電話会議のメリットや注意点まとめ|電話会議を導入するには?

電話業務の効率化

2020年以降、感染拡大防止のためテレワークが推進される中、2020年の流行語大賞にもノミネートされた「Zoom」をはじめ、ビジネス上のやり取りを行うにあたって映像を使ったWeb会議ツールが大いに話題を呼びました。

しかし、こうした会議ツールでは基本自分の映像を見せ合うのが慣習となっているので、対面と同じようにきちんとした環境や見た目で対応しなければなりません。そうした時に役に立つのが「電話会議」システムです。

今回は、電話会議とはどういったものかを、ビデオ会議との違いや電話会議の注意点、導入に必要なものなどから解き明かしていきます。また、電話会議を導入するにあたって利用をおすすめする、新世代の企業向け電話システム「クラウドPBX」のメリットについても併せて解説しますので、特に企業担当者には大いに参考にしていただけるはずです。

電話会議とは?

2010年代後半あたりから、ますますITが発展する中で、仕事上の連絡手段が非常に多様化し、チームやプロジェクト単位でのリアルタイムの連携の形がどんどん変わってきています。そして特に2020年からは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一気にオンライン上の、しかもマンツーマンでなくグループ単位でのやり取りが大きく発展しました。中でもビデオ会議システムは、コロナ禍を機にビジネスシーンだけでなく広く一般にも浸透しました。

そうした中でも、以前から根強く利用されているのが「電話会議」システムです。電話会議とは、文字通り電話を利用して会議のように集団でのやり取りを可能にするシステムで、基本的に映像を利用せず、声だけで複数人とやり取りを行います

仕組みとしては、電話会議のシステムを提供する人が指定する電話番号に対して、複数人のメンバーが一斉に電話をかけるといったものです。通常、所定の電話番号に対して応対できるのは1人だけで、通話と言うものはマンツーマンで行われるイメージが強いでしょう。しかし、電話会議システムでは、所定のアクセスポイントに人が次々と集まってくるということが可能な構造をしており、電話を受ける人と電話をかけてきた人たち、合わせて3人以上の人たちが、同じ通話に参加でき、やり取りができる点が特徴的となっています。

電話会議のメリット

電話会議には、近年急速に発展を遂げたビデオ会議と比べても遜色ないメリットがあります。

電話会議は、システムの歴史としてはWeb会議やビデオ会議といった画像・映像をやり取りするシステムよりも古く、送受信できるデータ量が少なく映像や画像などを思うように送付できなかった昔から脈々と発展してきた、いわば老舗といえるツールです。映像に比べて送受信できるデータが音声のみと制限されている分安定性が高く、またシステムを構築するにしてもより安価に機材を揃えられるというのが、電話会議の最大のメリットと言えるでしょう

また、通話のみなので手持ちのスマートフォンや携帯電話さえあれば、圏外でない限りどこにいても通話が可能と言うのも大きなメリットですし、場合によっては数百人単位が集まれるビデオ会議と違い、最大アクティブユーザー数が2人~6人程度と少なく、必要最小限の人数に絞って会議が行える気軽さも魅力的です。

ビデオ会議(Web会議)との違い

ビデオ会議やWeb会議との違いは、前述の通り送受信できるデータが音声のみというところです。ビデオ会議やWeb会議では、音声以外にも映像や資料などの画像も送受信できるので、データの送受信に一定の負荷がかかります。5Gが普及すればまた時代も変わるでしょうが、未だ4Gが主流の昨今では、ビデオ会議やWeb会議は画質が落ちたり通信が途切れたりするなど、まだまだ不完全であるのが現実です。

それに比べて電話会議は、音声のみを送受信することから、そこまで通信の負荷はかかりません。また、音声のみに絞ることで人数が集まっても通信は安定して保たれます

また、システムのコストに関してはビデオ会議やWeb会議は月額制の利用料金を支払う必要がありますが、電話会議は利用した分だけ従量的に料金が請求されるので、頻繁に使わなければコストが最小限で済むという違いもあります。また、電話会議は電話音声のみのやり取りになるので、使用する際に必要な機材もスマホ1台で済みます。

近年ではビデオ会議やWeb会議もある程度はスマホで気軽に行えるようになりましたが、画面を広く使わないとわかりにくい関係上、人数が増えるとスマホのみでは厳しくなります。

電話会議の注意点

以上のように電話会議にはそれなりに利便性やメリットがあることがわかりました。しかし、それと同様に利用に際し制限も多く、そうした制限を理由に注意点もそれなりにあります。やはり音声でしかやり取りできないことによる限界というものもありますから、その点は気を付けなければなりません。ここでは、電話会議を利用するにあたって注意すべきポイントを解説していきます。

音声でしか情報を伝えられない

まずは、何度も言っている通り、電話会議は「電話」ですから、音声でしか情報を伝えることができません。その為、視覚的に情報を提示したほうが理解しやすい内容の会議には向きません。たとえば統計データをグラフにまとめたり、報告書を文書でまとめてレジュメにしたりして提示したほうがわかりやすかったり、地図・案内図・図面などを提示して内容を詰めていかないといけない場合には、全て声のみで説明するほかない電話会議では、回りくどくてよくわからない内容になってしまうでしょう。つまり、会議内容によってはビデオ会議やWeb会議のほうがわかりやすいことがあるというのがまず第一の注意点です。

静かな場所で行うべき

通常の電話と同じように、電話会議もまた、参加者の声以外の余計な音声が入ってしまうと途端に何を話しているのかわからなくなってしまいます。その為、街中や工場の作業場やオフィスなど大勢の人が行き交う場所や大きな雑音に包まれた場所では、電話会議は不可能といってもいいでしょう。誰か1人でもそうした環境で通話を始めてしまうと、会議の邪魔になって仕方がありません。

電話会議を行う際には、できれば参加する全員が、しっかりと閉め切って外部から音が漏れてこない会議室・執務室・応接室など狭く閉鎖的で静かな場所から参加するようにしましょう。

参加者が複数いる場合は最初に明確にする

電話会議は、何度も繰り返すようですが音声でしかやり取りができません。どこか知らない場所で、目を閉じて会話しているようなものですから、Web会議のようにアカウントが明確に判別できるわけでもなければ、ビデオ会議のように相手の顔が見えるわけでもないので、同じ人なのか違う人なのかは声でしか判別ができませんし、誰が誰かを名乗らないことには、そもそも誰が話しているのか判然としません。

そのため、電話会議をスタートする段階で会社名や氏名・役職など名乗りをあげたり自己紹介するなどして、「どの声がどの人で、どういった地位にいる人なのか」を明確に、全体の認識として擦り合わせるようにしましょう。そうでないと、思わぬところで失礼な言動をしてしまい、相手の機嫌を損ねてしまうことにも繋がります。相手の表情が見えない電話会議だからこそ、そうした点には特に細心の注意を払うべきです。

電話会議を導入に必要なもの

先ほど、電話会議には、スマホ1台あれば事足りるといったことを書きました。しかしながらそれは厳密に言えば不正確で、通話用デバイスに加えて、電話会議専用の通信システムの用意も必要です。また、電話会議と言う特性上、複数人に会議内容が聞こえるような設備もまた必要になってきます。ここでは、電話会議において必要な設備を紹介します。

電話会議機能付きクラウドPBX

PBXとは、従来企業向けの電話運用として広く一般的に導入されていた「ビジネスフォン」などの中核を担う機械のことで、通信業界では「主装置」とか「構内交換機」とも呼びます。主装置の役割は、企業など特定の拠点内に引かれた外線・内線といった電話回線と、社内に設置された多数の固定電話機とをまとめて一元管理するといったもので、こうした主装置を使うことで複数回線を複数の電話機で共有できます。たとえば、会社代表番号など特定の電話番号に対する複数の問い合わせに対し、複数の電話機で同時並行的に応対したり、社内の電話機同士で内線通話をしたりといったことができるようになります。これがビジネスフォンの仕組みです。

クラウドPBXとは、このような従来のビジネスフォンの仕組みを、クラウド環境に置き換えたものです。文字通り主装置(PBX)を社内に物理的に設置するのではなくクラウド上に仮想的に設置し、電話機をIP固定電話機やスマートフォン、携帯電話、PCなどに置き換え、電話回線をインターネット回線に置き換えることで、どこでもインターネット回線が繋がる限り、クラウド上の主装置を中枢とした一元管理ができます

こうした仕組みの置き換えによって、従来のビジネスフォンではできなかった「場所を問わない企業向けの電話運用」が可能になったというのが、すなわちクラウドPBXというものの特徴であり、最大のメリットなのです。また、多様なデバイスで通話が可能なのも、クラウドPBXの見逃せないメリットです。

スピーカーフォン

スピーカーフォンは、同一の場所から電話会議に参加するのが1人であれば、正直必要ありません。しかし、同一の場所から参加するのが2人以上であるなら、絶対に必要になります。たとえばIP電話の受話器やスマホの通話用のスピーカーを使って電話に出てしまうと、電話に出ている1人にしか相手の声が聞こえないからです。

近年のスマホであれば通話をスピーカーモードにすることで複数人に相手の声が聞こえるようになりますので、スマホのスピーカーを使えば事足りるのですが、スマホによってはスピーカーの音質が悪かったり音声の響き方的に音量が不十分である可能性も出てきます。また、クラウドPBXが対応している据え置き型IP電話機やPCなどでは、単体でスピーカー機能がない場合もありますので、そうした場合にはスピーカーフォンを別途接続する必要があります。

音声出力に特化したスピーカーフォンであれば音質もいいですし、より広範囲に聞こえやすいボリュームで相手の音声を聞き取ることができるでしょう。スマホで十分と思っていたとしても、電話会議を円滑に進めるためには、念のためスピーカーフォンを用意しておいた方がいいかもしれません。

クラウドPBXのその他のメリット

前述したように、クラウドPBXは、様々なデバイスで利用できますし、社内など特定の拠点内以外でも電話運用が可能という大きな利便性があります。基本的にクラウドPBXのメリットはすべて「場所に縛られない運用が可能」というところから派生するといっても過言ではありません。上述した他にも色々なメリットがあります。ここでは、クラウドPBXの様々なメリットを紹介していきます。

電話に関するコスト削減

クラウドPBXが「場所に縛られない運用」なのは、既に述べた通り、主装置を社内に設置する必要がないからです。主装置を社内に設置する必要がないというのは、企業向け電話システムを導入するにあたっては非常に大きなメリットです。

何故なら、社内に主装置を設置するとなると、安くて数十万~高くて数百万円の高額なコストがかかってしまうからです。これは主装置を社内に設置するためには主装置を購入するかリースして借り受けないといけないからで、主装置の購入費用だけでもそれだけの費用が掛かります。更に、これに加えて主装置に対応した純正の固定電話機の購入および設置工事費、主装置を含むすべてのビジネスフォンの設備の定期的なメンテナンスや修理にかかる保守管理費用などが上乗せされると、規模によっては一千万円近いコストが導入だけでかかってしまいます。

クラウドPBXでは、こうした設置や購入にかかる費用が一切不要で、初期費用がゼロとは言わないまでも、たった数万円の範囲で済んでしまうこともあり、ビジネスフォンに比べると大幅にコスト削減が可能です。

また、「場所に縛られない運用」であることを活かし、特定の拠点に縛られない内線ネットワークの構築をうまく活用すれば、通話料も大きく削減できます。たとえばビジネスフォンでは外線で連絡する必要があった別拠点、地方支社や海外の工場などに、クラウドPBXを使えば内線通話で連絡ができます。内線通話が無料になるのはビジネスフォンと同じなので、ビジネスフォンよりも遥かに広い範囲で内線通話ができるクラウドPBXでは、かなりの通話料削減が可能なのです。

また、電話回線ではなくインターネット回線を使った電話システムなので、外線の通話料に関しても全国一律で、かつ通常の電話回線よりも大幅に安く済みます。

業務効率・働きやすさの改善

クラウドPBXで可能な「場所に縛られない運用」を活かせば、業務効率を大幅に向上させてくれます。

たとえば電話の取次ぎの際、従来であれば外出している社員には電話は取次ぎできず、内勤者が用件をメモするなどして控える必要がありました。また、外出している社員が連絡を返す際にも外出先では会社の電話番号を使えず、電話を折り返すためにわざわざ帰社する必要がありました。

クラウドPBXなら、会社にいない社員あてに電話がかかってきても、直接外出している社員が持っている携帯に電話を取次ぎすることが可能ですし、外出先からでも会社の電話番号を利用した通話が可能なので、折り返す際にもわざわざ帰社する必要もありません。何なら、内線転送を使うことで、数百キロ単位で離れた別拠点の社員への電話の取次ぎすら可能なのです。これは電話会議でも同じことで、複数人が全く別の地域にいても、簡単に電話会議ができます。

そして、外出先からでも会社の電話番号を利用した通話が可能ということは、つまり在宅勤務で自宅にいても問題なく電話業務が可能という事です。その他にも、サテライトオフィスや出張先のホテル、近所のカフェなどどこで働いていても、会社名義の電話や電話会議ができます。つまり、クラウドPBXのメリットを活かすことで、業種によっては、完全在宅勤務やワーケーションなど、場所にとらわれない働き方も気軽に導入できるようになるのです。

こうした柔軟に働き場所を自由に選べる働き方ができれば、家庭の事情などにも配慮した働き方が可能ですし、自分が働きやすい環境を自由に選んで働くことができ、結果的に働きやすさが大きく改善できるでしょう。季節に応じて働きやすい気候条件の場所に移って働いてもいいですし、気分転換に社員全員でワーケーションするといったこともできますので、リフレッシュなより活発な議論に繋がって、更に業績向上につながるような働き方ができるはずです。

電話会議のできるクラウドPBXなら「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは、電話会議機能を利用できるクラウドPBXです。パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけます。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

▼1分でわかるナイセンクラウド

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プランは3つあり、内線数に応じて金額が変わります。内線数が多い場合はお得な割引もございます。詳しい料金は自動見積りや個別見積りでご確認ください。

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また、2台のスマホでフリーダイヤルを利用することに特化した「スマフリ」もございます。ナイセンクラウドの機能を小規模に導入できるスマフリを先に導入してみて、使い勝手や機能を確認したのちにナイセンクラウドに切り替えることも可能です。

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電話会議を取り入れて効率的に働こう

電話会議とは何かを、ビデオ会議やWeb会議との違いや電話会議特有のメリットや注意点(デメリット)、電話会議環境構築に必要なものを紹介することで解説しました。また、電話会議を利用するのにおすすめな「場所に縛られない運用」が可能なクラウドPBXについてもその特徴やメリットを併せて紹介しました。

電話会議では、携帯電話が登場した時点ですでに場所を選ばずに行える基盤はありました。しかし、携帯電話での通常の通話では外線を使うため高額な通話料がかかっていました。クラウドPBXなら、より多様な端末や環境で、会社用の電話番号をどこでも使えるうえ、内線ネットワークをできる限り活用することで遥かに安く電話運用が可能となりました。

クラウドPBXの「場所に縛られない運用」は、電話会議は勿論、電話会議以外の様々な用途に役立てることができます。「電話運用をもっと便利に活用したい」と考えている企業様は、ぜひともクラウドPBXの導入をご検討ください。