クラウドPBXの電話機はスマホが主流に?メリットをご紹介

クラウドPBX

クラウドPBXは固定電話のみならずスマホやパソコンなど色々な端末に対応しているのも特徴的ですが、中でもスマホで運用するのがおすすめです。

今回は、「クラウドPBXをスマホで使うメリット」を中心に据えつつ、クラウドPBXの仕組み・選び方・導入の注意点等を網羅的に解説していきます。

スマホがビジネスフォンになる!クラウドPBXとは?

クラウドPBXとは、今も企業向け電話運用として主流の「ビジネスフォン」の仕組みをクラウド環境に置き換えたもので、まさに新世代の企業向け電話システムといっていい利便性を持っています。

クラウドPBXは、主装置を会社内に設置せず、クラウド環境上(インターネット回線上)に設置します。そのうえで、クラウド上の主装置とスマートフォンなど持ち運び可能なデバイスとを、インターネット回線を介して無線(または有線)で遠隔的に相互接続して運用します。通話用の端末以外に特別な物理的設備は不要となり、そもそも主装置が会社内に存在しないため、会社外でも会社の電話が使えることが大きな特徴です。

クラウドPBXが利用できる電話機の種類

また、クラウドPBXの大きな特徴として、通話に利用できる電話機の種類が多いことが挙げられます。従来型のビジネスフォンでは主装置に対応した固定電話機しか使えませんでしたが、クラウドPBXでは以下のように様々な端末を通話に使うことができます。

 

・スマートフォン(iPhone、Androidスマホなど)

・タブレット端末(iPad、Huawei MediaPadなど)

・iPod touch

・デスクトップパソコン

・ノートパソコン

・IP電話機(据え置き型含む)

 

インターネット回線に接続できるデバイスの多くがクラウドPBXに対応しています。なお、通話機能やマイク機能を単体で持たないデスクトップパソコン等では、ヘッドセットマイクを接続する必要があります。

クラウドPBXをスマホで使うメリット

クラウドPBXはこのように色々なデバイスに対応していますが、一番おすすめなのはクラウドPBXをスマホで使うことです。

ここでは、クラウドPBXをスマホで使う代表的なメリットを紹介していきます。

コスト削減につながる

クラウドPBXをスマホで使うことで、まず大きく変わるのはコストです。

例えば、オフィスでは据え置き型IP電話機を備えておき、社内のIP電話機に外出中の社員宛ての着信が来たとしましょう。そうした時に外出中の社員がスマホを常に持ち歩いていれば、クラウドPBXでは社内のIP電話機から外出中の社員のスマホに向け、直接電話の取次ぎ(内線転送)ができます。こうした体制に変えるだけで転送料をカットできますし、別途転送サービスを利用する必要もなくなります。

また、クラウドPBX導入前に社用スマホを配布している会社では、クラウドPBXを導入しても社用スマホをそのまま転用でき、導入費用も大幅にカットできます。

場所に捉われずに利用できる

クラウドPBXは前述の通り場所に関係なくどこからでも使える運用ですが、デスクトップパソコンや据え置き型IP電話機のみで運用してしまうと、持ち運びができないので結局そのメリットを思うように活かすことができないでしょう。そのため、単体で通話機能やマイクを有し、インターネット回線に常に接続可能で、軽くて持ち運びも簡単なスマホをクラウドPBXの通話用デバイスに設定するのが最も効果的となります。

オフィスレイアウトの自由度が上がる

どこからでも使えるクラウドPBXの運用をスマートフォンで使うことによって地味に便利なのが、オフィス内でも自由に移動しながら電話ができることです。

電話の内容によっては、特別な資料を取りにいかないとわからないことや、在庫状況を倉庫に確認しにいかないといけない場合もあるでしょう。そうした時、社内を移動しながら通話ができれば、わざわざ電話を切って折り返す必要なく、移動しながら相手の知りたいことを正確に伝えられます。

このように移動が自由なスマホでのクラウドPBX運用であれば、ビジネスフォンのようにデスクに縛られることのないオフィス設計が実現可能です。オフィスのレイアウト変更も気兼ねなく行えますし、電話機や電話回線に配慮する必要もないのでより自由度の高いレイアウトにできます。いっそデスクを取っ払ってフリーアドレス制にするのもいいでしょう。

テレワークにも対応できる

特に近年は新型ウイルスの感染拡大が続いており、テレワーク・在宅勤務などの必要性が叫ばれています。しかしながら日本ではビジネスフォン環境のままの会社がまだまだ多く、会社でしか会社の電話が使用できない運用のせいで「電話番が必要」という理由で誰かが出勤しなければならず、テレワークの普及が足踏みしたまま進まない状態となっています。

クラウドPBXを導入することで、電話業務に限っていえば「会社への出勤」そのものが不要になります。そのため、テレワーク推進の流れにも対応できますし、感染力の強い変異株が出現しても社員の安全を守ることができます。電話業務が不要になるだけでも、テレワークへの動きは非常に勢いづくはずです。

スマホでも会社の電話番号が利用できる

クラウドPBXは重ねて申し上げている通りスマホでの運用が最適です。それは、手持ちのスマホ1つで内線は勿論、会社の電話番号を使った発信も可能だからです。

会社の電話番号を使うのに会社に出勤するほかなかったビジネスフォンでは外出先からいったん帰社して折り返すなど無駄な移動がどうしても発生していましたが、スマホで会社の電話番号を利用した発信ができれば、外出先から帰社する必要がなくなり、無駄な移動時間を極力迄減らせます。

このようにスマートフォンとクラウドPBXを組み合わせることで、真の意味で「どこからでも使える運用」の利便性を享受できるのです。

スマホのオプション機能が利用できる

クラウドPBXでは色々なオプション機能を使えますが、スマホ経由でもこうしたオプション機能が利用できます。

クラウドPBXで利用できる高度なオプション機能としては自動通話録音やモニタリング・ウィスパリング機能などがありますが、こうした便利な機能をスマホからでも利用できるので、外出先や遠く離れた拠点の社員の通話を遠隔でモニタリング・ウィスパリングすることで全国どこの拠点からでも通話の品質を高める教育ができます。

場所を問わずに手持ちのスマホでオプション機能を用いて遠く離れた拠点との連携を強化できるというのは、クラウドPBX活用において欠かせないメリットといえるでしょう。

クラウドPBXの選び方

クラウドPBXを提供するベンダーによって品質にバラつきがあり、自社にとって最適なベンダーを的確に選ばなければ不具合が起きたりトラブルになってしまう可能性があります。

ここでは、クラウドPBXを提供するベンダーの選ぶうえでどういったポイントに注目すべきかを解説していきます。

プランとコストが見合っているか

サービスを提供するベンダーによって、かかるコストやサービス品質が大きく変わってきます。そのため、導入時に契約するベンダーを選ぶ際には、コストとプラン品質が見合っているかどうかは必ず検討すべき問題です。

従量制の料金体系の場合もあれば、一定の契約回線数ごとに値段が設定されているプラン制の場合もあります。プラン制の場合は契約回線数が多い上位プランになるほど、1台あたりのコストが安くなるという利点もありますが、プラン変更の際に大きく台数が変動するなど不自由な面も否めません。プランによっては従量制のほうがより柔軟でメリットが大きい場合もあります。長期的視点に立って、台数の変更も加味しつつシミュレーションをして、費用対効果を検討することをおすすめします。

自社に必要な機能があるか

提供している機能がベンダーによって異なるため、適当にベンダーを選んでしまうと、ビジネスフォンの時に当然のように使えていた機能が使えなかったなど、のちに不具合に気づいてトラブルに発展するリスクがあります。

そのため、自社でクラウドPBXを導入する前に、使いたい機能に関してはベンダーの検討を始めるよりも先に、リスト化してまとめておくといいでしょう。そして、そうしたリストを大前提の基準としてベンダーの検討を進めていくことで、使いたい機能が使えなかったなどの無用なトラブルを避けることができます。

サポート対応はどうか

ベンダーによって機能面だけでなくサービス品質に関しても大きく異なる場合が多いです。特にサポート対応に関しては、いざ緊急性の高い不具合が起きた場合に迅速かつ誠意をもって対応にあたってくれるかどうかは、長期的に契約していくうえで非常に重要となります。そのため、出来れば契約前にサポート対応について確認したいですよね。

契約前にサポート対応の質を確認するには、できる限り契約前に何度も質問や検討事項のやり取りを行っておくといいでしょう。こうした契約前の対応が迅速かつきめ細かいベンダーは非常に信頼できますし、反対にここですでに連絡や対応が杜撰なベンダーは緊急時のトラブルの際も役に立たないと思っていいでしょう。ベンダーに丸投げせずにそうした見極めを行うため、また、こちらの要望をできる限り確実に反映してもらえるよう、契約前からベンダーの担当者に連絡を取ることをおすすめします。

スマホの電話をクラウドPBX化する際の注意点

ここでは、スマホでの運用を前提とした場合の、クラウドPBX導入の際の注意点を紹介します。

スマホ端末が対応しているか

そもそも、スマホが対応しているかどうかというのは大前提として確認すべきことです。とはいっても、殆どのベンダーはスマホでも運用が可能となっていますが、確認すべきはただスマホに対応しているかどうかだけではありません。クラウドPBXに対応しているスマホのOS、バージョン、Wi-Fiの規格など細かいところも確認する必要があります。

特に既に社内資産となっている型落ちのスマホを使う場合には、iPhoneの動作をつかさどるiOSや、AndroidスマホのAndroid OSなどのバージョンが古すぎると、クラウドPBXを使う際に必要な「ソフトフォン」と呼ばれるアプリのインストールができない場合があります。また、Wi-Fiやモバイルデータ通信の規格の対応状況によっては安定した通話ができない場合もあります。

セキュリティ対策は万全か

スマホでの運用時には、セキュリティ対策にも注意する必要があります。

ベンダーが管理するクラウド環境におけるセキュリティ対策は、ユーザー側では手出しができないところなので、セキュリティ対策がどの程度行われているかは色々な情報にあたって念入りに確認しておきましょう。さしあたっての基準としては、通信が暗号化されているか、予備も含めて複数のデータセンターでクラウド環境を管理しているか、不正アクセス対策が施されているかなどが挙げられます。

また、当然ながらユーザー側も紛失・盗難による情報漏洩リスクには注意すべきです。可能であればソフトフォンアプリにもパスコードをかけておき、不正に取得した悪意のある第三者が勝手に電話を利用できないようにしておきましょう。また、フィッシングメールや不審なSMSなどに記載されている怪しいURLに不用意にアクセスしないというセキュリティ意識も重要です。

そして、特に顧客情報は命に代えても守らねばならない重要機密ですから、端末の電話帳ではなく、クラウドで管理しているWeb電話帳などに情報を登録するといいでしょう。

電話番号の使い分けは問題ないか

ベンダーによっては、所定の数の電話番号を使い分けられるサービスがありますが、スマホでクラウドPBXを使うなら、最低限3つ以上の電話番号を使い分けられるものを選ぶと良いでしょう。

何故なら、会社の社員同士の内線に使う「内線番号」、会社の電話番号を使った発着信に使用する「会社代表番号」、そして「個人の携帯番号」を同じ機種に設定して使い分けられれば、企業向け電話運用としては及第点、問題なくスムーズに運用ができるからです。

ベンダーによっては使用回線の関係で電話番号の使い分けに制限がある場合や、固定電話番号を使えない場合もあるので要注意です。

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ナイセンクラウドは、パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけるクラウドPBXです。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。日本マーケティングリサーチ機構調べにおいて「テレワークに役立つサービス」「信頼と実績のクラウドPBX」「経営者が選ぶ電話サービス」において1位に選ばれています。

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クラウドPBXの電話機はスマホが主流になりつつある

クラウドPBXは会社拠点に縛られることなくどこからでも使えるため、どこへでも持ち運びができるスマホでの運用を主軸にすることがおすすめです。

本記事で紹介した選び方や注意すべきポイントを参考に、スマホで快適にクラウドPBXが利用できるよう、ベンダー選びは慎重に検討することをおすすめします。