クラウドPBXの構成図を知ろう!自社に適したサービスの選び方も解説
クラウドPBXは、PBXの機能をインターネット上で構築し、インターネット回線だけで内線通話や外線通話、転送などを行えるサービスのことです。スマートフォンも内線化できることから、近年、多くの企業に注目されています。
クラウドPBXの構成図は、従来のビジネスフォンとは異なるものです。本記事では、クラウドPBXの構成図や自社に適したサービスの選び方などをご紹介します。
クラウドPBXの構成図
クラウドPBXのデータは、クラウド上にある仮想サーバーに保存されます。従来のPBXとは異なり、オフィス内にPBXの主装置を設置する必要がありません。インターネット回線に接続できれば、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、さまざま機器から電話の発着信が可能です。また、IP電話を利用することもできます。それぞれの端末でクラウドPBXを利用するには、主に以下の設定を行います。
・パソコン:専用ソフトのインストール
・スマートフォン:専用アプリのインストール
・SIPフォン:LANケーブルで接続
クラウドPBXを利用する際の流れ
クラウドPBXを利用する際の一般的な流れは以下の通りです。
1.仮想サーバー内のデータや機能を、インターネット回線を通じてオフィスに発信する
2.発信された情報を無線APやルーターなどで受信する
3.それぞれの端末に中継する
4.スマートフォンやオフィス電話機、パソコンに情報を伝える
オフィス外では、Wi-Fiや4G/5Gなどの回線を通じて、スマートフォンやパソコンに情報を伝達します。
クラウドPBXの特徴
ここでは、クラウドPBX独自の構成による特徴についてご紹介します。
インターネット回線があれば利用できる
クラウドPBXは、インターネット回線があればどこでも利用できます。機器工事や回線工事が不要になるので、初期費用を大幅に削減することが可能です。また、サービスによっては申し込みから数営業日など短い期間で構築することができます。回線の増減やオプションの追加なども、Web上から簡単に設定することが可能です。
また、インターネット回線があればテレワーク中の社員も、電話業務が行えます。スマートフォンにも転送できるので、電話を取り次ぎしやすくなるでしょう。オフィスだけでなく、自宅やサテライトオフィスなどどこで働いていても会社宛にかかってきた電話に対応することができます。
スマートフォンが内線端末にできる
クラウドPBXなら、スマートフォンを内線端末にすることが可能です。社員のプライベートスマホを業務に利用することもできるので、コストカットや業務効率化につながるでしょう。
さらに、スマートフォンにかかってきた電話を他の電話に転送することも可能です。たとえば、保留にして別の社員に転送することもできますし、保留にしておいてその間に別の電話対応することもできます。さらに、自動音声応答機能などを使えば、通話を適切に振り分けられるので、業務効率化も期待できるでしょう。
社外からも内線通話ができる
インターネット回線さえあれば、社外からも内線通話が可能です。従来のPBXでは、外出中の社員に内線をつなぐことはできませんでした。一旦電話を切ってから、社員のスマートフォンに取り次ぐので、時間やコストがかかっていました。このことによるビジネスチャンスの喪失や顧客満足度の低下などが課題でしたが、クラウドPBXなら解決することができます。オフィスにいることの少ない個人事業主の方にもおすすめです。
移転しても電話番号はそのまま
クラウドPBXなら、オフィスを移転しても電話番号をそのまま使うことができます。従来のビジネスフォンの場合、別のオフィスに移転する際にNTTが定めたエリアが変わった際には、新しく電話番号を発行しなくてはいけませんでした。クラウドPBXはインターネット回線を用いるので、一度電話番号を取得すれば、オフィスを移転しても引き続き利用できます(市外局番付きの電話番号を取得した場合は、移転時に電話番号が変更するケースもあります)。
また、条件を満たすことで、これまでビジネスフォンで利用していた電話番号を引き継ぐことも可能です。そのため、ビジネスフォンからクラウドPBXに移行する際にも便利です。
ビジネスフォンとの違い
ビジネスフォンとクラウドPBXは、提供される機能には大きな違いはありません。違いは、機器や配線の有無となります。従来のビジネスフォンは、社内のPBX(主装置・構内交換機)に設置する必要があります。PBXと電話機をさらに接続するには、専門業社による配線工事が必要です。また、同じPBXにつながれた電話機同士しか、内線通話をすることができませんでした。さらに、導入に時間がかかったり、初期費用が高かったりというデメリットもあります。
クラウドPBXは、インターネット上で通話環境が構築できるため、物理的な電話機の設置や配線が不要です。導入工事が不要なため、導入コストやランニングコストを抑えることができるのが大きな特徴です。また、配線などが不要なため、スマートフォンなどを端末として設定することが可能です。
クラウドPBX導入時に押さえたいポイント
クラウドPBXはさまざまな種類があるので、どのように選んだら良いのか悩む企業も多いでしょう。ここでは、クラウドPBX導入時に押さえたいポイントについてご紹介します。
電話番号が引き継げるか
従来のビジネスフォンを利用している企業がクラウドPBXに移行する場合、電話番号が引き継げるかどうか確認しましょう。サービスによって、電話番号を引き継げるかは変わってきます。電話番号を引き継げれば、電話番号の変更を連絡しなくても済むため、手間を減らすことができます。
主な電話番号の引き継ぎ方法は、ナンバーポータビリティを利用する方法です。ただし、ナンバーポータビリティを利用するには、NTT東日本/西日本で取得した電話番号である必要があります。また、クラウドPBXサービスを提供しているベンダーが、ナンバーポータビリティに対応していなくてはいけません。そのため、現在の電話番号を引き継ぎたい場合は、まずベンダーに確認しましょう。
自社に必要な機能が搭載されているか
クラウドPBXを選ぶ際には、自社に必要な機能が搭載されているかチェックしましょう。クラウドPBXには、外線/内線機能だけでなく、さまざまな機能が搭載されているサービスもあります。しかし、自社の状況によっては、使わない機能があるかもしれません。使わない機能が多すぎると、コスト面で無駄が生じてしまいます。そのため、使うかどうか分からない場合は、最低限の機能とオプション機能が別々になったベンダーを選ぶことをおすすめします。オプション機能などを利用すれば、必要な機能だけを組み合わせることができます。
使いやすいか
誰にとっても使いやすいかどうか確認しましょう。クラウドPBXは、ビジネスフォンと同様に電話環境を整えてくれるサービスですが、使いづらいと、現場で社員が使いこなせるようになるまで時間がかかってしまいます。すると、業務が滞ってしまう可能性があります。
そのため、実際に電話業務をしている現場の人間の意見を取り入れてみましょう。
特にクラウドPBXは、電話回線ではなくインターネット回線を利用しているので、電波や通信状況、端末の状態、サーバーの質などで、音声品質が劣化する可能性があります。メインとなる通話音声機能については、特に吟味しましょう。
多くのクラウドPBXサービスでは、無料トライアルが用意されています。トライアルを利用すれば、使い勝手や音声品質などが確認できます。可能であれば、複数社を利用し、比較することをおすすめします。
サポート体制はしっかりしているか
ベンダーのサポート体制も確認しておきましょう。クラウドPBXにトラブルが生じた場合、電話業務ができなくなってしまうかもしれません。迅速に復旧するため、サポート体制が充実している製品を選ぶことが重要です。主に以下の点をチェックしましょう。
・迅速に対応してくれるか
・対応可能時間が明確か
・問い合わせ方法が複数あるか(メール・電話・チャットなど)
さらに、社内に専門知識を持っている人員がいない場合は、導入から運用まで一括で対応してくれるベンダーを選ぶのがおすすめです。新しいシステムを導入すると、最初のうちは分からない部分が多く、誤操作が起きてしまうこともあります。そのため、不明点やトラブルを相談しやすいベンダーを選びましょう。
クラウドPBXならナイセンクラウドがおすすめ
導入が早く、自社の規模に合ったクラウドPBXを選びたいなら、ナイセンクラウドがおすすめです。ナイセンクラウドは、スマホ、パソコン、従来の電話機など、さまざまな種類の機器をビジネスフォン化できます。サービスを利用している端末間の通話は内線扱いになるため、通話は無料になります。また自動録音や音声ガイダンス、電話会議などビジネスに便利なさまざまな機能が搭載されているのも特徴です。従来のビジネスフォンよりも、電話業務の質を向上させながらも、通話コストや導入コストなどを削減できます。
詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。
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クラウドPBXの構成図と仕組みを知ろう
クラウドPBXは、ビジネスフォンとは異なり、インターネット回線を利用するサービスです。従来のビジネスフォンは電話回線を利用するので、安定していましたが、導入には高額な費用がかかります。一方で、クラウドPBXは、クラウド上のサーバーからPBX機能を提供するため、電話機や電話配線工事が不要です。さらに、個人のスマートフォンも内線化できるため、通話コストの削減も期待できます。「コストを下げたい」「スマートフォンをビジネスフォンとして利用したい」と考えている方は、クラウドPBXの導入を検討してみてはいかがでしょうか。