クラウドPBXで緊急通報ができないって本当?緊急時の対応方法を紹介
クラウドPBXだと110番や119番のような緊急通報ができないという話を耳にしたことがある人もいるでしょう。クラウドPBXを導入するなら、なぜ緊急通報に対応していないのか、緊急時にはどうすれば良いのかを把握しておきたいところです。
本記事ではクラウドPBXで緊急通報ができない理由や、緊急通報が必要な場合の対処法について解説していきます。
クラウドPBXで発信できない電話番号
ほとんどのクラウドPBXでは110番や119番などの緊急通報に対応していません。クラウドPBXで110番や119番に発信しようとしたとしても、つながらないため注意しましょう。
また、緊急通報と聞くと110番と119番をイメージする人が多いですが、118番も緊急通報の一種です。海上保安庁につながる緊急通報で、海難に遭遇したり不審船を目撃したりしたときの連絡に使用します。110番や119番と同様にほとんどのクラウドPBXでは118番にも対応していません。
※ただし特定の条件を満たせばクラウドPBXでも緊急通報が可能です。
なぜクラウドPBXでは緊急通報ができないのか?
クラウドPBXで緊急通報に発信できないのには合理的な理由があります。では、なぜ緊急通報を利用できないのか見ていきましょう。
クラウドPBXは位置情報を発信できない
通常の固定電話からの発信であれば、電話番号をもとにしておおよその位置を特定することができます。携帯電話からの発信なら、基地局の情報からおおよその位置を特定可能です。
一方、クラウドPBXを使った通話の場合は発信場所の特定ができません。
管轄の警察や消防署につなげるには位置情報が必要
緊急通報を利用するためには、電話番号や基地局の情報などから分かる位置情報が必要です。110番や119番などの緊急通報は、どこからかけても同じところにつながるわけではありません。発信者のおおよその位置を特定した上で、管轄の警察署や消防署につながる仕組みです。位置情報がないと管轄の警察署や消防署が判別できないため、緊急通報は利用できません。
また、緊急通報で位置情報を取得するのにはイタズラなどを防止する目的もあります。もし、位置情報がなく発信者の位置を特定できない状態で緊急通報を利用できてしまうと、イタズラで発信する人も出てくるでしょう。そうなると、緊急性の高い通報に対して、警察や消防の到着が遅れてしまう事態にもなりかねません。そのような事情から、位置情報を特定できない状態では、緊急通報に発信できないようになっています。
緊急通報する場合はどうすれば良い?
クラウドPBXを利用している企業でも、緊急通報を利用できないと困る場面に遭遇する可能性があるでしょう。例えば、仕事中に体調を崩して倒れた社員やケガをした社員がいた場合は救急車が必要になることがあります。オフィスが火事になる可能性や不審者が侵入してくる可能性もゼロではありません。
そのような緊急通報が必要な場面ではどのように対応すべきなのか見ていきましょう。
スマートフォン・携帯電話を利用する
クラウドPBXをスマートフォンや携帯電話で使用しているのであれば、通常の電話回線を使用して発信しましょう。クラウドPBXでは緊急通報に発信できなくても、通常の電話アプリを使用すれば発信できます。
ただし、契約している通信業者によっては通常の電話アプリでも緊急通報を利用できないこともあるため注意が必要です。大手キャリアであれば問題ありませんが、格安SIMの場合は、緊急通報に対応していない可能性があります。
最寄りの警察署や消防署の電話番号を登録しておく
緊急通報に発信できなくても、警察署や消防署に直接電話をかけることは可能です。それぞれの警察署や消防署では個別に固定電話の番号を保有しています。
ただし、緊急通報が必要になってから調べると慌ててしまう可能性があり、時間もロスしてしまうかもしれません。そのため、あらかじめ最寄りの警察署や消防署の電話番号を登録しておくのがおすすめです。そうすれば、警察や消防への連絡が必要になったときにすぐに電話をかけられます。緊急通報に対応していない格安SIMを利用している場合でも、この方法なら対応可能です。
通報アプリを活用する
スマホの位置情報をもとにして、最寄りの警察署や交番、消防署などの位置や電話番号をマップ上に表示できるアプリがあります。あらかじめスマホにインストールしておけば、警察や消防への連絡が必要になったときにすぐに電話をかけられるでしょう。営業などでオフィス外に出る機会が多い場合におすすめです。
ただし、通報アプリは政府機関が提供しているものではありません。そのため、正常に動作しなかったり不安定になったりする可能性がある点に留意した上で利用するようにしましょう。
緊急通報だけではない、クラウドPBXの3つの規制とは?
総務省では、クラウドPBXに対して3つの規制を実施しています。緊急通報の発信が制限されているのも、3つの規制のうちの1つです。
残りの2つは使用する固定電話番号の該当地域に利用者が住所を有していることと、審査に通過しているということです。この2つの条件を満たしていないと、クラウドPBXを利用することができません。
クラウドPBXでは固定電話の電話番号を取得できますが、住所を有している地域の電話番号に限られます。主な目的は詐欺などに悪用されるのを防止するためです。固定電話の電話番号は、該当地域に住所がないと取得できないことから、信頼性の高いものとして扱われています。
審査というのは事業実態があるかどうかや自己破産の経歴、借金などについての内容です。事業実態のないペーパーカンパニーなどはクラウドPBXを利用できません。自己破産の経歴や借金などに関しては、必ずしも審査に通らないとは限りません。自己破産した経歴や借金があったとしても、クラウドPBXを利用する上で問題ないと判断されれば、審査に通過できる場合があります。悪用するような疑いがなければ、審査に関してそれほど心配はないでしょう。
緊急通報以外のクラウドPBXで発信できない電話番号
緊急通報以外の電話番号でも1で始まる3桁の電話番号にはクラウドPBXでは発信できないことが多いため注意が必要です。具体的には次のような電話番号への発信ができません。
- 104(番号案内)
- 113(電話故障受付)
- 114(話し中調査)
- 117(時報)
- 144(迷惑電話お断りサービス)
- 148(非通知着信拒否)
- 177(天気予報)
また、ナビダイヤルにも発信できない場合があります。ナビダイヤルというのは0570で始まる電話番号のことです。主に企業や政府機関などの問い合わせ窓口としてナビダイヤルの電話番号を設置していることがあります。
クラウドPBXから発信できない電話番号に電話をかける際は、スマホや携帯電話の電話アプリから発信するようにしましょう。
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まとめ
緊急通報では発信場所を特定する必要があるため、どこからでも発信でき、発信者の位置情報を特定できないクラウドPBXからは発信できません。警察署や消防署に直接電話をかけるか、通常の電話アプリで発信する必要があります。
また、緊急通報だけでなく1で始まる3桁の電話番号やナビダイヤルにも発信できません。いずれも普段はあまり電話をかける機会はないかもしれませんが、クラウドPBXを利用する際は念頭に置いておきましょう。