固定電話の番号だけ欲しい!番号取得のコストを抑える方法とは?

2025年6月24日ビジネスフォン

最近では固定電話を使う機会が少ないため、オフィスに置いてなくてもさほど困ることはないかもしれません。しかし、固定電話の番号がないと困る場面は多くあります。現在、固定電話を使っていない会社の中には、固定電話そのものはいらなくても、番号だけ欲しいところもあるでしょう。できるだけコストを抑えた方法で固定電話の番号を取得したいところです。

本記事では、固定電話の番号を取得する方法を紹介していきます。

 


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固定電話の番号が必要な理由

なぜ固定電話の番号が必要になるのか、その主な理由について見ていきましょう。

 

社会的な信用を得るため

会社の電話番号は、コーポレートサイトや社員の名刺などに載せるでしょう。その電話番号を見て、信用度を測る人も少なくありません。

そして、一般的に固定電話の番号は携帯電話の番号よりも信用度が高いものとされています。固定電話の番号には市外局番や市内局番が含まれており、おおよその地域を特定可能です。所在がはっきりしているということで、新規の顧客から見れば安心して取引できるでしょう。銀行から融資を受ける際にも、固定電話の番号がないと不利になることが多いです。

 

登記をスムーズに行うため

これから法人登記を行う場合には、固定電話の番号がないと、代表者の携帯電話の番号を使用することになるでしょう。設立後しばらく経過して事業規模が大きくなると、固定電話を導入する会社も多いです。その場合には、登記情報の変更手続きをしなければなりません。手間も費用も余分にかかってしまいます。それなら、最初から固定電話の番号を用意しておく方がいいでしょう。

 

代表番号として使用するため

代表番号というのは、会社のどの担当者や部署に用事があるときでも使える番号のことです。多くの顧客は代表番号に電話をして、担当者に取り次いでもらいます。携帯電話では、このような代表番号は使えません。

 

固定電話の番号を取得する方法を比較

固定電話番号を取得する方法は大きく分けて5つあり、それぞれのメリットとデメリットは次の表の通りです。

メリット デメリット
NTT加入電話 ・通話品質が高い

・仕事での利用に向いている

・導入費用が高い

・プランによっては装置の設置負担金もあり

スマホアプリ ・固定電話機が不要

・工事不要

・場所を選ばず使用できる

・機能的な制限がある

・通話品質は回線に依存する

・通信制限に引っかかるリスクあり

光IP電話 ・費用が比較的安い

・通話品質が高い

・IP電話機を使用できる

・光回線とセットでないと利用できない
直収電話 ・電話加入権が不要

・費用が比較的安い

・通話品質が高い

・一部の電話番号への発信ができない場合もあり

・NTTで利用可能なサービスを利用できるとは限らない

クラウドPBX ・工事不要

・初期費用が安い

・電話機として使用可能な端末の種類が多い

・複数拠点で同じ電話番号を使用可能

・インターネットに接続できる環境が必須

・通話品質は回線に依存する

 

コストが抑えられるのはどれ?

固定電話番号を取得する際にかかるコストや取得後に発生するコストは、取得方法によって差があります。

 

NTT加入電話の場合には初期費用として、電話加入権の購入費用が39,600円と契約料が880円かかり高額です。毎月の基本料金は4,300円前後かかります。

スマホアプリで固定電話番号を取得する場合には、初期費用は4,000円前後、毎月の基本料金は1,000〜1,500円前後です。ただし、通話料金がやや高めです。

光IP電話で固定電話番号を取得する際には初期費用が5,000〜7,000円程度、毎月の基本料金が500円程度かかります。通話料金はNTTの加入電話とほとんど変わりません。

直収電話で固定電話番号を取得する際には初期費用はかからない場合が多いです。通信会社によっては初期費用がかかるところもありますが、それほど高くはありません。毎月の基本料金は3,700円前後です。通話料金はNTTの加入電話よりやや安く済みます。

クラウドPBXは初期費用が10,000円前後かかり、毎月の基本料が2,000〜10,000円程度です。通話料金はNTTの加入電話と大きく変わりません。

 

この中で、固定電話番号をもっとも安く取得できるのは、光IP電話です。ただし、光IP電話は、光回線を導入していないと利用できません。光回線を未導入の企業が、新たに工事をして光回線を契約する場合には、むしろ高くついてしまう可能性があります。

 

光回線を導入していない企業の場合に、もっともコストを抑えた上で固定電話番号を取得する方法はスマホアプリです。通信会社に支払う費用が安いだけでなく、スマホを使用できるため、電話機を購入せずに済みます。工事も不要のため、申し込みから実際に利用できるようになるまでの時間もあまりかかりません。通常は申し込みをしてから数日程度で開通します。

ただし、通話料金に関しては、他の方法と比べてやや割高な場合もあるため注意が必要です。電話を発信する機会の多い企業では、運用コストが高くなってしまうかもしれません。どちらかといえば、電話を発信する機会は少なく、社会的信用などのために固定電話番号を持っておきたい企業に向いています。毎月の基本料金は1年分合計しても15,000円前後のため、電話をあまり使わない企業でも、それほど気にならないでしょう。また、通信会社によってはかけ放題プランを設けているところもあります。通話料金が高く感じる場合には、かけ放題プランのあるところを利用するのが良いでしょう。

電話を使用することの多い企業なら、料金が多少高くても、機能の豊富なクラウドPBXを利用するのがおすすめです。

 

NTT加入電話

固定電話の番号を取得するもっともオーソドックスな方法はNTT加入電話です。NTT加入電話とは、NTTが提供している固定電話サービスのことです。契約時に施設負担金を支払って電話加入権を得る必要があります。

 

NTT加入電話のメリット

NTT加入電話では、デジタル回線とアナログ回線がありますが、いずれも通話品質が高いのが特徴です。そのため、仕事で安心して使用できます。

 

NTT加入電話のデメリット

NTT加入電話では、導入費用が多くかかるのがデメリットです。導入時に電話加入権を購入しなければなりません。それと併せて、プランによっては装置の設置負担金もかかります。

固定電話の利用頻度が高い会社なら、メリットの方が勝ることもあるでしょう。しかし、固定電話の使用頻度が低く、番号だけ欲しい会社にはあまりおすすめできません。

 

スマホアプリ

固定電話の番号を取得して専用のスマホアプリで利用できるサービスがあります。固定電話そのものが不要で番号だけ欲しいなら選択肢の1つになるでしょう。

 

スマホアプリで固定電話番号を取得するメリット

スマホアプリなら、固定電話そのものをオフィスに設置する必要はありません。電話機の購入費用がかからず、工事なども不要なのがメリットです。

また、スマホなら持ち運んで使用できます。オフィスにいるときだけでなく、外出先でも固定電話の番号で電話をかけたり受けたりできるのもメリットです。

 

スマホアプリで固定電話番号を取得するデメリット

スマホアプリの場合には、一般的なビジネスフォンにあるパーク保留や内線通話などの機能は利用できません。また、通話品質はスマホで使用しているインターネット回線に左右されるという点にも留意しておきましょう。回線が混雑していたり、通信制限に引っかかっていたりすると、通話が途切れてしまう可能性もあります。

 

光IP電話

固定電話の電話番号だけ欲しいものの、オフィスに電話を置いておきたいなら、光IP電話を使用するのもおすすめです。

 

光IP電話とは

光IP電話というのは、光回線を使用して通話するIP電話のことです。IP電話と聞くと、050で始まる電話番号をイメージする人も多いかもしれません。しかし、光IP電話では固定電話と同じ市外局番付きの電話番号が割り当てられています。そのため、使い勝手としては、通常の固定電話とそう大きく変わりません。

 

光IP電話を利用するメリット

光IP電話は、通常の電話回線を使用する通話サービスと比べて、安価な費用で利用できるのがメリットです。その上、通話品質も通常の固定電話と比べて遜色ありません。

光回線を既に利用しているオフィスなら、工事などを行うことなく光IP電話を導入できるのもメリットです。使用する電話機は通常のIP電話機で問題ありません。安い機種なら1台数千円程度で購入できます。

また、電話回線を使用しないため、通話先への距離で通話料が変わることはありません。遠方の地域に電話をかける際にも、近場にかけるときと同じ通話料で済みます。

 

光IP電話を利用するデメリット

光IP電話は光回線が開通している建物でないと利用できません。光回線以外のインターネット回線を使用している場合には、光回線に乗り換える必要があります。その際に工事が必要になるでしょう。工事費用がかかり、毎月回線料金もこれまでより高くなってしまうかもしれません。

また、光回線の申し込みをしてから、工事をしてもらえるまでに、短い場合でも2週間程度かかります。春先など混んでいる時期だと2〜3ヶ月後くらいになってしまうかもしれません。すぐに固定電話の番号が欲しい場合には、他の方法を検討した方がいいでしょう。

 

直収電話

固定電話と言った場合には、NTT東日本かNTT西日本が提供しているサービスを指すのが一般的です。しかし、他の通信事業者が提供している直収電話という固定電話サービスもあります。固定電話の番号だけ欲しい場合には、直収電話も選択肢の1つとして検討してみるといいでしょう。

 

直収電話とは

直収電話は、NTT東日本とNTT西日本以外の通信事業者による固定電話サービスのことです。

NTT東日本とNTT西日本が保有している回線のうち、使用されていないドライカッパーという回線があります。このドライカッパーを通信事業者が借りて、サービスを提供する仕組みです。ドライカッパー以外の設備に関しては、各通信事業者が所有しているものを使用します。

 

直収電話を利用するメリット

直収電話はNTTのサービスではないため、利用するにあたってNTTの電話加入権は必要ありません。そのため、NTTの固定電話サービスよりも、導入費用が抑えられるのがメリットです。また、基本料金や通話料金もNTTの固定電話サービスと比べると安めに設定されています。特に遠方の地域への通話料金は、NTTとの差が大きいです。

通話品質に関しては、NTTの固定電話サービスとほとんど違いはありません。

 

直収電話を利用するデメリット

直収電話ではNTTの固定電話サービスと全く同じではありません。サービス提供業者によっては、一部の電話番号への発信ができなくなる場合があります。例えば、フリーダイヤルへの発信はできないため注意しましょう。他にもNTT東日本やNTT西日本が提供しているサービスは、直収電話では利用できない場合があります。

また、直収電話はサービスの申し込みをしてすぐに使えるようになるわけではありません。利用開始時に工事が必要になる場合もあります。

 

クラウドPBX

クラウドPBXは、近年人気が高まっている企業向けの電話サービスです。電話番号は050から始まる番号と、市外局番から始まる番号のどちらも使用できます。便利な機能が多く、固定電話の番号だけ欲しい企業にもおすすめです。

 

クラウドPBXとは

クラウドPBXでは、サーバー上にPBXを構築して利用できます。PBXというのは、複数の電話機をつないで内線化するための装置のことです。内線化された電話機では、同じ電話番号を使用できるようになります。

 

クラウドPBXを利用するメリット

クラウドPBXは、専用の装置などを設置する必要はなく、工事なども行わずに利用開始できます。そのため、初期費用が安く、申し込みから利用開始するまでに時間がかからないのがメリットです。

また、クラウドPBXでは、IP電話機やスマホ、タブレット端末、パソコンなど多くの種類の端末を電話機として使用できます。固定電話の番号だけ欲しいのであれば、据え置き型の電話機がなくても問題ありません。支店や営業所で使用する電話も、同じクラウドPBXで内線化して使用できます。拠点ごとに固定電話の契約をする必要がないため、コスト削減につながるでしょう。電話番号も本社と同じものを使えます。事業規模を拡大により、支店や営業所を増やすときにも、対応しやすいのもメリットです。

会社で使用する電話をすべて内線化できるため、通話料も削減できます。本社と支店や支店間の通話は内線通話になるため通話料はかかりません。営業で外出中の社員やテレワーク中の社員のスマホでも内線通話ができます。

外線通話に関しても、遠方の地域への発信が多い場合には、通話料がこれまでより安くなる可能性が高いです。

 

クラウドPBXを利用するデメリット

クラウドPBXを利用するには、インターネットに接続できる環境が必須です。そして、通話の品質は接続している回線の品質に左右されます。そのため、通信制限に引っかかっているスマホを使う場合には、通話品質が落ちてしまうかもしれません。

また、現在既に固定電話の番号を持っている場合には、そのまま引き継ぎできるかどうかは、業者によって異なります。通常の固定電話からの乗り換えを検討している場合には、その点を確認した上で業者を選ぶようにしましょう。

 

固定電話番号が取得できるクラウドPBXならナイセンクラウド

ナイセンクラウドは、パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけるクラウドPBXです。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。日本マーケティングリサーチ機構調べにおいて「テレワークに役立つサービス」「信頼と実績のクラウドPBX」「経営者が選ぶ電話サービス」において1位に選ばれています。

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中長期的な視野で考えればクラウドPBXがおすすめ

固定電話の番号を取得する方法は、NTT電話加入の他に、スマホアプリや直収電話、光IP電話、クラウドPBXなどがあります。それぞれの特徴を押さえた上で、自社に最適な方法を選びましょう。

ただ、将来的に事業を拡大する予定なら、支店や営業所を新設することもあるかもしれません。中長期的な視野で考えれば、場所を問わずに電話を増やせるクラウドPBXがおすすめです。