クラウド電話でも03番号は使用できます!03番号を使うメリット

電話業務の効率化

近年、主にスマートフォンとインターネット回線を利用することで、遠隔でより柔軟かつ便利にビジネス電話管理・運用ができるシステムとして話題になっている「クラウド電話」。クラウド電話はインターネット回線を利用した電話なので、従来のIP電話と同じように「050」番号を使用するイメージがあり、何となく避けている方はいらっしゃいませんか?

しかし、実際にはクラウド電話でも会社用の固定電話番号は利用できます。たとえば都内であれば「03番号」ですが、そうした番号も普通に利用できるのです。

今回は、クラウド電話でも03番号は利用できるという事と、なぜ03番号を利用すると良いのか、企業にとってのメリットを解説していきます。そして、クラウド電話で03番号を利用するにあたって最適な「クラウドPBX」についても併せて解説しますので、新しい電話システムの導入を検討されている企業担当者の方も是非参考にしてみてください。

東京23区内の企業にとって03番号は非常に重要

東京23区内の企業の殆どは、「03番号」を所持・利用しているはずです。何故なら、NTT東日本が提供する固定電話番号の市外局番が、東京23区内では「03」になるからです。東京23区外のいわゆる「多摩地域」では、市外局番は一部「03」の場所もありますが、基本的には「042」になりますので、多摩地域の企業では03番号を所持していることは少ないでしょう。

企業にとって、こうした固定電話番号は非常に重要なもので、大手企業の本社が集まる23区内の「03番号」は、余程のことがない限りは手放さずに保持しておくことをおすすめします。ここでは、なぜ23区内の企業にとって「03番号」が大事なのかを解説していきます。

社会的信用度のある電話番号

23区内の企業における「03番号」、すなわち「市外局番つきの固定電話番号」は、何よりも社会的信用のある電話番号であるということが、まず理由として挙げられます。

「03番号」をはじめとする固定電話番号は、取得方法によっては無料で複数の番号を好きなだけ取得できるIP電話の番号(いわゆる「050番号」)と異なり、従来のNTT加入電話の場合では電話加入権の購入など手続きが面倒な分、取得に時間や手間を要する番号です。それに加え、NTTを介してしっかりと契約を結んで取得していること、市外局番があることで電話番号が地番と紐づき位置情報がそれなりに明確であること、利用料金がある程度高額であることも一種の社会的信用を高める要因となっています。

つまり、03番号を持つことで電話加入の手続きをしっかり行っているだけでなく、電話システムの管理や運用に際してもしっかりとしている企業であるというイメージがつき、それによって社会的信用が高まるということです。そして、社会的信用が高まるという事は、顧客が抱くイメージが良いということでもありますし、金融機関からの融資を受ける際にも好印象となるということなので、企業にとって社会的信用というのはとても重要なものです。

03番号を取得する方法はNTT加入以外にも実はありますが、世間一般の03番号への印象としては、このように社会的信用度の高い、良いイメージを持つものとしてとらえられています。

既に利用中の企業が多く、番号変更のデメリットは大きい

こうした社会的信用の高さとクリーンなイメージもあって、23区内では多くの企業が03番号を利用しています。23区内は非常にビジネスも活発に行われており競争も激しく、そうした中で多くの企業が社会的信用のある03番号を利用しています。

固定電話番号は着信側の距離(市外局番の違い)に応じて通話料金が高くなる料金体系が特徴的ですが、同じ「03番号」同士であれば区域内通話で安く電話が掛けられるというところも、23区内で03番号を利用するメリットの1つです。なぜなら、多くの企業が既に03番号を利用しているため、BtoBのやりとりにおいても必然的に03番号同士のやり取りが多くなるからです。

そうした中で少数派であるIP電話番号の「050」や携帯電話の「090」「080」「070」を会社代表番号に変更するデメリットは逆に大きく、わざわざ電話料金を高くしてしまうことになりかねず、相手にとっても自分にとってもよくない結果になる可能性が、03番号よりはどうしても高くなってしまいます。03番号に一定の社会的信用がある限り、この状況は変わることはないでしょう。

クラウド電話といえば「050番号」じゃないの?

クラウド電話はインターネット回線を利用した企業向けの電話システムであり、その仕組みはいわゆる「IP電話」とよく似ています。そして、そのIP電話には基本的に「050」で始まる専用の番号が割り当てられるものだ、というイメージを持っている方は多いかもしれません。

しかしそれは、半分は正解で半分は間違いです。クラウド電話の種類によっては、050番号以外の番号でも利用できる場合があります。

ここでは、クラウド電話の中でもざっくりどういうものが050番号しか使えないのか、あるいはそれ以外の番号が使えるのかといったことを解説していきます。

IP電話(IP-PBX)は050番号

いわゆる「050番号」は、2002年(平成14年)から割り当てが始まり、「050」の次には4桁+4桁つまり8桁の番号が続く、合計11桁の電話番号です。050番号は一般的には「IP電話の専用番号」として知られ、音声通話だけでなくテレビ通話も可能な電話番号として、スタートアップ企業やベンチャー企業を中心として徐々に普及が進んでいます。

そして、IP電話とは、「VoIP」と呼ばれるインターネット回線を利用した通話技術を使って通話を行う電話のことです。先述したように、IP電話には基本的に「050」で始まる専用の電話番号が割り当てられる、というのは事実としてあることで、間違いではありません。

050番号は、IP-PBXと呼ばれるIP電話サービスに登録することでも取得できます。IP-PBXとは、企業内サーバーにIP電話網を一元管理する「主装置(PBX)」をインストールすることで、IP電話間での内線通話を行ったり、同時に複数の電話機で会社用の電話番号を利用した発着信を行ったりできるようになる企業向け電話システムのことです。

そして、IP-PBX以外にも、「050 plus」や「SMARTalk」などのIP電話アプリケーションに登録することで、050番号を取得できる場合もあります。050番号は基本的には面倒な手続きなしに無料で取得でき、通話料が大幅に安くなるといったメリットで知られていますが、市外局番がないので位置情報が紐づかず、最寄りの警察署・消防署に自動で繋がるようになっている緊急通報用番号(110・119など)が利用できないなどの制限があります。

クラウドPBXなら03番号にも対応できる!

クラウドPBXでは、050番号だけでなく03番号も使えるサービスが少なからず存在します。

IP-PBXでは基本的にはIP電話専用回線を使っているため050番号しか使えないことも多いですが、それは、IP電話専用回線はいわゆる「プロバイダ」という、回線そのものではなくインターネット接続サービスを提供する事業者が管理しているからです。

それに対してクラウドPBXでは、回線設備そのものをインフラとして所有している通信事業者(いわゆる「キャリア」)が提供する光電話(例えばNTTの「ひかり電話」など)の光ファイバー網を利用した電話システムとなっていることもあって、従来の固定電話回線である03番号(いわゆる0ABJ番号)も含めて使用できるのです。

勿論、クラウドPBXの中でも050番号しか使えないサービスがありますが、あくまでも03番号が使えるかどうかは使用している回線がIP電話専用なのか「光電話」なのかが直接関係しています。また、「FMC(固定電話と携帯電話の融合)サービス」を利用しているクラウドPBXも、03番号の利用が可能です。

クラウドPBXとは?

さて、ここまでは電話番号の種類にフォーカスして説明をしていきましたのでわかりにくかったと思いますが、いよいよここから「クラウドPBXとは何ぞや?」ということについて説明していきましょう。

クラウドPBXは、基本的には企業向けに特化した電話システムの一種で、大まかな仕組みは従来企業向けに広く普及している固定電話を用いた電話システム「ビジネスフォン」と似通っています。しかし、構造をちょっとだけアレンジすることで、ビジネスフォンとは比べ物にならないほど柔軟で便利な運用が可能になり、それこそがクラウドPBXが今大きな話題になっている理由でもあるのです。

ここでは、クラウドPBXの仕組みやメリットを解説しつつ、03番号以外にクラウドPBXでどのような番号が使えるのかについても解説していきます。

クラウドPBXの仕組み

先ほども導入がてら説明をしたように、クラウドPBXというのは企業向けの電話システムであり、現在でも多くの企業で一般的となっている固定電話での運用「ビジネスフォン」をベースにしているサービスです。

ビジネスフォンは、会社で何の気なしに行っている電話業務のほぼすべてがこれなしには行えないと言っていいほど重要な仕組みであり、簡単に言えば「複数の電話回線(内線・外線)を、主装置(PBX)に電話機と共に接続することで、電話回線と電話機を一元管理する仕組み」です。こうした仕組みを構築することで、普段会社で行っている内線通話や複数電話機による同一電話番号宛ての着信への応対、電話の取次ぎなどが可能になるのです。

構造としては、回線を電話機に割り当てたり、いったん割り当てた回線を別の電話機に移し替えたりといったことを担当するシステムの頭脳たる主装置を、会社内に物理的に設置し、内線・外線と固定電話機を主装置に対し有線接続(配線)することで上記のような一元管理の仕組みを成り立たせています。

それに対してクラウドPBXでは、回線と電話機を一元管理する主装置を、社内ではなくクラウド上(インターネット回線上)に仮想的に設置したうえで、電話機やパソコン、スマホ、携帯電話などの端末と主装置をインターネット回線を介して相互接続することで、遠隔での一元管理を実現しているのです。

クラウドPBXのメリット

クラウドPBXを成り立たせている要素は、すぐ上で説明したように、「遠隔にある主装置」と「インターネット回線」と、「デバイス」です。実際目に見えているものはデバイスしかなく、仕組みの中枢を担う主装置はインターネット上に存在している状態です。そして、こうした構造こそがクラウドPBXの最大のメリットといえます。

従来のビジネスフォンでは、電話機と回線を一元管理する主装置も、管理を受ける電話回線も固定電話機も、必要な設備すべてが会社内にあってかつ相互に有線接続されてしまっているので、通常の通話は勿論、ビジネスフォンに搭載されている便利な機能は、すべて会社内でしか使えません。

これに対してクラウドPBXは、先ほども書いたように手元にあるのはデバイスだけ、しかもインターネット接続させできれば自由にどこへだって持っていけます。つまり、クラウドPBXの最大の特徴であり最大のメリットは、「場所に縛られない電話運用であること」にあるのです。

運用する場所を問わないので、拠点に縛られることなく、遠くの支社とも内線ネットワークを構築できます。運用する場所を問わないので、社外にいようと社内にいようと移動中だろうと、どこにいても内線通話や会社用の電話番号を使った通話が可能です。運用する場所を問わないので、何なら自宅にいたって専門の担当者へ電話の取次ぎができてしまいます。

03番号が使えるクラウドPBXをスマートフォンで運用すれば、なんとスマートフォンを使って会社の固定電話番号からの発信までできてしまうという、従来では考えられなかった柔軟で便利な運用が可能になるのです。

03番号以外のクラウドPBXで利用できる電話番号

なお、クラウドPBXでは、03番号以外にも色々な番号を利用できます。もちろん、「光電話」のクラウドPBXであれば、03以外の従来の固定電話番号の市外局番「042」や「06」なども当然利用可能です。そして、同じインターネット回線を使った通話システムであるクラウドPBXですので、IP電話専用番号である050ももちろん併用できます。

その他に使える電話番号の種類としては、たとえば「フリーダイヤル」があります。フリーダイヤルは正確にはNTTの登録商標ですが、一般名詞としても使われていますよね。フリーダイヤルは、会社や公的団体など契約者が通話料を支払うことで、顧客や市民など一般的には電話を掛ける側にあたる人たちは一切通話料を負担する必要がない仕組みを指し、「着信課金電話番号」とも呼ばれます。

そうしたフリーダイヤルには、最も有名な「0120」で始まる番号をはじめ、「0800」がありますが、こうした番号もクラウドPBXの多くが対応しています。つまり、携帯電話やスマートフォンからフリーダイヤルの発着信もできるということになります。

03番号に対応したクラウド電話なら「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは、03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。多くの企業で利用され、テレビで特集されたこともあり、企業はもちろん、個人事業主やクリニック、コールセンターなどでも利用されています。

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

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クラウドPBXなら03番号でも安心して利用できる!

なぜ東京23区内の企業にとって03番号が重要なのかといったテーマから始まり、クラウド電話の中枢を担う「クラウドPBX」の仕組みやメリット、クラウドPBXで使用できる電話番号の種類についても解説しました。

IP-PBXではIP電話専用番号しか使えないサービスも多く、せっかく持っている固定電話番号を変更しなければならない可能性もありますが、クラウドPBXなら03番号に対応したサービスも多いため、安心して03番号を使い続けることができますよ。

クラウドPBXはそれ以外にも場所に縛られない電話運用として多くのメリットがあります。この記事でもいくつか解説しましたが、この記事を通してクラウドPBXに興味を持っていただけましたら、ぜひ他にも色々な情報を調べてみて、クラウドPBXの導入を検討してみてください。