クラウドPBXは大手も参入!主要メーカーをご紹介します

クラウドPBX

クラウドPBXは、クラウド上に設置されたPBXを介して電話機能を利用するサービスを指します。クラウドPBXは物理的な機器の導入が不要のため、導入費用を抑えられるのがメリットです。こうしたクラウドPBXは多くの企業が導入していますが、どのように選べばいいのか悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。本記事では、クラウドPBXの種類や大手が提供するクラウドPBXサービスなどをご紹介します。

クラウドPBXは大きく分けて2種類

クラウドPBXを提供する事業者は、「大手通信キャリア」と「クラウドPBXベンダー」の2種類に分けることができます。それぞれの事業者の特徴やメリット・デメリットは以下の通りです。

大手通信キャリア

大手通信キャリアとは、NTT東西やソフトバンクなどが該当します。

・メリット

大手ならではの安心感や信頼感、サポート品質の高さが大きなメリットです。またインターネット回線や電話回線とセットで契約できるケースもあります。セットで契約することで、手続きを一括にまとめられます。

 

・デメリット

大企業向けのサービスが多いため、コストが高めです。またセット契約が基本のため、電話回線やインターネット回線の選択の自由度は低いでしょう。

クラウドPBXベンダー

クラウドPBXベンダーは、多くの企業が参入しています。特定の業界や業種に強みを持っており、特色ある機能を持っていることが多いです。

・メリット

クラウドPBXベンダーは、小~中規模から気軽に導入できるのが特徴です。既存の設備やプロバイダだけに関係なく導入できるケースが多いです。

・デメリット

ベンダーによってサービス内容が異なり、大手に比べて品質が満足できない可能性があるでしょう。

大手通信キャリアのクラウドPBX4選

ここでは、大手通信キャリアのクラウドPBXをご紹介します。

「ひかりクラウドPBX」(NTT東日本/NTT西日本)

ひかりクラウドPBXは、NTT東西が提供するクラウドPBXです。音声通話品質が高く、「110」や「119」などの緊急通報なども利用できます。また1~20名用と21名以上と従業員規模に合わせたサービスを導入できます。また、個人のスマホから会社の電話番号を使って発着信することができます。また内線通話機能や転送機能も搭載されています。

利用料金(税込)

月額利用料(10IDパックの場合) 27,500円~
初期費用 36,960円~

「Arcstar Smart PBX」(NTTコミュニケーションズ)

Arcstar Smart PBXは、NTTコミュニケーションズが提供しているクラウドPBXです。内線・外線、転送機能などの基本機能はもちろん、クラウド型の会議サービス「Arcstar Conferencing」なども提供しているのが特徴です。NTTドコモのスマホだけでなく、auやソフトバンクなど、別のキャリアのスマホも内線機として利用が可能です。

利用料金(税込)

月額利用料 契約基本料 5,500円~

ID利用料 550円~

新設工事費 11,000円~

「オフィスリンク」(NTTドコモ)

オフィスリンクは、NTTドコモが提供しているクラウドPBXサービスです。既存のPBX設備をそのまま利用するタイプと、クラウドPBXタイプの2種類から選べるのが特徴です。クラウド電話帳や勤怠管理機能が搭載されていたサービス「オフィスリンク+(Phone Appli for オフィスリンク)」と組み合わせれば、さらに利便性の向上が期待できます。

利用料金(税込)

月額利用料 990円/回線

オフィスリンク設備

35,200円/契約

440円/ch

440円/内線番号

5,500~33,000円/アクセス回線

初期費用 携帯電話 1,100円/回線

オフィスリンク設備 77,000円/拠点

          2,200円/契約

「ConnecTalk(コネクトーク)」(ソフトバンク)

ConnecTalk(コネクトーク)は、ソフトバンクが提供するクラウドPBXサービスです。従来のPBXサービスを利用するタイプとクラウドPBXタイプの2種類があります。スマホでの利用できますが、アプリのインストールは不要で、標準の電話機能を使って利用できます。

利用料金(税込)

月額利用料 基本 10,000円/契約

モバイルタイプ 900円/モバイル回線

PBXタイプ 500円/ID

外線GW接続 400円/ch

宅内PBX接続 400円/ch

クラウドPBXベンダーのクラウドPBX6選

ここでは、ベンダーが提供するクラウドPBXサービスをご紹介します。

「ナイセンクラウド」(ナイセンクラウド)

ナイセンクラウドは、スマホ、パソコン、従来の電話機など、さまざまな種類をビジネスフォン化できるサービスです。サービスを利用している端末間の通話は内線扱いになるため、外出先でも海外からでも利用料は無料です。また自動録音や音声ガイダンス、電話会議など豊富な機能が搭載されています。

利用料金(税込)

月額利用料 2,000円~
初期費用 10,000円~

ナイセンクラウドの詳細はこちら

「MOT/TEL」(バルテック)

MOT/TEL」(モッテル)は、バルテックが提供するクラウドPBXです。安定した音声品質やインターネットFAX、CTI、チャット機能など、豊富な機能が搭載されているのが特徴です。また開発から提供まですべて自社で行っているため、トラブル時にはスピーディーに対応できます。

利用料金(税込)

月額利用料 4,378円~
初期費用 32,780円~

「モバビジ」(クラウドテレコム)

モバビジはクラウドテレコムが提供するクラウドPBXサービスです。日本で唯一の音声品質確保型のサービスを提供しているのが特徴です。サービスが収容されているデータセンター網と、NTTのNGN網が直結しているため、インターネット網を通ることはありません。そのため、品質が劣化せずに、高い通話品質を実現できます。また、ワンタップで、通信網の切り替えが可能なため、より安定した環境下で通話が可能です。

利用料金 ※要問い合わせ

「BIZTELビジネスフォン」(リンク)

BIZTELビジネスフォンはリンクとブライシツが提供するクラウドPBXサービスです。外CRMやSFAなどの外部システムの連携や代表電話番号着信など、豊富なオプション機能が搭載されているのが特徴です。自社で開発から運用までを行っているため、迅速なサポートを受けられます。

利用料金(税込)(※ライトプラン)

月額利用料 23,100円
初期費用 55,000円

「Good Line」(グッドリレーションズ)

Good Lineはグッドリレーションズが提供するクラウドPBXサービスです。発信番号設定、グループ着信、IVRなどのビジネスフォン機能が標準で搭載されています。

利用料金(税込)

月額利用料 3,000円~
初期費用 20,000円~

「UNIVOICE」(トラムシステム)

UNIVOICEはトラムシステムが提供するクラウドPBXです。外線、内線、パーク保留、転送などの基本的な機能はもちろん、インスタントメッセージ、プラ全素などの機能を網羅しているのが特徴です。

利用料金(税込)※Essentialプラン

月額利用料 1,200円/1ユーザー
初期費用 0円

クラウドPBXの選び方

クラウドPBXはさまざまなベンダーが提供しています。その中から、自社に適したものを選ぶ必要があります。ここでは、クラウドPBXの選び方についてご紹介します。

電話番号が引き継げるか

サービスによって、現在の電話番号が変わる場合があります。そのため、現在の電話番号を引き継ぎたい場合は、引き継ぎができるかどうか確認しましょう。

音質はどうか

クラウドPBXの音声品質はベンダーによってさまざまです。現在はビジネスフォンと遜色ない音質で利用できますが、サービス開始当初は音声面の弱さが問題になることもありました。特に10年前ぐらいは、インターネット回線を使った電話は技術が足りず「通話が安定しない」「音質が悪い」などのイメージがあったのです。そのため、今でもインターネット回線を用いた電話のイメージが悪い人も多くいます。しかし今ではクラウドPBXを提供するベンダーの技術は上がっており各ベンダー共に改善を重ね、問題ない程度の音質が保たれています。

導入前に音質を確認したいという場合は、各ベンダーが提供している「無料トライアル」や「お試し期間」などを利用するのがおすすめです。無料お試し期間中なら

実際の運用環境を体験することで、通話音質を確認できるでしょう。

料金

クラウドPBXは、さまざまな料金プランがあるため、その中から自社に合ったものを選択します。初期費用が安いのがクラウド型の特徴ですが、月額費用やオプション費用などを追加すると思いのほか高額になるケースもがあるでしょう。そのため、自社に必要な料金プランとコストが適正か、社内で事前にしっかり検討することをおすすめします。

セキュリティ

セキュリティ対策も確認しましょう。企業では個人情報などを取り扱うことも多いため、情報漏えいには気を付ける必要があります。一度情報漏えいなどの問題があれば、顧客からの信頼をなくしてしまい、回復するまでに時間がかかります。場合によっては賠償責任が発生するケースもあります。そのため、ベンダー側がどのようなセキュリティ対策を行っているか確認する必要があります。

サポート

ベンダーのサポート体制も重要です。対応時間や対応方法(電話・メール・チャット等)をチェックしておきましょう。たとえば、土日祝日も稼働している職種の場合、クラウドPBXシステムのサポートが土日祝日に対応していないと、迅速に対応してもらえません。あらかじめサポート対応についても必ず確認しておきましょう。

クラウドPBXを導入してみよう

クラウドPBXは企業ごとにサービスの特色があります。そのため、自社に合った条件が揃っているかを確認し、最適なクラウドPBXの選定を行いましょう。