国際電話は着信拒否できる?迷惑電話の対策方法も

2026年1月22日クラウドPBX

「+」から始まる見慣れない番号からの着信に、戸惑いや不安を感じた経験はありませんか。

近年、国際電話を利用した詐欺や迷惑電話が急増しており、多くの人がその対応に苦慮しています。身に覚えのない着信にどう対処すれば良いのか、着信を未然に防ぐ方法はないのか、といった悩みは尽きません。特に、業務で海外とのやり取りがある場合、全ての国際電話を無視するわけにもいかず、対策はさらに複雑になります。

本記事では、なぜ国際電話を使った迷惑着信が増えているのかという背景から、具体的な着信拒否の設定方法、そしてビジネスシーンで活用できる対策まで、網羅的に解説します。

 


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国際電話を使った迷惑着信が増えている背景

近年、私たちのスマートフォンや固定電話には、身に覚えのない海外からの着信が急増しています。トビラシステムズが調査したデータによれば、国際電話を使った迷惑電話が再び増えています。特に、2024年後半にかけて、末尾が「0110」の番号を用いた警察を名乗る国際電話の検知数が急増しました。かつての迷惑電話といえば国内の番号を表示させて勧誘を行う手法が主流でしたが、現在はその舞台が国境を越えたネットワークへと移行しています。

参照:「トビラシステムズ」トビラシステムズ特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2024年9月)

 

手口の巧妙化と多様化

国際電話を使った迷惑電話は、単なるワン切りやセールスにとどまりません。その手口は年々巧妙化し、私たちの油断や不安を巧みに突いてきます。

 

・自動音声ガイダンスによる詐欺

「通信料金の未納があります」「重要なお知らせがあります」といった自動音声を流し、偽のコールセンターへ誘導し、個人情報や金銭をだまし取ろうとします。実在する大手企業や公的機関の名前をかたるケースも多く、信じ込ませるための手口が非常に巧妙です。

 

・国際ワン切り詐欺(国際コールバック詐欺)

着信履歴を残して、相手に折り返し電話をさせる手口です。発信者が高額な通話料を請求される特殊な番号が利用されることがあり、意図せず高額な料金が発生する被害につながります。

 

・サポート詐欺

「お使いのスマートフォンがウイルスに感染しました」といった偽の警告メッセージを表示させ、記載されたサポート窓口(国際電話番号)に電話をかけさせようとします。電話をかけると、偽のオペレーターが遠隔操作ソフトのインストールなどを促し、金銭を要求したり、個人情報を盗み出すことがあります。

 

発信元の特定が困難

海外の通信事業者を経由して発信されるため、発信元の特定が非常に難しいという特徴があります。犯行グループは、追跡を逃れるために複数の国を経由したり、偽の番号を表示させたりする技術を利用しており、警察による捜査も容易ではありません。この匿名性の高さが、犯罪の温床となっています。

 

このような背景から、自衛のために国際電話の仕組みを理解し、適切な対策を講じる必要に迫られています。

 

なぜ海外の電話番号が利用される?

攻撃者が国内番号ではなく、あえて海外の電話番号を選択するのには明確な理由が存在します。NTT東日本が公開している情報によると、最大のメリットは「日本の法律や規制から逃れやすい」という点に集約されます。

国内の番号であれば、迷惑電話として通報された際にキャリア側で番号を停止したり、発信元を特定して警察が捜査を行ったりすることが比較的容易です。しかし、国境を越えた通信になると、現地の通信事業者の協力が必要になり、日本の捜査権が及びにくくなるため、捜査が困難になります。

さらに、通信コストの低下も大きな要因の一つです。

一昔前であれば国際電話は非常に高価なものでしたが、現在は格安の卸売回線を利用することで、日本国内へ大量の電話をかけても攻撃側のコスト負担はほとんどありません。低コストで匿名性を維持しながら、数千、数万という日本の電話番号へ一斉にアプローチできる利便性が、海外番号の悪用を加速させているのです。

 

このように、技術の進化と法規制の隙間を巧妙に突くことで、彼らは安全な場所から執拗に日本の利用者を狙い続けています。

 

国民生活センターからの注意喚起も

事態を重く見た国民生活センターは、2025年に入っても断続的に国際電話による詐欺被害への注意喚起を行っています。直近の発表では、特に「+」から始まる見慣れない番号からの着信に対して、決して応答したり折り返し電話をかけたりしないよう強く求めています。一度でも応答すると、その電話番号が「生きている番号」としてリスト化され、別の詐欺電話や迷惑メールのターゲットにされる恐れがあるためです。

特に警戒すべきは、音声ガイダンスに従って操作を促されるケースです。国民生活センターに寄せられた相談事例では、警察官や検察官、あるいは総務省の職員を名乗り「あなたの電話が犯罪に使われている」「未払いの料金がある」といった不安を煽る内容が目立ちます。こうした電話の多くは国際電話番号を表示しており、最終的にはアプリでの通話を誘導されたり、電子マネーによる支払いを要求されたりする被害が発生しました。

万が一、国際電話からの着信履歴が残っていたとしても、そのまま放置するのが最も賢明な判断となります。もしも心当たりのない番号へかけ直してしまうと、高額な国際通話料金が発生するだけでなく、詐欺グループに直接つながり巧妙な話術で金銭を騙し取られる危険性があります。少しでも不審に感じた場合は、すぐに電話を切り、最寄りの警察や消費生活センター、あるいは「#9110」の警察相談専用電話へ相談しましょう。

参照:「独立行政法人国民生活センター」海外からの知らない国際電話が増えています!迷惑な国際電話は無視しましょう ブロックも有効です

 

国際電話番号の特徴

迷惑電話と通常の電話を見分ける第一歩は、電話番号の表示形式を知ることです。国際電話の番号には、国内の電話番号とは異なる明確な特徴があります。

 

「+」(プラス)から始まる番号

スマートフォンで国際電話を受けると、電話番号の先頭に「+」マークが表示されます。これは「国際プレフィックス」と呼ばれるもので、「この通話は国際電話である」ことを示す世界共通の記号です。

例えば、通常「090-1234-5678」や「03-1234-5678」のように表示される日本の電話番号も、海外で着信すると「+81-90-1234-5678」や「+81-3-1234-5678」のように表示されます。

 

「+」の次に続く「国番号」

「+」の直後にある数字は「国番号」です。これは、それぞれの国や地域に割り当てられた識別番号であり、どの国からの発信かをおおよそ特定できます。

 

【主な国番号の例】

国番号 国・地域
1 アメリカ、カナダ
44 イギリス
49 ドイツ
81 日本
82 韓国
86 中国

 

見慣れない国番号からの着信には、特に注意が必要です。詐欺に利用されやすい特定の国番号も報告されていますので、「+」から始まる番号、特に心当たりのない国番号からの着信には出ない、折り返さないという対応が基本となります。

 

キャリア別の国際電話着信拒否設定【ドコモ・au・ソフトバンク・楽天】

ここからは、国内の主要な携帯キャリアが提供している国際電話の着信拒否サービスについて、具体的な設定方法を解説します。多くのサービスは無料で利用できますので、積極的に活用しましょう。

 

NTTドコモ

ドコモでは、海外からの着信を一括拒否する設定・サービスは提供されていません。

そのため、迷惑電話の対策としては「迷惑電話ストップサービス」の利用がおすすめです。

迷惑電話ストップサービスは、迷惑電話やいたずら電話の拒否ができるサービスです。月額使用料は無料、最大30件まで電話番号の登録ができます。

 

参照:NTTドコモ「迷惑電話ストップサービス

https://www.docomo.ne.jp/service/annoyance_stop/

 

au

auでは、「迷惑メッセージ・電話ブロック」アプリを利用の方向けに、海外からの着信をブロックできる設定が追加されました。ただし、この機能はAndroidの対応機種のみの方法です。

 

1.「迷惑メッセージ・電話ブロック」を開き、左上の三本線をタップ

2.「設定」をタップ

3.海外からの着信を「拒否する」に設定

 

参照:au「「迷惑メッセージ・電話ブロック」で海外からの着信をブロックできるようになりました。」

https://www.au.com/action/news/20210304-01/

 

ソフトバンク

ソフトバンクでは「ナンバーブロック」を利用して着信拒否が可能です。ナンバーブロックは月額110円のオプションサービスで、非通知を含む迷惑電話(最大30件)を着信拒否にできます。

 

楽天モバイル

楽天モバイルでは、「迷惑電話・SMS対策 by Whoscall」サービスを提供しています。これは、番号識別・迷惑電話対策アプリ「Whoscall」を利用した迷惑電話・SMS対策サービスです。知らない番号の識別や、迷惑電話や不審な番号を自動で着信拒否にしてくれます。

こちらはオプションサービスなので、申し込みが必要です。

 

参照:楽天モバイル「迷惑電話・SMS対策 by Whoscall」https://network.mobile.rakuten.co.jp/service/whoscall/

 

スマホ側でできる着信拒否設定(iPhone/Android)

キャリアのサービスを利用するほかに、お使いのスマートフォン本体の機能を使って、特定の番号からの着信を拒否する方法もあります。何度も同じ番号からかかってくる迷惑電話に有効です。

 

iPhoneの場合

iPhoneでは、着信履歴から簡単に特定の番号を拒否できます。

 

1.「電話」アプリを開き、「履歴」をタップします。

2.拒否したい電話番号の右側にある「i」(情報)アイコンをタップします。

 画面を下にスクロールし、「この発信者を着信拒否」をタップします。

3.確認画面が表示されるので、「この発信者を着信拒否」をタップして完了です。

 

この設定を行うと、その番号からの電話、メッセージ(SMS/MMS)、FaceTimeが全て届かなくなります。

 

参照:Apple「iPhoneで望まない相手からの着信を拒否する/避ける」

https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iphe4b3f7823/ios

 

Androidの場合

Androidも、機種によって多少の表示の違いはありますが、同様の手順で設定可能です。

 

1.「電話」アプリを開き、着信履歴を表示します。

2.拒否したい番号を長押しするか、番号の横にあるメニューアイコン(︙など)をタップします。

3.表示されたメニューから「ブロック」や「着信拒否」といった項目を選びます。

4.確認画面で「ブロック」をタップして完了です。

 

これらの方法は、あくまで「一度かかってきた番号」に対する対策です。次々と番号を変えてかけてくる相手には、その都度設定が必要になるという手間があります。

 

会社の電話番号にも海外からの迷惑電話はかかってくる?

迷惑電話の被害は個人のスマートフォンに留まらず、企業のオフィスやコールセンターにも頻繁に及んでいます。NTT東日本のビジネス向けコラムでも触れられている通り、企業の電話番号は公式ウェブサイトなどで公開されている場合が多いため、攻撃者にとって格好の標的となります。ビジネスシーンでは、取引先からの連絡である可能性を考慮して「知らない番号でも必ず出る」というルールを設けている職場が少なくありません。攻撃者はこの心理的な義務感やマナーを逆手に取り、執拗に海外から電話をかけてきます。

 

業務を麻痺させる物理的なリスク

法人を狙う迷惑電話の主な目的は、単なる金銭の搾取だけではありません。会社の機密情報を聞き出したり、担当者の氏名や部署構成を把握したりするための「ソーシャルエンジニアリング」の一環として行われる場合があります。例えば、海外の公的機関を装って「セキュリティ監査のために確認が必要だ」と偽り、社内のシステム情報を引き出そうとする手口が報告されています。このように、ビジネスフォンへの迷惑着信は単なる業務の妨げではなく、重大な情報漏洩のリスクを孕んだ脅威として認識する必要があります。

 

組織としての防衛体制の必要性

もし会社に海外からの不審な電話がかかってきた場合、現場の社員だけで判断させず、組織全体で対応ルールを策定しておくべきでしょう。特に海外拠点との取引がない部署であれば、最初から国際電話の着信を拒否する設定を導入するのも一つの手です。しかし、グローバル展開している企業では一律に遮断することは難しく、より高度な対策が求められます。

 

信頼を損なう二次被害の懸念

また、企業の電話回線が乗っ取られたり、踏み台にされたりする二次被害も無視できません。自社の番号が迷惑電話の発信元として悪用されてしまうと、ブランドイメージの低下は避けられない事態となります。単なる嫌がらせと侮ることなく、企業の資産と信用を守るためのサイバーセキュリティ対策の一環として、電話網の防御を固める意識が重要になります。

 

ビジネス利用で国際電話を拒否できない場合の対策は?

個人の携帯電話であれば、心当たりのない国際電話は全て拒否するという対応も可能です。しかし、海外の取引先があったり、海外からの問い合わせを受け付けたりするビジネスの現場では、そう簡単にはいきません。

正規の要件と迷惑電話を仕分ける必要があり、一括で国際電話を拒否する設定は業務に支障をきたす恐れがあります。このようなジレンマを抱える企業におすすめしたいのが、IVR(自動音声応答システム)の活用です。

 

IVR(自動音声応答システム)とは?

IVRとは、「Interactive Voice Response」の略で、電話をかけてきた相手に対して自動音声ガイダンスを流し、プッシュ操作によって担当部署や用件に応じた窓口へ振り分けるシステムです。「新規のお問い合わせは1を、製品サポートについては2を」といった案内が代表的な例です。

 

IVRが迷惑電話対策に有効な理由

IVRが迷惑電話対策に有効な理由には以下が挙げられます。

 

・ワンクッションによるフィルタリング効果

迷惑電話、特に自動で無差別に発信される「オートコール」の多くは、相手が応答するとすぐに切断されたり、録音された音声を一方的に流したりするものが大半です。IVRを導入すると、まず自動音声が応答するため、「生身の人間が出る」ことを前提とした迷惑電話を初期段階でふるいにかける効果が期待できます。音声ガイダンスの途中で電話が切れるケースが多く、従業員が直接対応する手間を大幅に削減できます。

 

・発信者の意図を明確化

「新規のお問い合わせは1を、製品サポートについては2を」といったガイダンスを設定することで、発信者は自分の用件に合った番号を押す必要があります。これによって、用件が不明な電話や、営業目的の電話などを適切な部署に振り分けたり、あるいは意図しない部署への着信を防いだりできます。本当に用件のある相手だけが、適切な担当者につながる仕組みを構築できるのです。

 

・業務効率の向上とコスト削減

IVRは、迷惑電話対応に追われていた従業員の時間を解放し、本来の業務に集中できる環境を作ります。不要な電話対応という心理的ストレスの軽減にもつながるでしょう。また、電話の一次対応を自動化することで、人件費の削減にも貢献します。

 

近年では、物理的な機器の設置が不要で、低コストかつ短期間で導入できるクラウドPBXサービスの一機能として、高機能なIVRが提供されています。こうしたサービスを活用すれば、迷惑電話対策と同時に、テレワーク対応や業務全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することも可能です。

 

 

ナイセンクラウドではIVRの設定も可能!

ナイセンクラウドは、クラウドPBXのサービスです。オフィス内に専用の装置を設置せず、ビジネスフォンを使用できます。PBXがクラウド上に設置されている仕組みのため、インターネット回線さえあれば、どこででも利用可能です。

電話機だけでなくスマホやPCなどでも発着信できて、接続している端末同士での内線通話にも対応しています。営業で外出中の社員やテレワーク中の社員も、オフィスにいるときと変わらない環境で電話を使用できます。

他にもさまざまな機能が備わっており、オプションでIVRも利用可能です。迷惑電話対策としても有効なだけでなく、一次受けをする必要がないため業務効率化につながります。また、オフィスにいる社員以外にも振り分けできるため、より迅速な対応ができるでしょう。

IVRを活用したいと考えている場合には、ナイセンクラウドを検討してみてください。

 

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

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まとめ

近年、詐欺などにつながる巧妙な国際迷惑電話が深刻化しています。個人でできる対策として、携帯キャリアが提供する無料の着信拒否サービスや、スマートフォン本体の機能で特定の番号をブロックする方法が有効です。一方、業務で海外との通話が必要な場合は、IVR(自動音声応答システム)の導入が迷惑電話のフィルタリングに役立ちます。ご自身の利用状況を正しく把握し、適切な自衛策を講じて、安全な通信環境を守りましょう。