フリーダイヤルにつながらない?原因と対策を解説します
フリーダイヤルは、発信者側ではなく着信者側が料金を負担する電話番号サービスです。発信者が気軽に電話をかけられることから、企業の問い合わせ窓口などに採用されることが多いです。
しかし、場合によってはフリーダイヤルにつながらないことがあります。本記事では、フリーダイヤルにつながらない原因やフリーダイヤルの仕組み、フリーダイヤルがつながらないときの対策などをご紹介します。
フリーダイヤルにつながらない原因
ここでは、フリーダイヤルがつながらない原因として考えられる理由を4つご紹介します。
一部のIP電話やTV電話を使っている
「050」から始まるIP電話は、フリーダイヤルにつながらないケースがほとんどです。IP電話とは、インターネット回線を使った電話サービスのことです。固定電話よりも通話料金が安いのが特徴ですが、フリーダイヤルなどの番号にかける際には制限がかかることが多いです。
またTV電話の場合も、利用している事業者によってはつながらない場合もあります。
モジュラージャックと電話の間に特殊なアダプタを使っている
モジュラージャックと電話機の間で特殊なアダプタを使っている場合も、フリーダイヤルにつながらないケースがあります。例えば、IP電話を利用する際にVoIPアダプタを使う場合があります。VoIPアダプタは、インターネット回線を用いて電話を可能にする機器のことです。このアダプタが対応していなかったり、不具合があったりした場合には、つながらないケースがあるでしょう。
発信側の通信事業者や回線種別などによって正常につながらない
発信者側に問題がある場合も、正常につながらない場合があります。例えば、発信者側の通信事業者や回線種別、発信側の構内交換機(PBX)の設定状況や利用状況によっては、正常につながらないケースもあるでしょう。
スマホを使っている
フリーダイヤルはスマホからの電話を受け付けることもできますが、それには別途費用が発生します。そのため企業によっては、スマホからはフリーダイヤルにつながらないように設定されている場合もあります。
フリーダイヤルによってつながったり、つながらなかったりする原因は企業側の設定によるものです。
では、実際スマホからフリーダイヤルに電話があった場合、着信した企業側の料金負担はどのくらい高額になるのでしょうか。
例えば、NTTコミュニケーションズが提供するフリーダイヤルの場合、料金の仕組みは以下のように設定されています。
基本サービス料金+オプションサービスと月額使用料+通話料金
一般回線で3分間通話した場合(平日昼間)
・区域内 8.5円(税込9.35円)
・隣接・20kmまで 20円(税込22円)
・~60kmまで 30円(税込33円)
・60km超 40円(税込44円)
一般回線で3分間通話した場合(平日昼間)県と県をまたぐケース
・隣接・20kmまで 20円(税込22円)
・~30kmまで 30円(税込33円)
・~60kmまで 40円(税込44円)
・~100kmまで 60円(税込66円)
・100km超 80円(税込88円)
スマホ・自動車電話からの着信(平日広間・3分間)
・全国一律料金 130円(税込143円)
上記のように県内かつ一般回線からの電話であれば、最高44円、県外であれば最高でも88円しか通話料金がかかりません。しかし、スマホからの着信となると、全国一律で143円の料金がかかります。一般回線と比較すると、かなり高額になることが分かりました。
このため、企業によってはコストを下げるため、スマホから着信しないように設定しているケースが考えられます。
また、契約している事業者によってつながらないケースもあるので注意が必要です。
そもそもフリーダイヤルとは
フリーダイヤルは「0120」から始まる電話サービスです。フリーダイヤルは発信者ではなく、着信者が料金を負担します。そのため、企業の問い合わせ窓口や受注窓口などで用いられています。
もともとは「0120」のみでしたが、現在では割り振る番号が枯渇したため「0800」という番号もフリーダイヤルとして活用されています。
フリーダイヤルの仕組み
フリーダイヤルを取得する際には、新たに回線を引くわけでなく、既存の固定電話番号に紐づけられます。そのため、フリーダイヤルを利用する際には固定電話番号を取得する必要があります。
フリーダイヤルに発信すると、以下のような順番で接続されるとしています。
1.発信者がフリーダイヤル番号に発信する
2.NTTの電話交換機に着信する
3.フリーダイヤル番号に紐づけされた固定電話番号を検索する
4.固定電話番号に着信が転送される
5.着信者が応答し、通話開始
固定電話ではなく、スマホでもフリーダイヤルを利用することは可能ですが、別途サービスの契約が必要となります。
ナビダイヤルとの違い
ナビダイヤルは「0570」から始まる電話サービスです。フリーダイヤルとは異なり、発信者側に課金されます。電話がつながった際に「この通話は○秒ごとに○円かかります」などのように、通話料金の目安がガイダンスとして流れます。ナビダイヤルもIP電話や一部の携帯電話からはかけられない場合もあります。
フリーダイヤルは着信者側が通話料金を負担しますが、ナビダイヤルは発信者側が料金を負担するのが大きな違いといえるでしょう。
フリーダイヤルにつながらないときの対策
フリーダイヤルにつながらないときには、どのような対策をとれば良いのでしょうか。ここでは、フリーダイヤルにつながらないときの対策方法についてご紹介します。
使用している電話サービスの回線種別を確認
固定電話でフリーダイヤルにつながらない場合は、使用している電話サービスと回線種別を確認しましょう。電話回線の設定(トーンまたはパルス)が間違っていると、フリーダイヤルにつながらない可能性があります。
電話回線は、パルス(DP)とトーン(PB)の2種類があるとされています。この電話回線の種類と電話機の設定が違うと、フリーダイヤルにつながらない場合があるため正しく設定しましょう。電話回線の種類が分からない場合は、電話会社からの利用明細などで確認します。設定方法は機種によって異なるため、取り扱い説明書などを確認しながら行いましょう。
電話機によっては「自動」「AUTO」など、自動で電話回線を選択する機種もあります。こうした電話の場合でも、フリーダイヤルにつながらない場合は電話回線に合わせて設定を見直しましょう。
電話機の設定を確認
電話回線と電話機の設定のほか、電話機自体の設定も確認しましょう。電話機の設定には以下のような項目が挙げられます。
・ACR(LCR)機能を確認する
ACR(LCR)機能を内蔵している場合は、初期設定でACR機能が有効になっている場合があります。その場合は、機能を無効にしてみましょう。ACR機能を無効にする場合は、電話機の取り扱い説明書を確認しましょう。外付けアダプター装置を使っている場合は、必ず取り外します。
・電話機の解除番号設定を確認する
電話機によっては、ACR(LCR)機能を解除する際に「0」を使用している場合があります。その場合は「0000」を押してダイヤルしても、発信できない可能性があるので注意しましょう。
・接続機器と電話機の接続を確認する
モデムや光BBユニットなどの接続機器を使っている場合は、接続機器と電話機が正しく接続されているかどうか確認しましょう。詳しい接続方法は、利用しているサービスごとに異なるためチェックしましょう。
別の電話番号にかけ直す
フリーダイヤルを設定している企業は、ほとんどの場合、フリーダイヤルとは別の電話番号も用意しています。
どうしてもフリーダイヤルにつながらない場合はそちらにかけ直してみましょう。
ただし、別の電話番号は、ナビダイヤルや「03」などの固定電話番号など、発信者側が料金を支払う仕組みになっていることがほとんどです。そのため、フリーダイヤルのように無料で使えるわけではないことを理解しておく必要があるでしょう。
別の電話機からかけ直す
フリーダイヤルにつながらない原因が電話機にある場合、別の電話機からかけ直す方法があります。例えば、スマホでつながらなかった場合は固定電話などを利用しましょう。しかし近年では、スマホだけを保有している人も多いです。スマホしかない場合は、スマホアプリを経由する方法があります。例えば「050Free」というスマホアプリを用いれば、ほとんどのフリーダイヤルにかけることができます。ただし「050Free」は、フリーダイヤルのみ無料で利用できますが、他の電話番号にかける場合は料金が必要になるため注意しましょう。
また公衆電話を利用する方法もあります。公衆電話は固定電話と同じ扱いになるため、フリーダイヤルにかけることができます。公衆電話は昔よりも数が減ってしまったため、すぐ近くにないケースもあります。公衆電話の場所はインターネットで検索することができます。
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フリーダイヤルにつながらない原因を知っておこう
フリーダイヤルにつながらない原因として多いのが「スマホやIP電話からの着信に対応していない」「電話機の設定が間違っている」などが挙げられます。近年では、固定電話を持っておらずスマホしか持っていない人も多いのではないでしょうか。その場合、別途用意されているスマホ用の電話番号にかけるか、スマホアプリを利用してかけてみましょう。
また電話機自体が対応していない場合は、公衆電話など別の電話機からかけ直す方法もあります。フリーダイヤルがつながらない原因を知っておけば、焦らずに次の対処方法にうつれるので覚えておきましょう。