企業は5G対応のSIMフリースマホを導入すべき?社用携帯の見直し方

電話業務の効率化

近頃、テレビのコマーシャルで5Gスマートフォンが華々しく宣伝されています。しかし、そもそも5Gとは何なのか、これまでのスマホとどう違うのか、明確にはわかっていない方が多いかもしれません。企業を経営されている方は、社員に貸与している社用携帯を5G対応のスマホにすべきか、既存のもののままでいいのか悩んでいらっしゃるかもしれません。

そこでこの記事では、5Gについて解説するとともに、社用携帯電話の選び方をご紹介します。

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5Gとは?

5Gは「5th Generation」の略称で、携帯電話などに用いられる次世代通信規格の5世代目を意味します。5Gの大きな特徴は「超高速通信」「超多数同時接続」「超低遅延」の3つです。近年はスマートフォンの普及、動画像伝送等の利用拡大で、通信トラフィックが急増しています。5Gはこれらの移動通信トラフィックの急増に対応するため、次世代の移動通信システムとして開発されました。

そして、5Gは、社会のIoT化であらゆる産業に多大な影響を与えられると期待されています。例えば、ドローンや無人農機による農作業、完全自動運転など交通インフラの強化、オフィスでの遠隔地からのバーチャル空間での会議など、5Gの普及の恩恵を大きく受けることができます。日本の経済を支えるモノづくり産業が発展していくことが予想されます。

さらに、通信速度が速くなったことで、4Kや8Kといった高画質の動画閲覧が可能となり、YouTubeやNetflixなどの動画配信サービス、ゲームアプリなど、エンターテイメントコンテンツも拡充されました。

通信速度の高速化以外にも、デバイスの同時接続数を多くさせる「グランド・フリー」、リアルタイム性を確保する「エッジコンピューティング」など、5Gは大きな変革をもたらしています。

企業が5G対応のSIMフリースマホを導入するメリット

「SIMフリースマホ」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。「格安SIM」「格安スマホ」などとも呼ばれ、自前の回線を持たないMVNOが提供しているサービスです。では、企業が5G対応のSIMフリースマホを導入するメリットについて確認していきましょう。

外出中に高速通信が可能

5Gによって働き方改革は大幅に促進されていくでしょう。特にリモートワークが増えた企業や社員にとっては大きな変化といえます。5Gの通信速度は最大20Gbpsです。これは4Gのおよそ20倍に相当し、スムーズなインターネット利用が実現しています。映像の乱れや音声の途切れなど会議シーンでストレスを抱えている方も、5Gを使えば快適なインターネット環境を実現し、ストレスフリーなリモートワークができるでしょう。

通信の遅延を防ぎ、スピーディーな商取引を実現

これまではLTE(Long Term Evolution)が高いポテンシャルを発揮してきました。LTEは基地局・インターネット・クラウドサーバーと伝送経路を辿って、端末でのインターネット利用を可能としていました。対して5Gでは、スマートフォンやIoTデバイスとの通信時間を短縮させるための技術を用いています。端末とサーバーとの距離を物理的に近づけることで伝送経路を短くし、低遅延を実現しているのです。また、増加する通信トラフィックの解消も期待できます。

このようにネットワーク全体のトラフィックを効率化することで、素早い商取引が実現できます。商取引のスマート化によって、スピーディーな商品・サービスの売買が実現できるでしょう。

多数の端末に同時接続できるようになり利便性が向上する

5Gでは「超多数同時接続」が可能です。1基地局から同時に接続できる端末を従来と比べ大幅に増やせます。これまでは自宅でパソコンやスマートフォン、タブレットなど数個程度を接続できるだけでしたが、5Gによって100個程度の端末・センサーを接続できます。これにより、これまで実現できなかったIoTの普及が期待されています。

企業が5G対応のSIMフリースマホを導入するデメリット

企業が5G対応のSIMフリーのスマホを導入することで発生するデメリットはどのようなものでしょうか。項目ごとに紹介します。

新しい端末を購入する費用が掛かる

5Gを利用するためには5G対応の端末を購入する必要があります。企業である以上、導入コストは見過ごせない問題なので、5Gの導入は企業も慎重に検討しなければなりません。

スマホの端末価格は性能に比例します。5Gスマホは、5Gに対応した大画面ディスプレイ・アンテナ・チップセット・メモリー・バッテリーを搭載しています。

その分、4Gスマホよりも価格が高くなります。ちなみに、NTTドコモが発売した5Gスマホの中で最も値段が高いのは、Xperia 1 IIで約11万円です。一方4GスマホのAQUOS zero2が約6万円となっています。その差額は、5万円です。スペック面を考えると5Gを社員に持たせるのが望ましいですが、現状では費用面で躊躇する企業が多いのではないでしょうか。

対応エリアに限りがある

さて、そんな5Gですが現在はどれほどのエリアで5Gサービスを利用できるのでしょうか。公式情報を確認すると、今のところサービス開始から5年後の目標NTTドコモが97%・auが93.2%・ソフトバンクが64%・楽天モバイルが56.1%となっています。5年経っても100%になる目標が経っていないのが現実です。

今後は都市部を中心に展開されることが予想されます。総務省が5Gサービスを活用した、地方の課題解決も求めているため、「地方都市の発展も早いのでは」という見解が見受けられます。

また、エリアを考えるうえで「周波数帯域」も忘れてはいけない要素です。5Gサービスでは各社4Gで利用してきた周波数帯域よりも高く割り当てられています。各社の5Gサービスを利用するには当然、それぞれの周波数帯域に対応した端末が必要です。

新たなセキュリティリスクに対応する必要がある

5Gの導入で日常生活の中でも今までとは比べられないほど、多くのものがネットワークに接続されることが予想されます。絶えず通信を行っている状態でサイバー攻撃のターゲットも増えてしまうデメリットがあります。実際にIoT機器は脆弱なセキュリティでサイバー攻撃のターゲットにされている傾向が見られます。例えば、位置情報やWebカメラの映像などを組み合わせて人物を特定できてしまう可能性があります。

このようにサイバー攻撃を仕掛ける人にとって情報量が増えることになるので大きな問題を抱えています。よって、新たなセキュリティリスクに対応する必要があるのです。

 

では、具体的にどんなセキュリティ対策を施せばいいのでしょうか。接続台数の増加に伴い攻撃方法も増加、規模も大規模化されることが懸念されます。これは、現状行ってきた人の手によるセキュリティ対策だけでは追いつかないと言えるでしょう。そこで自動化を用いてセキュリティ対策や運用を行う必要がでてきます。

また、5Gの導入に伴い法律も整備されています。不正アクセス行為の禁止などの法律や、著作権違法のアップロードに対するダウンロード違法化などのインターネットに対する法律を強化しています。米国では2018年に世界初のIoTセキュリティ法案が成立しています。近い将来日本でも同様な法律が整備されるでしょう。

5G対応のSIMフリースマホを導入する前に、社用携帯で見直すべきこと

5G対応のSIMフリースマホを導入する際に、事前に気を付けるべきことはあるのでしょうか。

最適な通信事業者やプランを選んでいるか

各社キャリアもその情勢に合わせた料金プランやサービスを提供しています。ただ契約する際には、定期的に各社の情報を確認してキャリアやプランを見直すことが必要です。見直しをすることで、新たなメリットを見つけられる可能性もあります。同じキャリア、同じ料金プランを何年も利用している方は他社の詳細を調べてみて、お得な情報がないか確認してみましょう

クラウドPBXを利用しているか

PBX(Private Branch Echange)とは、オフィスに設置する電話交換機のことです。外線を社内の複数の内線電話につなげたり、内線同士を接続したりするものです。PBXは便利な一方で、交換機を購入しなければならず、社内の各拠点に設置する必要があり、内線は同一拠点内でしか利用できません。回線を増やしたり、設定の変更は業者に依頼したりする必要があり、工事には時間や費用がかかってしまう欠点もありました。

 

一方、クラウドPBXはPBXをクラウド化したもので、インターネット上で通話や設定を行えます。これまでの電話環境を改善できるのが大きな特長です。

PBXを購入する必要がなく、支店や工場、海外の支社に至るまで拠点が幾つかあったとしても、複数拠点間で内線通話を利用できます。事業所の規模拡大やテレワークの導入など、電話機を使う場所が分散化してもクラウドPBXなら対応できます。

また、スマホや携帯電話、パソコンで、会社の代表電話番号を使用して発着信することができます。つまり外出中でもオフィスにいるのと同じように会社に掛かってきた電話に対応したり、逆に代表電話番号で電話を掛けたりすることができます。スマホやパソコンなどの端末をクラウドPBXの管理画面で登録し、アプリをインストールすれば使用できるようになるため、わざわざ社用携帯を貸与しなくても従業員の個人のスマホで利用することができます。従業員の多い企業にとって大きなコスト削減になるでしょう。

電話環境の変更や設定は、ブラウザから行えます。メンテナンスに関してはサービス提供者が担います。導入コストが必要なく、設置工事も不要で、すぐに利用を開始できるのもメリットの1つです。

従来のPBXに比べて、費用面でも運用面でもクラウドPBXの方が優れているといえるでしょう。5Gのスマホを検討する前に、まず社内の電話環境から見直してみてはいかがでしょうか。

クラウドPBXを導入するなら「ナイセンクラウド」

クラウドPBXの導入を検討している方におすすめしたいのが、弊社が提供する「ナイセンクラウド」です。最短即日で利用可能なクラウドPBXです。今まで3,000社以上に導入され、テレワークの増加が話題になった際にテレビでも紹介されました

ナイセンクラウドの機能

ナイセンクラウドでは、外出先や海外を含む複数拠点で固定電話番号で発着信し、内線を取り次ぐことが可能です。例えば、代表番号を東京本社と仙台本社で使用できるため、東京本社で受けた電話を仙台支店に取り次ぐという使い方ができます。

かかってきた電話は複数端末(PC・電話機・スマホ)で一斉着信します。特定の端末のみ呼び出す設定もあるので代表番号は全ての電話を着信し、顧客窓口番号は一部のみ着信させることも可能です。

その他の機能としては、留守番電話機能で録音された音声をMP3形式でメールに添付して送信できる機能や、オプションでは自動録音機能やIVR・ガイダンス機能などがあります。詳しくはサービスサイトや紹介動画をご覧ください。

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ナイセンクラウドの費用 

ナイセンクラウドでは「ライト」「ペア」「プロ」という3つのプランから選択できます。ライトは1人で運営されている企業・個人事業主の方向け、ペアは1~2人で運営されている企業向け、プロは中規模以上の企業向けです。初期費用はどのプランも10,000円、月額費用はライトが2,000円、ペアが5,000円、プロが10,000円です。

端末台数やオプションの利用により具体的な金額が決まります。サービスサイトの自動見積もり機能やお問い合わせによる個別見積もりをご利用ください。

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5G対応のSIMフリースマホの前にクラウドPBXを導入しましょう

5GとSIMフリースマホについてご紹介しました。ハイスペックな5Gでありながら、SIMフリースマホは使い勝手良く利用できます。誰しも導入を検討したいところですが、端末価格がネックです。また、どの企業もコロナ不況で収益が上がらない今、お金のかかる新規設備の導入は控えたいものでしょう。今はまだ5Gの対応エリアも限定されているので、まずは社内の電話をクラウドPBXにして費用を削減することから始めてみてはいかがでしょうか。