フリーダイヤルの仕組みとは?導入方法も解説

2023年2月14日フリーダイヤル/着信課金電話番号

フリーダイヤルは、通話料を着信側(着信課金電話番号を導入している側)が全て負担するのが特徴です。発信者が料金を負担しなくて済むので、顧客が心理的に電話をかけやすいのが特徴です。

では、フリーダイヤルはどのような仕組みなのでしょうか。本記事では、フリーダイヤルの仕組みや導入方法などをご紹介します。

 

フリーダイヤルの仕組み

フリーダイヤルは「0120」から始まる電話サービスで、通話料を着信側(着信課金電話番号を導入している側)が全て負担するのが特徴です。そのため、企業の問い合わせ窓口や受注窓口など、受電業務が多い企業で用いられることが多いです。

「フリーダイヤル」という名称は、NTTコミュニケーションズの商標のため、NTT以外が提供するサービスの場合は「フリーコール」や「フリーボイス」など別の名称で呼ばれています。仕組みはフリーダイヤルと同様です。

フリーダイヤルの番号を取得する場合は、新たに回線を引くのではなく、既存の固定電話番号に紐づけることで利用します。そのため、フリーダイヤルを利用する際には、固定電話番号を取得しなくてはいけません。フリーダイヤルに発信すると、以下のような仕組みで接続します。

 

1.発信者がフリーダイヤル番号に電話を発信する

2.NTTの電話交換機に着信する

3.電話交換機がフリーダイヤル番号に紐づけされた固定電話番号をデータベースから検索する

4.固定電話番号に着信を転送する

5.着信者が応答すると通話が開始する

 

フリーダイヤル番号宛の着信を、スマホで受けることも可能です。通常の場合フリーダイヤルへの着信をスマホで受けるにはオプションサービスの「ボイスワープサービス」の契約が必要です。

しかし、クラウドPBXサービスを利用することで、フリーダイヤル番号がスマートフォンで使える環境を簡単に構築できる場合もあります。詳しくは本記事の後半部分をご確認ください。

 

フリーダイヤルの歴史

フリーダイヤルは、1985年12月3日にNTTによって開始されてサービスです。1999年7月1日にNTTコミュニケーションズにサービスが引き継がれました。サービス開始当初は、「0120」から始まる10桁の電話番号が主流でした。その後、サービスの利用者が増え、番号の使用率が高まったため、1999年7月から「0800」から始まる11桁の電話番号もフリーダイヤルとしてサービスを開始しました。

その後、他社も着信課金のサービスを開始します。当初は事業者の識別番号である「0070」「0077」「0088」などを使用していました。その後、フリーダイヤルとして知名度が高かった「0120」で始まる番号が割り振られて、一般化しました。

 

フリーダイヤルの料金

通話料金(3分間・税込)※一般回線など固定電話から着信した場合

県内通話料金(区域内)
距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
区域内 9.35円 9.35円

 

県内通話料金(区域外)
距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
隣接・20kmまで 22円 22円
~60kmまで 33円 33円 22円
60km超 44円 33円

 

県間通話料金(県と県をまたいで通話する場合)
距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
隣接・20kmまで 22円 22円
~30kmまで 33円 33円
~60kmまで 44円 33円
~100kmまで 66円 44円 33円
100km超 88円 77円 44円

 

携帯・自動車電話から着信した場合(税込)

距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
全国一律料金 143円 132円 132円

 

NTTコミュニケーションズの050IP電話・IPVoice回線(050番号帯)からの着信(税込)

距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
全国一律料金 11円

 

他社の050IP電話からの着信

距離区分 平日昼間 夜間・休日 深夜・早朝
全国一律料金 33円

 

参照:NTTコミュニケーションズ「フリーダイヤル 料金」

 

転送すると料金が増える

フリーダイヤルを転送するためには、NTTが提供しているボイスワープ機能を利用するか、他社が提供している転送サービスを利用する方法があります。そのため、さらに料金が必要になります。

 

ボイスワープ機能とは、かかってきた電話を、指定した電話番号に転送できるサービスです。不在の際にかかってきた電話を取れるので、ビジネスチャンスを逃さないというメリットがあります。ボイスワープ機能には、主に転送元の電話を呼び出さずに即座に転送を行う「無条件転送」と、転送元の電話を呼び出したあと、応答がない場合に転送を行う「無応答時転送」などがあります。また外出先の電話機からも、転送の開始や停止、転送先の変更などを行うことが可能です。ボイスワープ機能は、以下の料金が必要です。

回線種類 加入電話・ライトプラン、加入電話
月額使用料 住宅用:550円 事務用:880円
通話/通信料 発信者から転送元までの通話/受信料金は、発信者の負担。

転送元から転送先までの通話/受信料金は、ご契約者のご負担。

工事費 不要

 

参照:NTTコミュニケーションズ「ボイスワープご利用料金」

 

・他社の電話転送サービス

他社が提供する電話提供サービスには、さまざまな種類がありますが、低コストなのはクラウドPBXです。クラウドPBXは、インターネット回線を利用するので、月額数千円からと手軽な料金で使用可能です。

 

フリーダイヤル番号の取得方法

フリーダイヤルを利用するには、まずNTTコミュニケーションズに申し込みが必要です。公式サイトで契約内容や料金を確認し、問題なければWebか電話で申し込みを行います。フリーダイヤルは希望の番号を選べます。申し込みから5営業日程度でフリーダイヤルが開通します。開通後、開通のお知らせが届くので、確認しましょう。ただし、フリーダイヤルを申し込むためには、固定電話の電話回線を契約しなくてはいけません。これは、フリーダイヤルがすでに契約した電話回線に、フリーダイヤル番号を紐づけるという仕組みのためです。そのため、フリーダイヤル番号だけの申し込みはできないことを知っておきましょう。

 

フリーダイヤルの導入によって期待できる効果

フリーダイヤルを導入することによって、以下の効果が期待できます。

 

オフィスを移転しても番号変更しなくてもよい

フリーダイヤルは、移転しても電話番号を変更する必要がありません。通常の固定電話番号の場合、オフィスを移転すると電話番号を変更しなくてはいけないため、手間が発生します。しかし、フリーダイヤルなら番号を変更しなくても利用できるため、継続的に利用できます。

 

企業に対する安心感を与えられる

フリーダイヤルは、1985年にサービスを開始した知名度の高いサービスです。NTTコミュニケーションズによると、顧客の認知度は90.5%と非常に高いため、フリーダイヤルがどのような電話番号か理解している人が多いでしょう。そのため、フリーダイヤルの番号を見ると「無料なので安心して電話をかけられる」というイメージに結びつけられます。さらに、電話に関するコストを負担してくれるということは、「顧客のことを考えてくれている」というイメージもあるため、企業に対する安心感を与えることにもつながるでしょう。

 

心理的な距離を感じさせない

電話番号が市外局番(03、06など)の場合、その地域の人以外は番号になじみがありません。そのため、心理的な処理を感じてしまう場合もあります。0120番号の場合、心理的距離をなくして気軽に問い合わせできる雰囲気を作れるでしょう。

また、知名度が高く、電話番号を覚えてもらいやすいのも、メリットの一つです。フリーダイヤルは、「0120+6桁の電話番号」ですが、先頭は0120のままです。そのため、あとの6桁だけを覚えてもらえばいいのです。通常の固定電話番号は10桁なので、フリーダイヤルの方が覚えてもらいやすいでしょう。

 

フリーダイヤルの利用ならクラウドPBXもおすすめ

フリーダイヤルの利用は、クラウドPBXがおすすめです。クラウドPBXはサービスによっては、フリーダイヤルを発信することが可能です。固定電話はだけでなく、スマホでもフリーダイヤルを利用することができるため、仕事の効率を上げることができます。またベンダーによっては、ナンバーポータビリティを利用して、現在使用している電話番号を変えずにそのまま利用することが可能です。

 

たとえば、「ナイセンクラウド」が提供するサービスであれば、0210や0800の電話番号で発着信ができます。料金も通常のフリーダイヤルより安くなります。

・固定電話 3分8円

・スマホ 3分17円

スマホでもパソコンでも利用可能なので、問い合わせ窓口やECサイトの開設にも適しています。

 

また、クラウドPBXならコスト削減につながります。クラウドPBXは物理的な機器の導入がいらないため、高い導入コストが不要です。また、クラウドPBXのアプリを入れた機器同士は内線扱いになります。これまで、転送する際にオプションサービスを使っていた部分を無料の内線に変えることができれば、通話料金も抑えられるでしょう。ボイスワープ機能を利用する場合は利用料金がかかりますが、それも不要です。

 

さらに、スマホを活用すれば、コストパフォーマンス向上も期待できます。たとえば、Wi-Fiなどを使いスマホを子機として利用すれば、テレワーク中の社員も無料で通話できます。さらに、クラウドPBXなら個人のスマホを利用しても、社員が料金を払う必要はないため、受け入れられやすいでしょう。そして、クラウドPBXはインターネット環境があればどこでも利用できるので、Wi-Fiがない場所でも4G/5G回線があれば電話として利用可能です。そのため、ビジネスチャンスを逃すことがなくなります。

 

フリーダイヤルが使えるクラウドPBXならナイセンクラウド

ナイセンクラウドは、パソコン、電話機、スマホなどにも対応しており、既にお手元にある端末を活用してご利用いただけるクラウドPBXです。03や06などの全国の市外局番はもちろん、050番号や0120・0800のフリーダイヤルに対応しています。日本マーケティングリサーチ機構調べにおいて「テレワークに役立つサービス」「信頼と実績のクラウドPBX」「経営者が選ぶ電話サービス」において1位に選ばれています。

詳しい機能については次の動画やサービスサイトをご覧ください。

▼1分でわかるナイセンクラウド

>>ナイセンクラウドの詳細をチェックする<<

プランは3つあり、内線数に応じて金額が変わります。内線数が多い場合はお得な割引もございます。詳しい料金は自動見積りや個別見積りでご確認ください。

>>自動見積もり・個別見積もりを依頼する<<

 

また、2台のスマホでフリーダイヤルを利用することに特化した「スマフリ」もございます。ナイセンクラウドの機能を小規模に導入できるスマフリを先に導入してみて、使い勝手や機能を確認したのちにナイセンクラウドに切り替えることも可能です。

>>スマフリの詳細をチェックする<<

 

フリーダイヤルの仕組みを知ろう

フリーダイヤルは、着信側が料金を負担する仕組みのため、顧客が電話をかけやすい雰囲気を作り出せます。心理的距離をなくし、気軽に問い合わせできる環境を整えることで、企業のイメージアップにつながるでしょう。そのため、大手企業やコールセンターだけでなく、知名度を上げたい、立ち上げて間もない企業も導入を検討してみてはいかがでしょうか。