フリーダイヤルの通話料はどれくらい?料金を抑える方法も解説

2022年12月13日フリーダイヤル/着信課金電話番号

フリーダイヤルは、発信者ではなく、着信側に料金を支払うシステムです。発信者側が料金を負担しなくてすむため、企業の問い合わせ窓口やコールセンターなどでよく用いられています。今後導入を考えている企業は、フリーダイヤルにかかるコストがどれくらいなのか気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、フリーダイヤルの料金の仕組みや通話料金と導入料金、フリーダイヤルのメリット、料金を抑える方法などをご紹介します。

 

 フリーダイヤルの通話料の仕組み

フリーダイヤルは、「0120」から始まる電話サービスで、発信者ではなく、着信者が料金を負担する仕組みです。そのため、問い合わせ窓口やコールセンターなど、受電業務が多い企業で用いられることが多いです。「フリーダイヤル」という名称は、NTTコミュニケーションズの商標のため、NTT以外が提供するサービスの場合は別の名称で呼ばれていますが、仕組みはフリーダイヤルと同様です。

 

フリーダイヤルの番号は、新たに回線を引くのではなく、既存の固定電話番号に紐づけるオプションサービスとなります。そのため、フリーダイヤルを利用する場合は、必ず固定電話番号も必要になります。フリーダイヤルは、以下のような順番で接続されます。

 

1.発信者がフリーダイヤルに電話をかける

2.NTTの電話交換機につながる

3.電話交換機がフリーダイヤル番号に紐づけされた固定電話番号を探す

4.固定電話番号に転送される

5.着信者が応答し通話が開始する

 

フリーダイヤルの料金表

ここでは、NTTの料金を元に料金をご紹介します。

 

通話料金(3分間・税込)※一般回線など固定電話から着信した場合

県内通話料金(区域内)
距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
区域内 9.35円 9.35円

 

県内通話料金(区域外)
距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
隣接・20kmまで 22円 22円
~60kmまで 33円 33円 22円
60km超 44円 33円

 

県間通話料金(県と県をまたいで通話する場合)
距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
隣接・20kmまで 22円 22円
~30kmまで 33円 33円
~60kmまで 44円 33円
~100kmまで 66円 44円 33円
100km超 88円 77円 44円

 

携帯・自動車電話から発信した場合(税込)

距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
全国一律料金 143円 132円 132円

 

NTTコミュニケーションズの050IP電話・IPVoice回線(050番号帯)からの着信(税込)

距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
全国一律料金 11円

 

他社の050IP電話からの着信

距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
全国一律料金 33円

 

フリーダイヤルの導入料金

フリーダイヤルには基本サービス料金とオプションサービス月額料金、そして導入時に工事費が必要です。

 

基本サービス料金(税込)

プラン1 フリーダイヤル番号ごとに2,200円
プラン2 契約回線数ごとに1,100円

 

オプションサービス月額使用料

機能名 月額使用料 備考
発信端末拒否 無料
発信地域指定 無料
通話量設定 無料
ウィスパー 無料

入力結果通知のみ契約回線数ごとに1,100円

本サービスを契約している着信先電話番号のすべての契約回線に契約が必要
ACDグループ 無料
回線数変更 無料
ダイヤルイン回線数管理 無料
コールフロー変更 無料
受付状態変更 無料
カスタマーコントロール 無料
発信端末種別ルーティング フリーダイヤル番号ごとに1,800円(税込1,980円)

(4つのルーティングを利用可能)

発信地域ルーティング
発信局番ルーティング
発信電話番号ルーティング
入力指示ルーティング プッシュボタン信号 着信先電話番号ごとに1,100円 フリーダイヤル・インテリジェントサービスをご契約しているすべての着信先電話番号に契約が必要
プッシュボタン信号+音声認識(数字) 着信先電話番号ごとに1,100円

および、契約回線数ごとに1,100円

フリーダイヤル・インテリジェントサービスをご契約しているすべての着信先電話番号にご契約が必要

および、フリーダイヤル・インテリジェントサービスをご契約しているすべての着信先電話番号の契約回線に契約が必要

音声認識(数字)
音声認識プロンプトルーティング 着信先電話番号ごとに1,100円および、契約回線数ごとに1,100円
受付先変更 フリーダイヤル番号、着信先電話番号、またはACDグループごとに1,540円

(2つのサービスをご利用になれます)

時間外案内ガイダンス
話中時迂回 着信先電話番号またはACDグループごとに1,760円(フリーダイヤル・インテリジェントサービスでは、4つのサービスを利用可能 迂回元ごとにご契約が必要
話中時ガイダンス
無応答時迂回
無応答時ガイダンス
話中時待ち合わせ 着信先電話番号ごとに1,650円
接続先案内ガイダンス フリーダイヤル番号または着信先電話番号ごとに330円
オリジナルガイダンス 一部オリジナルガイダンス:フリーダイヤル番号ごとに330円

全文オリジナルガイダンス:フリーダイヤル番号ごとに990円

フリーダイヤル・インテリジェントサービスでは一部オリジナルガイダンスは提供されていない。
オリジナルガイダンス登録 フリーダイヤル番号ごとに2,200円
サービス番号通知 着信先電話番号ごとに990円
迷惑電話おことわりタイプI 着信先電話番号ごとに1,100円
迷惑電話おことわりタイプII フリーダイヤル番号ごとに33,000円
エージェント管理 着信先電話番号ごとに1,100円
メッセージ蓄積 1契約ボックスごとに1,650円
バックアップサービス 着信先電話番号ごとに1,100円
トラフィックレポート作成ツール フリーダイヤル番号ごとに3,300円
SMS送信サービス 1サービス番号あたり11,000円
オリジナルガイダンス作成 フリーダイヤル番号ごとに1,210円

 

工事費(税込)

工事区分 工事費 備考
サービス番号設定工事費 フリーダイヤル番号ごとに1,100円 フリーダイヤル番号単位またはACDグループ単位でのご契約の場合に適用
着信電話番号設定工事費 着信先電話番号ごとに1,100円 着信先電話番号単位でのご契約の場合に適用

 

参照:NTTコミュニケーションズ「フリーダイヤル 料金」

 

フリーダイヤルのメリット

フリーダイヤルは企業側に大きなコストがかかりますが、コストをかけてでもフリーダイヤルを利用するメリットがあります。ここでは、主な導入メリットについてご紹介します。

 

顧客が心理的に電話をかけやすい

フリーダイヤルは着信者が料金を負担する仕組みのため、顧客が心理的に顧客が電話をかけやすいでしょう。そのため、問い合わせ窓口やコールセンターなど、受電業務が多い場所で使われることが多いです。

また、フリーダイヤルは、1985年にサービスを開始した歴史あるサービスです。知名度も高いため、「無料だからかけやすい」と思ってもらいやすいでそう。NTTコミュニケーションズによると、顧客の認知度は90.5%と非常に高く、フリーダイヤルがどのような電話番号か理解している人が多くなっています。さらに、電話に関するコストを企業側が、負担してくれるということは、「顧客のことを考えてくれている」というイメージに結びつくため、企業のイメージアップにもつながります。

 

顧客に電話番号を覚えてもらいやすい

顧客に電話番号を覚えてもらいやすいのも、メリットでしょう。フリーダイヤルは、「0120+6桁の電話番号」ですが、先頭は0120でどの番号も変わりません。そのため、あとの6桁だけを覚えてもらえたらいいので、記憶に残りやすいでしょう。通常の固定電話番号の場合、10桁になるため、顧客にはまず覚えてもらえないでしょう。そのため、記憶に残りやすいフリーダイヤルの方がメリットが大きいといえます。

 

フリーダイヤルの番号には種類がある

「フリーダイヤル」という名称は、 NTT コミュニケーションズの商標です。他の事業者も着信課金のサービスを提供していますが、名称は異なります。これは、電話番号を発行する事業者が違うからです。ここでは、フリーダイヤル番号の種類についてご紹介します。

 

・フリーコール

フリーコールは、KDDI株式会社が提供するサービスです。多機能なサービスの「フリーコールDX」とシンプルな機能の「フリーコールS」の2種類があります。

 

・フリーコールDX

フリーコールDXは、多機能な着信課金サービスです。さまざまな付加サービスを利用できるので、自社の運用形態に合わせてサービスを選択できます。また、着信先の電話番号ごとに請求書を分けることができるので、利用料金の把握や経費管理を効率的に行えます。さらに、カスタマーコントロールを行えば、トラフィックデータの取集も可能です。データを分析を行えば、オペレーターの配置や回線の増設などに活用できるでしょう。

 

・フリーコールS

フリーコールSは、「0120」や「0800」から始まるサービスを指します。電話番号を自由に選べたり、現在利用している着信課金番号を変えることなく乗り換えたりすることができます。さらに、無料で使えるオプションサービスが充実しています。

 

https://biz.kddi.com/service/free-call-dx/

https://biz.kddi.com/service/

 

・フリーコールスーパー

フリーコールスーパーは、ソフトバンク株式会社が提供するサービスの名称です。「0120」「0800」から始まる電話番号を利用することができます。自動適用となる割引サービスを利用することで、利用状況によっては月額利用料金が実質無料にすることができます。

 

またオプションサービスも豊富です。そのため、自社に合わせた体制を構築できるのが特徴です。また、「おとくライン」「おとく光電話」「UniTalk」「Dialpad」などを着信先に選べば、お得に利用できる料金プラン「バリュープラン」などもあります。

 

https://www.softbank.jp/biz/voice/phone_service/freecall_sp/

 

・フリーボイス

フリーボイスは、楽天コミュニケーションズが提供するサービスの名称です。「0120」または「0800」で始まる番号を利用できます。フリーボイスは、24時間いつでも一律料金となっているのが特徴で、フリーダイヤルとほぼ同じサービスでありながら、フリーダイヤルよりも基本料金や通話料金が安くすることができます。さらに、ナンバーポータビリティを使えば、現在使っている番号を変えずに、そのまま利用できます。

 

https://comm.rakuten.co.jp/houjin/fv/

 

・フリーアクセス

フリーアクセスは、NTT東日本・NTT西日本が提供するサービスの名称です。同一県内からかかってきた電話を、受けた側が負担するサービスです。フリーダイヤルと違い、携帯電話やPHSからの着信にも対応しています。

 

クラウドPBXならフリーダイヤルも利用できる! 

クラウドPBXを利用すれば、フリーダイヤル番号をそのまま使用することができます。クラウドPBXは、固定電話はもちろん、スマホでもフリーダイヤルが使えます。そのため、インターネット回線がある場所なら、どこからでもフリーダイヤル番号を用いて発着信することが可能になります。ベンダーによっては、ナンバーポータビリティを利用すれば、現在使用している電話番号を変えずにそのまま利用できます。

 

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フリーダイヤルの料金について知ろう

フリーダイヤルは、着信側に料金がかかる着信課金のサービスです。顧客が心理的に電話をかけやすかったり、電話番号を覚えてもらいやすかったりなどのメリットがあります。ただし、さまざまなコストがかかりますので、導入前にはしっかりコストに関する検討をしておくことをおすすめします。