モニタリング&ウィスパリング機能のメリット|どんなときに使うべき?

電話業務の効率化

電話は、現在でもビジネスシーンにおいて、特に顧客向けの窓口として有効に機能しています。ビジネス向けの電話運用は日進月歩の発達を続けており、電話応対業務を事業の主とするコールセンターなど、企業自体から委託されて電話応対を請け負う企業も無数にあります。

ビジネス向けの電話運用の中でも、そうした電話応対を専門にするコールセンター等で有効活用されている機能が、「モニタリング&ウィスパリング機能」です。モニタリング&ウィスパリング機能は、社員の電話応対の様子を別の社員が聞き取り、通話対応のアドバイスを遠隔から行える機能のことで、社員教育や緊急時の対応可否の確認など色々な用途で役立っています。

今回は、企業向け電話システム搭載された「モニタリング&ウィスパリング機能」の仕組みやメリットを解説していきます。また、どういった企業にこの機能をおすすめするかといったことも併せて解説しますし、機能を導入するにあたってどういった方法がおすすめなのかも併せて解説しますので、本記事を参考にぜひ導入を検討してみてください。

モニタリング&ウィスパリング機能とは

モニタリング&ウィスパリング機能とは、会社など電話応対を仕事として行っている場合に、ある社員がお客様と通話している時に、他の社員が遠隔でその通話を聞き取り、対応中の社員にだけわかるように通話の対応についてアドバイスができる機能のことです。

モニタリングとは、英単語「モニター(monitor)」の動名詞で、遠隔で様子を観察・記録・指導することを意味し、少し物騒な言い方をすれば監視や傍受を意味する言葉です。そしてウィスパリングとは、英単語「ウィスパー(whisper ささやく)」の動名詞で、通信用語では遠隔からアドバイスを送ることを意味します。

勿論、電話をしているお客様側からは、通話が別の社員に聞かれていることや、ましてや社員が別の社員にアドバイスされていることはわかりません。しかしながら、応対している社員があからさまに不自然な様子を見せてしまうと、お客様が電話応対に慣れたビジネスマンであれば、ウィスパリングを受けているなということがばれてしまうかもしれませんので、応対している社員は動揺せず、自然な受け答えを意識しなければなりません。

モニタリング&ウィスパリング機能のメリット

特に電話応対を主要な業務とする中小企業の部署やコールセンターといった場所で、モニタリング&ウィスパリング機能には様々なメリットがあり、大いに活用されています。

特にコールセンターでは、このモニタリング&ウィスパリング機能こそがオペレーターの成長につながるので、上司・上長がオペレーター教育の手段として、リアルタイムのリスク回避の手段として、電話応対品質の相対的向上の手段として、この機能を積極的に活用しています。

ここでは、モニタリング&ウィスパリング機能のメリットをいくつか紹介します。

対応中の社員にアドバイスができる

リアルタイムに電話対応している社員に対し、お客様に悟られることなくさりげなくアドバイスができるというのは、特にまだ電話応対に不慣れな社員になるべく失敗経験をさせないという意味でも大変重要です。電話への対応はどんなに新人であってもお客様にとっては会社の代表としてとらえられるもの。失敗して学ぶこともありますが、失敗が許されないことも多いのが電話対応の難しいところです。

もちろん研修段階では先輩社員がお客様役を務め、実践を想定したシミュレーションも繰り返し行いますが、緊張感のある対応、きちんとした組織の代表としての対応は、シミュレーションではどうしても不十分です。実際の電話でないと学べないこともたくさんあるでしょう。

そうした重要な仕事である電話対応をする新人がまだ不慣れな時に、マニュアルを逸脱しないきちんとした対応に導いてあげるように、先輩社員がウィスパリングしてあげる。こうすることで、対応中の社員も徐々に学んだマニュアルのアウトプットや、きちんとしたクロージングがだんだんと自信をもってできるようになります。

お客様への社員の対応に問題がないか確認できる

マニュアル通りにしっかりとした口調で話せる一見有望そうな新人でも、人の気持ちに寄り添えなかったり、マニュアル一点張りの感情のない対応しかできないといったように、どこか問題がある場合もあります。いくら顔が見えない相手とは言っても、電話と言うのは人と人との会話です。普段のコミュニケーションでもそうであるように、マニュアルに厳密に沿った通り一遍の対応では不正解な場合もあります。

自分ではコミュニケーションに関して自信満々であっても、どんなに優秀な新人であっても、そうした「弱点」がどこかにはあるもの。まだ回数をこなせていないうちは、先輩社員が常にモニタリングして、問題のある対応をしていないかを確認できるので、OJT形式でいきなり実践を行う場合にも安心できます

電話対応のような仕事こそ、自信満々ではかえってトラブルの素になることもあるので、問題がある対応をしていたら、きちんとウィスパリングをして軌道修正してあげましょう。

ベテラン社員の対応を新人に聞かせることができる

モニタリング&ウィスパリング機能について、これまでは電話対応を行う新人に対して先輩社員が監視・指導するという視点で語ってきましたが、真逆の使い方も可能です。つまり、ベテラン社員が実際の現場で電話対応を行い、それを新人たちがモニタリングする、という、現場のリアルそのものを新人に聞かせるという方法もあるということです。

最前線で何百・何千もの問い合わせを捌いてきたベテラン社員の見事な対応を目の当たりにすることで、新人たちは自分の対応の拙さを自覚するとともに、こうした切り抜け方もあるのか、と実践を通した知識を得られるでしょう。特にコールセンターはイレギュラーなマニュアルにない対応や理不尽なクレームも、運が悪ければ1日に誰かが1件は対応しなければならないこともあり得ます。そうした局面に置かれたときの先輩社員の対応を学ぶことで、新人たちはより大きく成長していくのです。

モニタリング&ウィスパリング機能はどんなときにおすすめ?

モニタリング&ウィスパリング機能には新人対応のリカバリーだけでなく、教育上のメリットやリスク回避にも役立つ側面もあるなど、非常に有用なものです。こうしたモニタリング&ウィスパリング機能はどういった職場や環境におすすめなのでしょうか。ここでは、モニタリング&ウィスパリング機能の活用をおすすめするべきはどんな企業なのかを紹介していきます。

コールセンター

コールセンターは、企業の一部門として稼働していることもありますが、大きな企業では完全にコールセンター専門の会社に業務委託しているケースが多いです。つまり、色々な企業から委託される電話対応が事業の主軸であり、そうした電話対応のプロフェッショナルが集っているのがコールセンターということです。

そうした委託を請け負うコールセンターは特にですが、電話対応そのものが仕事であり、他の企業と違ってそれ以外の仕事はほとんどありません。あるとしてもそれは管理職以上の場合で、現場に出ている社員の仕事は膨大なマニュアルを覚えることと、そうしたマニュアルに基づいた電話対応のみ。

コールセンターのような問い合わせ対応が主軸となる環境では、実践を通して業務内容を少しずつ学んでいくOJT形式の研修が多いため、先ほど紹介したようなモニタリング&ウィスパリング機能のメリットを存分に発揮できるでしょう。

電話対応が多く社員教育が必要な企業

コールセンター以外でも、電話対応が多い業種はあります。たとえば営業職であったり、事務職であったり、社員からの問い合わせが多い総務・人事もそうでしょう。そうした業種では自分が抱えた仕事があっても、その最中に電話対応をこなさないといけないことが多く、特に繁忙期には非常にハードな環境を乗り切っていかないといけません。

こうした業種は電話対応だけをやっていればいい仕事ではないので、なかなか電話対応に特化したコールセンターと比べると電話のスキルは成長しづらいのが現状です。そうした状況の中で少しでも成長速度を速めるために、先輩社員は色々と工夫してくれます。実践例として先輩社員の対応をモニタリングさせたり、新人のモニタリングを独り立ちできるまで先輩社員がつきっきりで行ったり、一定期間慣れた後の社員の対応にこそ問題がないかを抜き打ちで確認したりなどです。電話対応の多い部門でこそ、モニタリング&ウィスパリング機能が社員教育の主軸となります。

モニタリング&ウィスパリング機能を導入するには?

コールセンターではもちろんのこと、コールセンターでなくとも電話対応に追われる職種の場合、モニタリング&ウィスパリング機能が大いに役立つことが伝わりましたでしょうか。こうした機能を実際に導入したいと感じた企業様もいらっしゃるかもしれません。

しかし「早速導入を!」と動く前に、ぜひこれから紹介するおすすめの導入方法も参考になさってください。特に、近年話題になっている画期的な企業向け電話システム「クラウドPBX」については、モニタリング&ウィスパリング機能を導入するにあたっても絶対に知っておくべきです。

ここからは、モニタリング&ウィスパリング機能を導入するにあたっておすすめの導入方法を解説していきます。

機能付きクラウドPBXがおすすめ

モニタリング&ウィスパリング機能をこれから導入するのなら、モニタリング&ウィスパリング機能付きの「クラウドPBX」をおすすめします

クラウドPBXは、既に企業で導入されている固定電話での企業向け電話システム「ビジネスフォン」の仕組みを、クラウド環境に置き換えたものです。ビジネスフォンは、簡単に言うと電話回線を複数の電話機で共有するためのシステムで、「主装置(PBX)」と呼ばれる構内交換機を会社内に設置し、その主装置に対して電話回線や固定電話機をすべて有線接続するという仕組みで成り立っています。

以上のような仕組みにより、主装置が回線を特定の電話機に割り当てたり、回線を別の電話機に切り替えたりといったことを行ったり、社内の固定電話機同士で内線通話ができたりします。

クラウドPBXも「中枢にある主装置に電話機や回線を接続してそれらを一元管理する」という大まかな仕組みは同じです。しかしクラウドPBXでは、主装置を社内に設置することなく、クラウド上、すなわちインターネット回線上に設置します。

そして、クラウド上にある主装置に対し、IP電話機やパソコン、携帯電話やスマートフォンといった持ち運びや無線通信ができるデバイスを、インターネット回線を介して相互接続します。

以上のようにクラウドPBXはビジネスフォンをもとに改良されたシステムであることから、ビジネスフォンで使える機能の大抵のものはそのまま使用可能です。もちろん、モニタリング&ウィスパリング機能もその1つです。

クラウドPBXのメリット

クラウドPBXの大きな特徴は、「場所に縛られることのない運用」が可能であることです。これは、クラウドPBXがもつ最大のメリットにもなっており、クラウドPBXの持つすべてのメリットはこの特徴から生まれると言って間違いないでしょう。

1つの拠点の中でしか電話運用ができないビジネスフォンと違って、会社の外でも会社用の電話番号での通話ができるというのが最たるメリットでしょう。それに加えて、会社外でも他の社員と内線通話ができるのはもちろん、東京・名古屋など距離の離れた異なる拠点間でも内線通話ができます。これは従来のビジネスフォンでは到底不可能だった、まさに夢のような便利さです。

その他にも、外出している社員あての電話を、外出している社員が直接持ち歩いているスマートフォンへ直接取次ぎができたり、外出先や出張先からでも会社代表番号を利用した折り返しの連絡もできます。そして、会社外でそうした電話運用が可能という事はつまり、在宅勤務でも電話業務が可能ということなので、現在のような感染症パンデミックの世の中で東京都などが推進している、テレワークなどの多様な働き方が簡単に導入できるようになります。

こうしたメリットがなぜモニタリング&ウィスパリング機能を活用するにあたって良いのかというと、モニタリング&ウィスパリング機能を利用するにあたって、場所に関係なくどこからでもモニタリング&ウィスパリングが可能だからです。多様な働き方が叫ばれ、脱オフィス化までもが進んでいる昨今、コールセンターもオフィスを設けるのではなく、在宅勤務のスタッフによるバーチャルオフィス化が進んでいます。

そうした環境さえ構築すればオフィスという同じ場所に集まることなくモニタリング&ウィスパリングができるので、遠隔であっても電話応対スキルを育てることも十分可能です。そして、そうした環境を整えるために最適なシステムこそ、クラウドPBXです。

クラウドPBXの選び方

以上のようなクラウドPBXのメリットを知ってしまうとすぐにでも導入したくなるでしょう。クラウドPBXは、様々なベンダーの中から慎重に選んでいく必要があります。たとえば、以下のような選び方を心がけると良いでしょう。

  • 料金よりも提供する機能を重視して選ぶこと。モニタリング&ウィスパリング機能は勿論、その他にも使いたい機能をあらかじめリストアップしておく
  • 特にすでにビジネスフォンを利用している企業では、固定電話番号がそのまま引き継げるベンダーを選ぶこと。電話番号が変更されると周知が大変なうえ、一定の社会的信用のある固定電話番号をみすみす失うのはおすすめしない
  • できる限り料金体系やプラン設計が柔軟なベンダーを選ぶこと。事業が成長あるいは縮小してもいいように柔軟に契約数を変更できるベンダーだと後々困らない
  • デモ機やお試し期間などのキャンペーンを利用して、実際の利用環境で使い勝手を試してみるのが確実

モニタリング&ウィスパリング機能なら「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは、モニタリング&ウィスパリング機能を利用できるクラウドPBXです。パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけます。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

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プランは3つあり、内線数に応じて金額が変わります。内線数が多い場合はお得な割引もございます。詳しい料金は自動見積りや個別見積りでご確認ください。

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また、2台のスマホでフリーダイヤルを利用することに特化した「スマフリ」もございます。ナイセンクラウドの機能を小規模に導入できるスマフリを先に導入してみて、使い勝手や機能を確認したのちにナイセンクラウドに切り替えることも可能です。

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モニタリング&ウィスパリング機能で安心して電話対応しよう

モニタリング&ウィスパリング機能とはどういったものか、仕組みやメリットを説明しつつ、どういった企業におすすめなのかも含め解説しました。また、モニタリング&ウィスパリング機能を活用するにあたっておすすめの企業向け電話システムであるクラウドPBXのメリットや選び方についても紹介しました。

モニタリング&ウィスパリング機能は、遠隔で社員の通話を聞けること、社員にだけ分かるようにアドバイスができることが特長です。クラウドPBXにおいてこの機能を活用すると、本記事でも紹介したように、従来のオフィス型の働き方を大きく超えた柔軟な環境下でも問題なく機能をフル活用できます。

電話応対の多い企業こそ、クラウドPBXでのモニタリング&ウィスパリング機能の活用をぜひ検討してみてくださいね。