固定電話の移転・引っ越しの手続き方法をケース別に詳しく解説!

固定電話の番号は所在地で決まる部分が含まれています。そのため、固定電話を持っている企業が事業所を移転する際には、移転手続きが必要です。事業所の引っ越しでは、固定電話の移転以外にも多くの作業が発生するため、時間的余裕がない中でどのような手続きを行えば良いのか分からず、頭を抱えている人もいるでしょう。本記事では、オフィス移転や引っ越しに伴う固定電話の移転手続きについてケース別に詳しく解説します。
固定電話の移転手続き方法【NTTの場合】
固定電話のサービスを提供している通信事業者はいくつかありますが、NTTを利用している企業が多いです。また、NTTでは、東西エリアに分かれてサービスを提供しています。そのため、引っ越し前と引っ越し先で東西エリアをまたぐかどうかで手続きが違ってきます。
では、NTTを利用している場合の移転手続きの方法を、ケース別に見ていきましょう。
同一市区町村内への引っ越し
引っ越し先が現在の拠点と同一市区町村内なら、ほとんどの場合で現在の電話番号から変更されてしまうことはありません。移転手続きを行えば、引っ越し先で現在と同じ電話番号を引き続き使用できます。
移転手続きをする際には、現在NTTと契約中の固定電話から116に電話をかけましょう。局番なしの116だけでNTTの窓口につながります。そうすると、音声ガイダンスが流れるため、その内容に従って操作しましょう。引っ越し先の住所や切り替え日などの情報をあらかじめ用意した上で電話をかけるとスムーズにいきます。
移転手続きを行うだけで済むためもっとも簡単なパターンです。
なお、NTTの窓口には携帯電話からかけることもできますが、局番なしの116では発信できません。NTT東日本の管轄エリアなら「0120116-00」、NTT西日本の管轄エリアなら「0800-2000116」に発信しましょう。
電話をかけずにWebから手続きを済ませることもできます。電話だと受付時間が朝9時から夕方5時までですが、Webの場合には24時間利用可能です。
同一都道府県内の別の市区町村への引っ越し
引っ越し先が現在の拠点と同一の都道府県内でも、市区町村をまたぐ場合には電話番号が変更される可能性があります。
手続きに関しては、同一市区町村内の引っ越しの場合と変わりません。NTTの窓口に電話をかけるかWebで手続きを済ませましょう。
NTT東西エリアが同一で異なる都道府県への引っ越し
都道府県をまたぐ引っ越しの場合には、ほとんどの場合で電話番号が変更されます。しかし、引っ越しの手続きは特に複雑なものではありません。同一都道府県内の引っ越しの場合と同じ内容の手続きです。NTTの窓口に電話をかけるかWebで手続きを行えます。
また、NTT東日本の管轄エリアは北海道と東北地方、関東地方、新潟県、長野県、山梨県です。それ以外の都道府県はNTT西日本が管轄しています。
NTT東西エリアをまたぐ異なる都道府県への引っ越し
現在の拠点と引っ越し先の拠点でNTT東西エリアが異なる場合には、移転手続きで対応することはできません。現在の電話回線の契約をいったん解約する必要があります。その上で、引っ越し先で新たに契約するという手順です。引っ越し先で工事が必要で、電話番号も必ず変更されます。
具体的には、現在の拠点を管轄しているNTTの窓口に連絡して、解約手続きを行いましょう。次に引っ越し先を管轄しているNTTの窓口に連絡して新規契約の手続きを行います。連絡が必要なところが2か所のため、手続きがやや複雑です。
固定電話の移転方法【NTT以外の場合】
NTT以外の通信事業者で固定電話のサービスを利用している企業もあるでしょう。通信事業者が異なれば、引っ越しの際の固定電話の移転方法の手続きも異なります。基本的にはNTTの場合のように、問い合わせ窓口に連絡して手続きを行えるケースが多いです。電話番号の変更や一度解約が必要なケースなどは通信事業者によって扱いが異なるため、早めに確認しておきましょう。
固定電話の移転申し込みから工事までの手順・流れ
固定電話の移転手続きは、単に住所変更を届け出るだけではなく、回線種別の確認や立会い工事の有無など、確認すべき事項が多岐にわたります。直前になって慌てることがないよう、全体の手順をあらかじめ把握しておくのが重要です。ここでは申し込みから実際に電話が使えるようになるまでのフローを紹介します。
移転の申し込み
引っ越し先の住所が決まった時点で、速やかに移転の申し込みを通信事業者に行います。一般的に、NTTなどの電話会社では、移転希望日の「2週間から1ヶ月前」までの申し込みを推奨しています。特に3月から4月の引っ越しシーズンや、年末年始などの繁忙期は工事の予約が埋まりやすいため、1ヶ月以上前の早めの連絡が安心です。
申し込みの際には、スムーズな手続きのために以下の情報を手元に用意しておきましょう。
| 必要な情報 | 内容の詳細 |
| 契約者情報 | 契約者の氏名(法人名)、現在の電話番号、契約住所 |
| 移転先の情報 | 新しい住所(ビル名・階数まで正確に)、新築か既存物件か |
| 移転希望日 | 工事を希望する日程(第3希望程度まであるとスムーズ) |
| 支払い情報 | 現在の料金支払い方法(口座振替、クレジットカードなど) |
事業者によってはインターネットでの申し込みは24時間受け付けているため、日中電話をする時間が取れない場合に非常に便利です。Web申し込み後、電話会社から折り返しの連絡が入り、具体的な工事内容や日程の調整へと進みます。
移転先での設備確認と日程調整
申し込み情報を基に、電話会社側で移転先の設備状況を確認します。ここで重要なのは、移転先の建物に「どのような回線設備が導入されているか」という点です。例えば、光ファイバーが既に引き込まれているマンションやオフィスビルなのか、あるいは新たに引き込み工事が必要な戸建てなのかによって、工事の内容が大きく変わります。
また、現在利用している電話機やビジネスフォンが、移転先でもそのまま使えるかどうかの確認も行われます。NTT東西のエリアをまたぐ移転や、回線種別がアナログからひかり電話へ変更になる場合などは、機器の買い替えや設定変更が必要になるケースもあります。担当者との打ち合わせで、工事日を確定させますが、この際に「立会いが必要かどうか」が判明します。
開通工事の実施(立会い・局内工事)
決定した工事日に、開通工事が行われます。この作業は、できるだけ立ち合いましょう。設置ミスや設定漏れなどを防げるため、後からトラブルになりにくいでしょう。
接続確認と利用開始
工事が完了したら、接続テストを行います。受話器を上げて発信音がするか、実際に自分の携帯電話などにかけて通話ができるか、また着信が正常に行われるかを確認してください。インターネットやFAXを併用している場合は、それらの動作確認も忘れずに行いましょう。問題なく通信ができれば、移転手続きは全て完了となります。
固定電話の移転にかかる費用目安
固定電話の移転に伴い、移転先で回線の引き込み工事を行う際にかかる費用は1回線で1万円程度が目安です。回線が既に引き込まれている場合には、NTT局内でのみ工事が必要なため、2,000円程度で済みます。
また、ビジネスフォンを使用する場合の配線工事の費用の目安は、オフィスの広さや電話機の数などにより差があります。
主装置の設置が必要で、9,000〜17,000円程度が目安です。オフィス内の配線は1メートルあたり300〜700円程度、電話機の設定に1台あたり4,500〜7,000円程度かかります。このほかに工事の人件費がかかり、作業員1人あたり7,000〜10,000円程度が目安です。
さらに諸経費という名目で、工事費1〜3割程度の費用がかかります。電話機が10台の規模なら30万円はかかると捉えてよいでしょう。
固定電話の移転に合わせてやっておくべきこと
固定電話の移転手続き自体も重要ですが、ビジネスや生活に支障をきたさないためには、周辺サービスの活用や周知徹底が欠かせません。電話番号が変わる場合、旧番号にかけてきた相手に対して適切な案内を行わなければ、大切なお客様や取引先との連絡が途絶えてしまうリスクがあります。ここでは、移転に伴い検討すべき重要なサービスと対応について解説します。
移転アナウンスサービスの活用
電話番号が変更になる場合、もっとも懸念されるのは「電話がつながらない」ことによる機会損失です。旧番号に電話をかけた相手に対し、「おかけになった電話番号は、移転のため番号が変わりました」というアナウンスを流すサービスを活用しましょう。NTTでは「新しい番号のご案内」として、移転後の一定期間、無料でアナウンスを流してくれるサービスを提供しています。
このアナウンス設定を行わないと、相手には「おかけになった電話番号は現在使われておりません」という無機質なメッセージが流れてしまいます。これでは、相手に「廃業したのではないか」「連絡が取れなくなった」という不安を与えかねません。特にビジネスにおいては、企業の信頼性に関わる重大な問題となり得ます。
申し込みのタイミングで、「旧番号への着信時に新番号を案内したい」という旨を必ず伝えてください。一般的に、アナウンス期間は3ヶ月程度から設定可能ですが、名刺やWebサイトの更新が浸透するまでの期間を考慮し、余裕を持った期間設定をおすすめします。
電話転送サービス(ボイスワープなど)の検討
移転工事の前後や、新旧の番号が切り替わる過渡期には、電話に出られない時間が発生する可能性があります。このような空白期間を埋めるために有効なのが、電話転送サービスです。NTTの「ボイスワープ」などがこれに該当します。
かかってきた電話をあらかじめ指定した携帯電話や別の固定電話に転送することで、オフィスに人がいない引っ越し作業中や、開通工事の直前直後でも電話を取り逃がすことがありません。
固定電話を移転するならクラウドPBXへ乗り換えよう
固定電話の移転で必要な手続きはそれほど複雑ではありません。しかし、ビジネスフォンの配線工事にかかる費用が高額となります。そこで、オフィス移転をきっかけに通常のビジネスフォンからクラウドPBXへの乗り換えを検討してみましょう。
クラウドPBXとは
クラウドPBXとは、電話回線を引かず主装置も設置せずにビジネスフォンの機能を利用できるサービスです。電話を制御するのに必要なシステムやデータなどは、クラウド上に置かれています。そして、インターネット回線を通じてアクセスする仕組みです。
クラウドPBXのメリット
クラウドPBXならインターネットに接続できる環境さえあれば、場所を問わずに利用できる点がメリットです。オフィス内だけでなく、営業先や社員の自宅などからも接続できます。一般的なビジネスフォンだけでなく、PCやスマートフォンなども電話機として使用できて離れた場所でも内線通話も可能です。
固定電話がより便利に!クラウドPBXならナイセンクラウド
ナイセンクラウドは、パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけるクラウドPBXです。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。
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まとめ
固定電話を移転する際には、通信事業者に連絡して手続きを済ませる必要があります。移転先が同一市区町村内なら現在の電話番号をそのまま使えますが、市区町村をまたぐ移転だと変更されるケースが多いです。NTT東西エリアをまたぐ場合には、一度解約して新たに再契約する必要があります。
また、移転先で電話回線が引かれていない場合には回線工事が必要で、オフィス内の配線工事も必要なため費用がかかります。
一方でクラウドPBXなら工事なしで導入可能です。工事費用が気になる場合には、移転を機にクラウドPBXの導入を検討してみましょう。





















