OG410XA、OG410XI、OG420XA、OG420XIはそれぞれ何を指す?知っておきたいビジネスフォンの話

専門用語集

ビジネスフォンでIP電話サービスを利用する際には、ネットワーク構成機器と呼ばれる機器が必要です。またネットワーク構成機器を利用することで、現在利用中のPBXやビジネスフォンなどの設備を買い替えなくても、IP電話サービスが利用可能になります。本記事では、ネットワーク構成機器の概要やそれぞれの特徴、選び方、世界的な半導体不足による影響などをご紹介します。

ネットワーク構成機器とは

ビジネスフォンでIP電話サービスを利用する際には、ネットワーク構成機器と呼ばれる機器が必要です。ネットワーク構成機器はさまざまな種類があり、この機器を設置することで、ビジネスフォンの機能を使えるようになります。

OG410XA、OG410XI、OG420XA、OG420XIは型番

OG410XA、OG410XI、OG420XA、OG420XIとはネットワーク構成機器の中にある「事業所向けひかり電話対応アダプター」の型番のことです。それぞれ特徴があり、中には販売が終了したものもあります。

ネットワーク機器それぞれの特徴

ここでは、OG410XA、OG410XI、OG420XA、OG420XIそれぞれの特徴や機能をご紹介します。

OG410XA

OG410XAは現在は販売が終了している機器です。1台で同時4通話のIP電話が可能になります。

・アナログインターフェイス4ポート (232D【2ピン クイックコネクター】)

・「ルーター機能」

・「ゲートウェイ集約機能」

などが搭載されています。

またこの商品同士を接続することで、最大32チャネルまで利用ができます。

OG410XI

OG410XIは現在は販売が終了している機器です。1台で同時4通話のIP電話が可能になります。

・アナログインターフェイス2ポート (232D42ピン クイックコネクター】)

・「ルーター機能」

・「ゲートウェイ集約機能」

などが搭載されています。

またこの商品同士を接続することで、最大32チャネルまで利用ができます。

OG420XA

1台で同時4通話のIP電話が可能です。

・アナログインターフェイス4ポート (232D【2ピン クイックコネクター】)

・「ルーター機能」

・「ゲートウェイ集約機能」

などが搭載されています。

またこの商品同士を接続することで、最大32チャネルまで利用ができます。

OG420XI

1台で同時4通話のIP電話が可能です。

・アナログインターフェイス4ポート (232D【2ピン クイックコネクター】)

・「ルーター機能」

・「ゲートウェイ集約機能」

などが搭載されています。

またこの商品同士を接続することで、最大32チャネルまで利用ができます。

ネットワーク構成機器の設定方法

IP電話サービスを利用するためには、ひかり電話などのIP電話サービスの契約が必要です。先に契約を済ませておきましょう。

 

・同時に複数の通話や複数の電話番号を利用する

ネットワーク構成機器を利用することで、同時に4~32チャネルの相手先と通話が可能です。

1.製品のLANポートにパソコンを接続する

2.製品の電源を入れる

3.パソコンの電源を入れる

4.パソコンのネットワークを確認する

5.Webブラウザの設定を行う

6.設定画面にログインして設定を行う

ネットワーク構成機器の選び方 

ネットワーク構成機器を選ぶ際には、自社にどの程度の回線数が必要なのか、あらかじめ確認しておきましょう。機器によって、4~32チャネルを利用することができるため自社に合ったものを選ぶ必要があります。

またNTTのサービスである「ひかり電話オフィスA」を利用するには、フレッツ 光ネクスト(FTTHアクセスサービス)の契約が必要です。現在、フレッツ光ネクストを利用していない場合、工事費を含めてトータルコストがどれくらいになるのかの確認も必要でしょう。またナンバーディスプレイ未対応の電話機の場合、電話番号表示ができず、通話もできない可能性があるため注意が必要です。さらに接続される通信機器によっては、正常に動作しない可能性があるため、あらかじめ担当者に確認しておく必要があるでしょう。

世界的な半導体不足による影響

世界的な半導体不足によって、ネットワーク機器が不足しています。半導体は、ネットワーク機器だけでなく、パソコン、モバイル機器、家電、自動車などさまざまな機器に使われているため、多くの産業において影響を及ぼしています

半導体不足(機器の不足)の原因にはさまざまなものが考えられますが、主な原因を5つご紹介します。

新型コロナウイルスの感染拡大

新型コロナウイルスの感染拡大は、生活を一変させ「新しい生活様式」という言葉が生まれました。自宅での生活を充実させるための家電など、人々が求める製品が変わったことと予想を大きく上回ったことが原因と考えられています。また、感染拡大によって、テレワークを導入する企業が増えた結果、パソコン、スマホ、モニターなどの需要が拡大しました。この事態も、半導体不足に拍車をかけたと考えられています。

また巣ごもり需要により、生活を充実させる大型テレビやレコーダーなどの家電も人気となりました。その結果、コロナ前よりも需要が増え、半導体不足につながっていったのです。

さらに人との接近を避けるため、公共交通機関よりも自動車などを利用する人が増えました。自動車の需要が増すと、自動車向けの半導体が不足することとなります。また、テレワークの増加により、パソコンの需要が増えたことからパソコン用の半導体の生産に充てていた工場も多くありました。そのため、減産や操業停止に陥る企業も多くあったのも原因の一つとされています。

アメリカと中国の経済摩擦

アメリカと中国の経済摩擦も、半導体不足の原因の一つではないかとされています。世界的に半導体不足が叫ばれるようになったのは、2020年秋頃からです。これには、2019年からのアメリカと中国の経済摩擦が関係しているといわれています。

アメリカと中国の貿易摩擦によって、アメリカは中国企業への規制を強化することになります。これにより、対象企業からの輸入が、事前許可制になりました。そして対象企業に、中国の大手である中芯国際集成電路製造(SMIC)が含まれていたので、中国からアメリカへの半導体の輸出量が大幅に減ることとなったのです。

アメリカは代替先として台湾を選びました。しかし、半導体の調達先は限定されたままであり、台湾の半導体メーカーは受注に対応しきれなくなります。それば、2022年現在も続く半導体不足の原因となっています。

サプライチェーンの混乱

新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の工場が一気に生産停止となりました。この影響で、半導体の製造に必要とされている、さまざまな物資の供給が世界的に滞ってしまうこととなったのです。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大によって、湾港作業の人手不足や船の遅延なども起こりました。過去例を見ない規模の感染拡大によって、サプライチェーンは混乱しており、入手困難な部材が生じることとなったのです。その結果、半導体の生産体制に大きな影響を及ぼすことになりました。

輸送コストの上昇

世界が「withコロナ」へと変わっていく中で、まず海運に物資が集中することになりました。そのため、世界中なコンテナ不足が起こることとなります。さらに、いまだに湾港業務に従事する人材が不足していることも、海上輸送のコスト上昇に関係しているとされます。

ウクライナ危機

新型コロナウイルスの感染拡大だけでなく、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻も半導体不足に関係していると考えられています。半導体を生産するためには、レアガス(希ガス)やレアメタルが必要です。これらは、ロシアやウクライナから産出しているものが多かったのです。レアガスは、大気中に100万分の1レベルでしか存在しないといわれています。空気からレアガスのみを取り出すのは難しいため、生産効率は高くありません。さらに日本には大規模なプラントが少ないため、海外にある大型プラントに依存している部分が多くあります。そのため、ウクライナ危機が長引けば、さらなる半導体不足になる可能性も考えられます。

NTTでは新規販売を停止

世界的な半導体不足を受け、NTTはNetcommunity OG820Xa/OG420Xa/OG810Xa/OG410Xaの新規販売を2022年5月16日から停止しています。2022年9月現在でも、新規販売は開始されていません。そのため、今後導入を検討している企業は、新規販売の再開を待つか他の方法を探すか検討する必要があります。

ネットワーク構成機器について知ろう 

IP電話サービスを利用するには、ネットワーク構成機器が欠かせません。OG410XA、OG410XI、OG420XA、OG420Xは、それぞれ、NTTのひかり電話オフィスA対応のアダプターの型番名です。この構成機器を付けることで、現在利用中のビジネスフォンでも、ひかり電話オフィスAを利用可能になります。ただし、世界的な半導体不足を受け、2022年9月現在は新規販売を停止しています。そのため、IP電話サービスを利用したビジネスフォンを利用したい場合は、新規販売の再開を待つか、他の方法を検討する必要があるでしょう。おすすめは、クラウドPBXです。クラウドPBXとは、オフィスにある交換機PBX(Private Branch Exchange)をクラウド化したシステムです。インターネット上で、通話環境が構築できるため、物理的な電話機や配線を必要としません。導入時のコストを抑えることができるなど、さまざまなメリットがあるため、これからビジネスフォンを導入する際には、どういったサービスが自社に適しているのか、比較検討してみてはいかがでしょうか。