機器の設置や配線工事が不要です。登録端末を増やすだけで使用できる電話機をすぐに増やすことができます。すべての通話がクラウド上で処理されるので、理論的には数千台の電話端末を運営することも可能です。そして、配線のレイアウトに縛られないのでオフィスの拡張や移転にも容易に対応できます。開業時は小規模なオフィスで運営していても、のちのち会社を成長させていくならオフィスの拡張や移転は避けられません。場所に縛られることなく内線・外線を利用できるため、フリーアドレスを導入しやすく、加えて、海外進出する際にもインターネットを通して拠点間の内線電話網を容易に構築することが可能です。
開業するなら「ナイセンンクラウド」を導入してみませんか?
ここでクラウドPBXのサービスの1つであり、弊社が提供する「ナイセンクラウド」をご紹介します。
ナイセンクラウドの対応電話番号・回線
ナイセンクラウドが対応している電話番号は、東京03、大阪06を始め、北海道011から沖縄098までの全国の固定電話局番、および非地域型の050の他、フリーダイヤルの0120、0800です。使用できる端末は、SIP対応の電話機、ソフトフォンを入れたパソコン、そして専用のアプリを入れたスマホです。
クラウドPBXなので、外出先からオフィスへの電話や海外拠点とのやりとりも内線を使用することで無料通話が可能になります。ナイセンクラウドが対応している電話回線は、NTTの既存電話回線・地域電話回線の他にも、Rakuten回線、KDDI回線(分・秒課金)、NURO回線が対応しています。その他の回線以外も対応できる場合がありますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。
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ナイセンンクラウドの機能
ナイセンクラウドにはさまざまな便利な機能があります。以下に代表的な機能の一例をご紹介します。
オフィスの固定電話に着信があった際、ナイセンクラウドの設定がされている電話機、パソコン、スマホを一斉に呼び出すことができます。このとき、特定の端末のみを呼び出す設定にすることも可能です。複数の電話番号を運用している場合も、電話番号によってどの端末を呼び出すかを設定することができます。
また、留守番電話機能として、かかってきた電話に出られなかった場合に相手が留守番電話に残した音声をMP3形式で録音し、メールに添付して送信する機能があります。留守番電話センターなどに接続することなく確認できるのが特徴です。
さらに、時間帯や曜日、着信番号に応じて詳細な着信ルールの設定やアナウンスルールの設定ができます。定休日は終日、平日の営業時間外はその旨を録音したアナウンスを流したり、特定の番号から着信があった場合には指定する内線だけを呼び出したりといった設定が可能です。そして、いつ誰が誰に電話をかけて何秒話したのかなどの通話履歴をウェブ上で確認することが可能なため、電話業務の可視化に役立ちます。
ナイセンクラウドの機能について1分で分かる動画にまとめていますので、ぜひご覧ください。
ナイセンクラウドの料金プラン
ナイセンクラウドの料金は、ライト、ペア、プロの3つのプランに分かれています。
ライトプランは1人で運営している個人事業主向けです。1人向けなので内線機能は使えませんが、外出先で固定電話を使いたい方に向いています。初期費用は10,000円で月額費用は2,000円です。
ペアプランは1~2人で運営している小規模事業者向けです。内線を2つまで利用でき、会社の固定電話にかかってきた着信を出先でスマホもしくはパソコンで受けることができます。初期費用は10,000円で月額費用は5,000円です。
プロプランは中規模以上の事業者向けです。内線を5つ以上利用でき、ナイセンクラウドの機能を存分に使いたい企業に向いています。初期費用は10,000円で月額費用は10,000円です。これらの料金には、時間別ルール設定機能、留守番電話メール機能、発着信ウェブ履歴閲覧機能が含まれています。
開業時はライトプランやペアプラン、事業拡大に伴いプロプランへ移行するなど、そのときの状況に合わせてプランをお選びいただけます。
開業するなら賢く電話を導入しましょう!
開業するにあたっては、事務所の確保やインターネット環境の準備と共に電話の導入が必要になってきます。スマホが広く普及し、1人1台はスマホを持っていると言われている現在では、スマホの番号を会社の電話番号にする人もいます。しかし、スマホはどちらかというとプライベートでの利用が主というイメージがあり、名刺にスマホの電話番号を印刷していると社会的に信用が得られにくいのが実情です。一方で、固定電話では社会的な信用は得られますが、初期費用がかかり、外出時に利用できないデメリットがあります。
この問題を解決するために電話をクラウドPBXにすることで、低コストで充実した電話環境を構築できます。クラウドPBX「ナイセンクラウド」を利用して、開業において避けられない固定電話の導入を賢く進めましょう。