フリーダイヤルとは?クラウドPBXでも利用する方法を解説
フリーダイヤルは、企業の問い合わせ番号として知名度の高い存在です。かけた側が料金を支払わなくてもよいため、コールセンター業務などで多く使われています。特に受電業務に力を入れたい企業は、フリーダイヤルの導入を検討しているのではないでしょうか。本記事では、フリーダイヤルの概要やメリット・デメリット、クラウドPBXで利用する方法などをご紹介します。
フリーダイヤルとは
もともとは「0120」のみでしたが、現在では割り振る番号がなくなってきたため、「0800」という番号もフリーダイヤルとして使用されています。0800という番号は、正確には「フリーダイヤルインテリジェントサービス」と呼ばれています。0120は昔から使われてきたフリーダイヤルのサービスで、他の事業者が提供する0800などのフリーダイヤルサービスは、少し名称が異なるので注意が必要です。
0120という番号は昔から使われてきたため、知名度は国内でもトップクラスでしょう。0800の0210と同じく通話料無料で提供できるため、顧客から見たら利便性の高い番号といえるでしょう。
・ナビダイヤルとの違い
フリーダイヤルと同様に、「0570」という番号も知名度が高くなっています。これはナビダイヤルと呼ばれています。ナビダイヤルは、「0570」から始まるNTTコミュニケーションズの電話サービスのことです。フリーダイヤルとは違い、発信者側が料金を支払います。電話がつながった際に、「この通話に〇秒ごとに〇円かかります」と、通話料金の目安を知らせるガイダンスが流れればナビダイヤルです。ナビダイヤルも、IP電話や一部の携帯電話からはかけられないケースがあります。また、「ナビダイヤル」という名称は、NTTコミュニケーションズの商標で、ロゴマークなども用意されており、名刺やホームページ、封筒などに記載すればアピールすることができます。
フリーダイヤルの仕組み
フリーダイヤルの番号を取得する際には、新たに回線を引くのではなく、既存の固定電話番号に紐づけます。そのため、フリーダイヤルを利用する際には、固定電話番号が必要です。フリーダイヤルに発信すると、以下のような順番で接続されます。
1.発信者がフリーダイヤル番号に電話をかける
2.NTTの電話交換機にかかる
3.電話交換機がフリーダイヤル番号に紐づけされた固定電話番号を検索する
4.固定電話番号に着信が転送される
5.着信者が応答することで通話が開始する
固定電話ではなく、スマホでもフリーダイヤルを利用することは可能です。しかし、その場合は、別途サービスの契約が必要となります。
フリーダイヤルを利用するには、まずNTTコミュニケーションズに申し込みをします。公式サイトで契約内容や料金を確認し、問題なければWebか電話から申し込みを行います。フリーダイヤルは希望の番号を選ぶことも可能です。申し込みから約1週間程度でフリーダイヤルが開通します。開通後、開通のお知らせが届くため、確認しましょう。フリーダイヤルを申し込むためには、NTTコミュニケーションズで電話回線を契約しなくてはいけません。すでに契約した電話回線に、フリーダイヤル番号を紐づけるという仕組みのため、フリーダイヤルだけの申し込みはできないことを知っておきましょう。
またオプションサービスが豊富なのも特徴です。たとえば、発信の条件や顧客のニーズによって振り分けが可能な振り分け機能や、迷惑電話対策、コールを制限する機能などがあります。自社の運用形態に合わせて選べるため、より効率的に運用できます。
企業がフリーダイヤルを利用するメリット
コストがかかるのに、なぜ企業はフリーダイヤルを利用するのでしょうか。ここでは、企業がフリーダイヤルを利用するメリットをご紹介します。
電話が入りやすい
フリーダイヤルは着信者が料金を負担する仕組みのため、心理的に顧客が電話をかけやすいのが大きなメリットです。そのため、通信販売の問い合わせ窓口や企業のコールセンターなど、受電業務が多い場所で主に使われています。
フリーダイヤルは、1985年にサービスを開始した歴史あるサービスで、知名度も高いです。NTTコミュニケーションズによると、顧客の認知度は90.5%と非常に高く、フリーダイヤルがどのような電話番号か理解している人が多いのが特徴です。そのため、フリーダイヤルの番号を見ると「電話しやすい」というイメージに結びつきます。さらに、電話に関するコストを負担してくれるということは、顧客のことを考えてくれているというイメージもあるため、企業のイメージアップにもつながるでしょう。
電話番号を覚えてもらいやすい
電話番号を覚えてもらいやすいのも、企業にとってはメリットです。フリーダイヤルは、「0120+6桁の電話番号」ですが、先頭は0120で変わりません。そのため、あとの6桁だけを顧客に覚えてもらえばいいのです。通常の固定電話番号は10桁のため、フリーダイヤルの方が覚えてもらいでしょう。
フリーダイヤルのデメリット
受電業務が多い企業にとってはメリットが多いフリーダイヤルですが、デメリットもあります。ここでは、デメリットについてご紹介します。
かける側の電話番号に制限がある
フリーダイヤル、すべての電話番号から発信できるわけではなく、かける側の番号に制限があります。たとえば、一般的に「050」から始まるIP電話は、フリーダイヤルにはかけることができません。また、フリーダイヤルの設定によっては、スマホからかけられないケースも多いです。そのため、すべての電話番号に対応しようとした場合は、別に固定電話番号を用意する必要があります。
通話料を負担する必要がある
着信者側に料金が発生するリーダイヤルの仕組みは、顧客にとっては大きなメリットがありますが、企業側にとってはコストを負担しなくてはいけません。当然、問い合わせや注文数が多い、通話時間が長いなどの電話が多ければ料金は高くなります。少しでもコストを抑えたい場合は、プランなどをしっかり検討する必要があるでしょう。
また、顧客だけでなく、迷惑電話や間違い電話のような関係ない電話の料金を負担しなくてはいけない可能性があります。フリーダイヤルは発信者側の負担がないため、迷惑電話がかかってきやすい環境です。そのため、迷惑電話対策を取っておく必要もあるでしょう。
クラウドPBXでフリーダイヤルを利用する方法
クラウドPBXはサービスによっては、フリーダイヤルを発信することができます。固定電話はもちろん、スマホでもフリーダイヤルを利用することができるため、どこからでもフリーダイヤル番号を用いて発着信ができます。ベンダーによっては、ナンバーポータビリティを利用して、現在使用している電話番号をそのまま利用することができます。
たとえば、「ナイセンクラウド」が提供するサービスであれば、0210や0800の電話番号で発着信が可能です。
・固定電話 3分8円
・スマホ 3分17円
スマホでもパソコンでも利用可能なため、問い合わせ窓口やECサイトの開設にも適しています。また以下のシーンで活用できます。
・営業マンが多い職種
営業マンが多く社内に人がいない状態が多い場合、クラウドPBXならスマホでも外出中に顧客からの電話に対応することができます。従来の電話回線の場合、転送には料金がかかっていました。また、転送電話の場合、発信時には「090」の番号になっていましたが、「0120」などのフリーダイヤル番号で発信できるようになります。
・テレワークで受付業務をしたい場合
クラウドPBXはインターネット回線を利用するため、場所に関係なく電話が利用できます。そのため、テレワーク業務にも最適です。パソコンやスマホに設定すれば、自宅でも電話受付業務を行えます。
・すぐにフリーダイヤル番号を取得したい場合
クラウドPBXは、電話工事が不要なため、申し込みから数日~1週間程度で利用を開始できます。スマホを利用する場合でも、手持ちのスマホにアプリをインストールすれば、すぐに利用できるようになります。そのため、できるだけ早くフリーダイヤル番号を利用したい場合にも向いているでしょう。
・番号を変更せずに使いたい場合
クラウドPBXのサービスによっては、ナンバーポータビリティによって、現在使用している電話番号を引き継いで利用できます。そのため、電話番号を変更したくない場合にも、クラウドPBXはおすすめです。
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フリーダイヤルを利用できるクラウドPBXを選ぼう
フリーダイヤルは着信側に料金がかかる仕組みで、コールセンターや問い合わせ窓口などで多く利用されています。料金がかからないため、顧客が心理的に利用しやすい一方で、企業側には膨大なコストがかかります。そのため、コストに見合った効果が期待できるか、しっかり検討する必要があるでしょう。また、クラウドPBXを導入すれば、コストを下げながらフリーダイヤルを利用することができます。クラウドPBXなら、スマホでもフリーダイヤル番号を利用できるようになり、利便性が向上します。フリーダイヤルの導入を検討している企業は、クラウドPBXの導入も同時に検討してみてはいかがでしょうか。