クラウドPBXなら海外でも通話ができる!海外進出企業におすすめの電話ツール

クラウドPBX

企業向け電話運用と言えば従来、「ビジネスフォン」など固定電話を使った運用が基本であり、当然ですが国内でしか利用できませんでした。しかし現在、通話技術の急速な発展・多様化により、企業向け電話運用の形も大きく変わり続けています。

中でも、従来のビジネスフォンの仕組みをクラウド環境に置き換えることで大きく利便性を向上させた「クラウドPBX」では固定電話による運用から解放され、スマホやPCなどでも通話が可能になりました。それだけでなく、海外でも内線が使えたり、海外からでも国内の電話番号で発信ができるなど、これまでには考えられなかった機能で海外拠点との連携をより容易かつ強固にしてくれます。

今回は、「クラウドPBXと海外」をテーマとし、クラウドPBXがなぜ海外でも利用できるのかを説明します。そのうえで、海外拠点を持つ企業がクラウドPBXをどう生かしていくべきなのか、また、クラウドPBXを提供するベンダーをどう選べばいいかといったことを解説しますので、ぜひ本記事を参考にして、クラウドPBXの切り替えを検討してみてください。

クラウドPBXはなぜ海外でも利用できるの?

クラウドPBXは、冒頭でも説明した通り、海外でも利用できます。企業活動もグローバル化が進む現代、海外でも会社用の電話番号での電話が利用できるという利便性は、新たな企業向け電話運用の地平を切り開いてくれるといっても過言ではないでしょう。

しかし、本来、固定電話での運用が基本であり国内や特定の拠点でしか使えないのが当たり前だったはずの企業向け電話運用が海外で利用できるなんて、にわかには信じられないという方もいらっしゃるかもしれません。

ここでは、クラウドPBXの仕組みや、クラウドPBXを導入することでどういった通話環境を構築できるのかを解説していきながら、「クラウドPBXが如何にしてこれまでの常識を超えたか」を解き明かしていきます。

クラウドPBXとは

クラウドPBXは冒頭でも紹介したように、これまで不可能であった運用を可能にしてくれるという意味で非常に革新的な新世代の企業向け電話システムです。しかし、システムの大枠自体は従来型の企業向け電話運用として一般的であった「ビジネスフォン」の仕組みをそのまま取り入れており、いわばビジネスフォンの系譜に位置する「改良版」といってもいいものです。しかし、その「改良」こそがこれまでの常識を大きく打ち破る運用を可能にしているのです。

どういうことなのか、具体的に説明しましょう。

ビジネスフォンにもクラウドPBXにも共通するのは、以上のように「主装置を使って電話機・回線を一元管理する」という構造です。このような構造にすることで、企業向けの電話運用は一般家庭用の電話と大きく違う「複数の電話機を使うことで生まれる利便性・機能性」を獲得しました。代表的な機能を挙げれば、「同じ電話番号宛ての複数の着信に対し、複数の電話機で同時に対応する」ことや、「社内の電話機同士で内線通話をする」こと、「社内の別の電話機に着信を転送して、いわゆる電話の取次ぎをする」ことができます。しかし、ビジネスフォンとクラウドPBXでは、こうしたことができる「範囲」が大幅に異なるのです。

従来型の運用であったビジネスフォンは、「物理的設備による固定された運用」であり、通話に固定電話を使うことと、企業向け電話運用の中心的役割を担う「主装置(PBX)」と呼ばれる構内交換機を社内に物理的に設置することが大きな特徴です。ビジネスフォンでは、このように固定電話と据え置き型の物理的装置での運用となるため、主装置と電話機・電話回線は有線で接続され、電話機も主装置も拠点内に固定されています。それゆえにビジネスフォンでは、会社内にいなければ会社用の電話の発着信はできませんし、内線通話や電話の取次ぎも会社にいなければできません。

それに対してクラウドPBXは、「通話用デバイス以外の物理的設備を必要としない、自由度の高い運用」であり、通話にはどこへでも持ち運び可能なスマートフォンなどのデバイスを使い、主装置をクラウド環境に仮想的に設置することが大きな特徴です。クラウド環境に主装置を置くことで、会社など拠点内への物理的設備の構築は不要になり、そのうえクラウド上の主装置と電話機はインターネット回線を介して相互接続が可能であるため、会社などの特定の拠点からシステム自体が解放されており、スマートフォンやタブレット端末など持ち運び可能なデバイスを使えば会社外でも自由に電話が使えます。

海外での発着信の特徴

以上のように、クラウドPBXは会社以外でも会社用の電話番号が使えるという、これまでの常識を超える運用が可能になりました。しかし、これだけでは「海外でも使える」ことの説明がついていませんよね。いくら国内でスマートフォンを持ち運べても、一般的な電話網を使っている限り通常の通話は国内でしかできず、海外では国際電話や海外ローミングなどを使うこととなり高額な通話料金がかかってしまうからです。

クラウドPBXの革新的なところは、「場所を問わずに運用が可能」というだけではありません。実は「通話に際して電話回線ではなくインターネット回線を使っている」というのが、特に海外でもコストを気にせず使えることの大きな理由となっているのです。

従来、無線で電話しているように思える携帯電話やスマートフォンでも、ケーブルで結ばれた国内の基地局を通して無線になっているだけであり、結局は電話回線を利用していることは変わりませんでした。電話回線では国ごとに番号体系が全く違うため通常の料金での通話が可能なのは国内までであり、国内と国外では大きく料金が変わってしまいます。

しかし通話もインターネット回線で行ってしまえば、国の内外に関係なく回線網が広がっていることになるので、通話網も世界中に広がりますよね。まさにこれこそがクラウドPBXが海外でも使えることの最大の理由になっているのです。

たとえば海外拠点から外線で国内のお客様に連絡を差し上げたとしましょう。そうすると、ビジネスフォンでは当然ながら国際電話を利用する必要があるため高額な料金がかかりますが、クラウドPBXであればこのような海外からの発信が国内からの発信扱いになるため、国際電話を用いることなしに国内のお客様とも直接電話が可能なのです。

それに加えて、クラウドPBXでは国を超えて海外拠点とも内線が構築できるという特徴もあります。その為、自社の海外拠点であればいっそ内線を構築してしまえば、システム上はまるで同じオフィスにいるかのように連絡を取ることも可能になります。もちろん、内線を構築できれば社内扱いになるので、通話料は無料になります。

こうした「海外でも普通の料金で使える」ことこそが、クラウドPBXがこれまでの常識を大きく打ち破った利便性の証といってもいいでしょう。

海外拠点を持つ企業が今すぐすべきこと

以上に説明した通り、クラウドPBXでは「インターネットさえ繋がれば、場所に関係なくどこでも運用できる」という大きな特徴があり、その特徴は国内だけでなく海外でも当てはまります。拠点や国に縛られない自由度の高い運用は業務効率を大幅に高め、これまでの企業の組織運用自体を大きく変えることにもつながっていく可能性があります。

海外拠点を持つ企業様がそうしたクラウドPBXに興味を持っていただいたとき、クラウドPBX導入に向けてどのような検討・準備を行っていくべきなのでしょうか。

ここからは、クラウドPBX導入に向けて、海外拠点を持つ企業様が今すぐにすべきことをいくつか紹介していきます。

年間の国際電話通話料を確認する

クラウドPBXは第一章でも説明した通り、海外の自社拠点に連絡するにしても、顧客に連絡するにしても、国際電話を使わずに行うことができます。

従来のビジネスフォンでは、海外拠点との連絡や顧客への連絡に国際電話料金がかかってしまいますので、その高額な利用料金に頭を悩ませている企業様も少なくないはずです。まずは、クラウドPBXでどれだけ通話料を削減できるのかを実感する意味でも、年間の国際電話通話料の合計を割り出して確認しておきましょう。頻繁に海外拠点や顧客と連絡を取っている企業様なら数百万円はくだらないコストになっているはずです。

一般的なビジネスフォンから主要国のアメリカ・中国へ発信した場合、国際電話料金はアメリカが3分160円、中国ではなんと3分420円と非常に高額です。携帯電話でも、NTTドコモから掛けた場合にはアメリカが30秒につき34円(3分換算で204円)、中国は86円(3分換算で516円)でもっと高額になります。これがクラウドPBXでは、アメリカでは1分9円(3分換算で27円)中国では1分30円(3分換算で90円)ほどと大幅にコストが落とせます

海外で使用できるクラウドPBXを導入する

クラウドPBXは海外対応、というように記事を書き進めているものの、クラウドPBXは1つの会社が運営しているサービスではないため、実はクラウドPBXを提供するベンダーの中には海外で使用できないベンダーもあります。それは、ベンダーによって使用している回線の種類や自社回線の有無などにより提供できるサービスが変わってくるからです。

その為、海外で使用できるからクラウドPBXを導入したいという場合には、当然ですが海外で使用できるベンダーと契約しなければなりません。ベンダーのホームページやパンフレットなどの資料をよく読んで、海外で使用できるかは念入りに確認しましょう。

国内拠点と海外拠点でそれぞれ電話使用のルールを定める

クラウドPBXは、従来の拠点ごとの都合を考えるだけで良かった運用と違って、複数拠点で内線を構築できたり、海外拠点とも内線で繋がれたりといったように場所という概念を超えた運用ができます。そうした中で出来る限り効率的、かつ経済的に運用していくためには、都合に合わせて内線を利用したり、転送機能を使ったり、機能の使い分けを行っていく必要があります。

そうした運用をある程度組織として統一的にまとめていくためにも、国内拠点と海外拠点でそれぞれ電話使用のルールを別途定めて、国内拠点と海外拠点がより効率的かつ経済的に連携していくための工夫を行っていくことをおすすめします

具体的には、たとえば、いくら海外で内線が使えるとはいっても時差だけはどうしようもありませんから、互いに通話できる時間を一定の時間までに制限したり、それぞれ拠点間で連絡を取る際に着信する先を変える(夜勤の社員だけに鳴るようにするなど、鳴らし分けを活用する)などの工夫が考えられます。

クラウドPBXの賢い選び方

特に海外拠点を多く持つ企業にとって、クラウドPBXはまさに渡りに船でしょう。便利な機能や拠点を問わない合理的な運用はまさにそうした企業こそ求めていたものでしょうし、すぐにでも導入を検討したくなるはずですし、既に検討に入っている企業様もいらっしゃるかもしれません。

しかし、クラウドPBXは先ほども少し触れた通り、ベンダーによって機能や条件・環境が異なるため、自社に適したベンダーを慎重に選ばないと、思わぬトラブルの原因になることがあります。

ここでは、クラウドPBXの賢い選び方と題し、クラウドPBXを選ぶうえで意識するべきポイントを解説していきます。

複数のデバイスで利用できるものを選ぶ

クラウドPBXは、場所を問わずにどこからでも使える便利な運用である反面、場所によって最適なデバイスが異なるという問題に直面する可能性が高いシステムです。クラウドPBXを導入するなら、利用する場所ごとに利用するデバイスを変えられるよう、社内資産のストックは幅広く揃えておくべきでしょう。

クラウドPBXは幸いなことに対応するデバイスの種類が多くあり、記事で取り上げたスマートフォンの他にも、ガラケー・ノートパソコン・デスクトップパソコン・タブレット端末・据え置き型IP電話機といった様々なデバイスで通話が可能です。たとえば、携帯の電波が届かない地下やアクセス制限を施したセキュリティルームなどでは有線LANを接続したノートパソコンを使うべきですし、移動中・外出先では当然スマートフォンやタブレット端末が最適です。また、本社オフィスの受付や事務室では据え置き型IP電話機を使い、コールセンターシステムを連携させる場合はデスクトップパソコンを使うなどすれば、その場に適した形での運用を分けて構築できます。

このようにできる限り環境に応じて最適なデバイスを使い分けるためにも、なるべく多くのデバイスに対応したベンダーを選ぶといいでしょう。

無料お試しやデモ版を使ってみてから選ぶ

クラウドPBXはどうしても主装置とデバイスが離れる遠隔的な運用ですから、「自社の利用環境との相性」という新たな問題が発生してしまいます。具体的にどういうことかというと、特にスマホでの無線通話を行っている場合に、特定の環境で雑音が入ったり通話が途切れたりといったトラブルが起きてしまう可能性があるのです。

特に使用頻度が高い自社環境でクラウドPBXがもし雑音だらけで使い物にならないとしたら、結局はまたベンダーを変えなくてはならなくなるなど無用な迂回をする羽目になります。こうした失敗を避ける意味でも、クラウドPBXベンダーを選ぶときには、実際の利用環境で試用が可能な「無料お試し期間」が設定されていたり、全機能ではないにせよ一部の主要機能だけでも実際の利用環境で試せる「デモ版」といったサービスを契約前に利用可能なベンダーを選ぶことを強くおすすめします

充実した機能のクラウドPBXなら!「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは、パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけるクラウドPBXです。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。日本マーケティングリサーチ機構調べにおいて「テレワークに役立つサービス」「信頼と実績のクラウドPBX」「経営者が選ぶ電話サービス」において1位に選ばれています。

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

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プランは3つあり、内線数に応じて金額が変わります。内線数が多い場合はお得な割引もございます。詳しい料金は自動見積りや個別見積りでご確認ください。

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また、2台のスマホでフリーダイヤルを利用することに特化した「スマフリ」もございます。ナイセンクラウドの機能を小規模に導入できるスマフリを先に導入してみて、使い勝手や機能を確認したのちにナイセンクラウドに切り替えることも可能です。

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海外での発着信をクラウドPBXに切り替えよう

以上、クラウドPBXはなぜ海外でも利用できるのかを説明し、クラウドPBXを導入するにあたって海外拠点を持つ企業がやっておくべきことや、クラウドPBXの賢い選び方も含めて解説しました。

クラウドPBXは企業向けの電話運用の代表的な機能である「内線」を海外拠点とも構築できるという大きな強みが魅力的ですが、外線を日本の顧客宛てに掛ける場合にも国際電話を使わず大幅に安く済むというのは、初めて知った方が多かったのではないでしょうか。内線も外線もどこからでも安く使えるというのは、もはや非の打ち所がないといっていいくらい便利な運用ですよね。

本記事で取り上げた賢い選び方を参考に、ぜひクラウドPBXの導入を検討してみてくださいね。